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2016/02/25 Thu *扉はいつでも / Bobby Bland

20160225membersonly


そんなに。
固くなる必要はない。
別に。
難しい事でもない。
簡単なことさ。

輪に加わりたければ。
加わればいい。
輪から出ていきたければ。
出ていけばいい。
来る者拒まず。さる者追わず。

特別な資格も。
特別な技能も。
免許とか証明書も。
いらない。
求めもしない。

ただ。
胸のどこか。
柔らかいところ。
深いところ。
そこに痛みを抱えていて。

その痛みを。
ひと時でも。
和らげたいなら。
忘れたいのなら。
扉を開けて入ってくればいい。

きっと。
同じ様に。
痛みを抱えていて。
それでも。生きている皆が。
笑顔で迎えてくれるさ。

『Members Only』'85年リリース。
ボビー・(ブルー)・ブランドのマラコ移籍第一弾となったアルバム。
'50年代からブルース界の大スターだったブランドが約三十年に及ぶキャリアを経て。
辿り着いた、否、新たな一歩を切り拓いたのが、このアルバムから始まったマラコ時代。
何て知ったかぶりをしていますが。つい最近までブランドは'50年代でしょ。
何と言ってもデューク時代のアルバムに尽きるでしょうと。そう思い込んでいたので。
実はこの時代のブランドは聴かず嫌いじゃないけど、殆ど聴いていなかったのですが。
某、魂の台所の如何わしくて胡散臭い店主(笑)がやたらと絶賛して薦めるので。
またまたぁと思いながらも。その耳と感覚には信頼を置いているので。
騙されて元々と探し始めて。そうしたらなかなか無くて。漸く古都のレコ屋で出会って。
何回か針を落としているうちに、恋に落ちたと言うか、情にほだされたと言うか。
なんとまぁ、懐の深いと言うか、包容力に充ちた歌声なのだろうと。涙腺崩壊寸前になって。
若き日の、俺は男だぜ、ブランドもいいけれど。熟年に差し掛かった、私も一人の男です、ブランドも。
角が取れて丸くなったと言うよりは。その熱気、迫力を胸の内に秘めて迫ってくる。
そんなブランドもいいじゃないかと、否、素晴らしいじゃないかと。確信したのです。
ブルーの異名をとる、その歌声の艶と深みが増して。極上の味わいとなっているのです。
ミドルからアップなナンバーでの迫力も相変わらずの素晴らしさなのですが。
何と言っても。スロー・バラードにおけるその表現力の温かさと優しさには痺れっぱなしで。
特に、タイトル・ナンバーの「Members Only」には背筋に震えが走って。
それが全身に伝わり、胸の内へと染み込むうちに温かな気持ちになっていると言う。
資格なんていらないさ、傷ついた思いがあればそれでいい、君も仲間なのさ、なんてね。
そんなこと歌われたら。男でもイチコロですからね。ご婦人方はさぞやと。
歳を重ねたら重ねたで。迫り方、口説き方ってものがあるよと教えられもする思いです(笑)。
もっと早くに出会いたかったな。しみじみとそう思いながら繰り返し針を落とすのです。

そんなに。
恐れる必要はない。
別に。
大した事でもない。
単純なことさ。

輪に加わりたい時に。
加わればいい。
輪から出ていきたい時には。
出ていけばいい。
いつでも出入り自由さ。

特別な資質も。
特別な技術も。
紹介状とか許可証も。
いらない。
求めもしない。

ただ。
胸のどこか。
柔らかいところ。
深いところ。
そこから血が流れていて。

その辛さを。
ひと時でも。
癒したいなら。
止めたいのなら。
扉を開けて入ってくればいい。

きっと。
同じ様に。
血を流しながら。
それでも。生きている皆が。
笑顔で迎えてくれるさ。

痛みを抱えているのも。
血を流しているのも。
一人だけじゃないのだ。
そうは見えなくても。
そうと見せなくても。

誰もが。
痛みを感じ。
傷口が疼き。
それでも。
生きている。生き続けようとしている。

自分の痛みは。
自分の傷口は。
自分だけのもの。
自分で立ち向かい。
自分で治さなきゃいけないもの。

でも。
時には。
誰かと。
共に。
あることで。あれることで。

癒されるなら。
潤うものがあるなら。
その輪の中に。
加わってみるのも。
悪くはない。それでいい。

そうして。
ひと時でも。
開放され。
和らげて。
忘れられて。笑えればいい。

性別も年齢も。
国籍も人種も。
目や髪の色も。
関係ない。
差別などしない。

ただ。
誰かの。
痛みや。
傷口から流れる血と。
共にありたいと思えればいい。

それだけでいい。
それが。
唯一の。
求められる資格。
そうさ。扉はいつでも開かれているのさ。



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