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2016/04/17 Sun *夜明け前 / Pee Wee Crayton

20160417bluesbeforedawn


夜明け前。
もう。
そいつは。
現れて。
そこにいる。

未だ。
寝ぼけているのかと。
眼を擦っても。
そいつは。
そこにいる。

そうか。
そうかよ。
今日も。
今週も。
お前とつきあうのか。

なんだよ。
その。
薄気味悪い。
笑顔は。
冗談じゃないぜ。

言っとくが。
好きで。
つきあっている。
そんな訳じゃない。
そこを間違えるなよ。

夜明け前。
もう。
そいつは。
俺に。
憑依していやがる。

『Blues Before Dawn』'86年リリース。
テキサス出身で、西海岸で活躍したピー・ウィー・クレイトン。
生涯を通じて殆どの録音をロスアンゼルスで行っていたクレイトンですが。
このアルバムに収められた‘50年代半ばのインペリアルへの録音では。
ニューオーリンズに赴いて。デイヴ・バーソロミュー楽団をバックにしてと。
珍しく環境を変えています。何でも。この頃のクレイトンはトラブル続きで。
交通事故とか、マネージャーに金銭を持ち逃げされるとかで。
終には組合と揉めて西海岸一帯でライヴが行えなくなったりもしたとかで。
そうですね。気分転換の意味もあって環境を変えたのかもと推測されるのです。
さて。英国編集のこのアルバム。そのインペリアル音源から14曲を収録。
それ以前のアラジンへの録音2曲を含む全16曲、クレイトンのギターが堪能できます。
クレイトンのギターと言えば。その朴訥としたヘタウマな歌とは対照的に。
兎に角。攻めて、攻めて、また攻めてと。攻めの一手に尽きる攻撃的な奏法が持ち味で。
これでもか、これでもか、これでもかと。只管に突っ込み、突破するギターなのです。
元来はTボーン・ウォーカーに直接手解きを受けた程で。ジャズの香りも漂わせていて。
様々な技法も披露していたのが。時を経るに連れて。どんどん削ぎ落とされていって。
このアルバムでは重厚な楽団のサウンドを従えて、ただただ三連で突っ込み捲っています。
ストレートに、ワイルドに。暴れまくって。それこそ辺りを蹴飛ばして回っている感じで。
流石に。暴れ過ぎなのではとも思いますが。それが気持ちいいのですよね。
ヘタウマな歌で聴かせるスロー・ブルースもいいのですが。それでも、やっぱり。
クレイトンは突っ込んで、暴れて、蹴飛ばしてなんぼかな。とことん痛快ですからね。
ブルースをブルースで蹴飛ばす。そんなクレイトンのギター。堪らないのですよねぇ・・・

夜明け前。
もう。
そいつは。
待ち構えて。
そこにいる。

未だ。
悪夢を見ているのかと。
二度寝してみても。
そいつは。
そこにいる。

そうか。
そうかよ。
今日も。
今週も。
お前と道行きするのかよ。

なんだよ。
その。
嬉しそうな。
笑顔は。
ふざけるなよな。

言っとくが。
好んで。
道行きしている。
そんな訳ないからな。
そこは勘違いするなよ。

夜明け前。
もう。
そいつは。
俺を。
捕獲していやがる。

冗談じゃないぜ。
まったく。
そりゃぁな。
お前とは。
縁も所縁も無いとは言わないが。

好きで。
知り合った訳でも。
好んで。
深い付き合いになった訳でも。
ありゃしない。

だから。
当たり前の様な。
顔をして。
夜明け前から。
居座るなよ。

そいつは。
些か。
否。
かなり。
図々しいってものだ。

ふざけるなよな。
まったく。
そりゃぁな。
お前とは。
浅からぬ因縁で結ばれているけれど。

好きで。
道行きしている訳でも。
好んで。
手と手を取り合っている訳でも。
ありゃしない。

だから。
当たり前の様な。
体をして。
夜明け前から。
蠢いているなよ。

そいつは。
些か。
否。
かなり。
太々しいってものだ。

夜明け前。
ブルースをブルースで。
蹴飛ばして。
蹴散らして。
それから転がり始めよう。



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