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2016/05/29 Sun* ただ狂え / 沢田研二

20160529operaenlair


どう生きようが。
どうあがこうが。
所詮。
夢、幻。
それも一瞬の内。

ならば。
己が夢に。
己が欲に。
従わずして。
なんとする。

誰かの為。
社会の為。
世界の為。
そんなきれいごとは。
もうたくさんだ。

誰かの為。
社会の為。
世界の為。
そんな力も、時間も。
ありはしない。

この時を。
この一瞬を。
己が為に。
生きずして。
なんとする。

一期は夢よ。
ただ狂え。
狂って。
狂い咲いて。
散る日を迎えよう。

『架空のオペラ』'85年リリース。
沢田研二、ジュリーの大きな転換点となったアルバム。
ナベプロから独立して個人事務所を設立。
レコード会社もポリドールから東芝EMIに移籍。
活動を共にしてきたエキゾティクスも解散。
歌謡界の大スター、大御所から。歌手、アーティストへと。
ジュリーが己の意思を明確にして。大きく舵を切ったアルバムとなったのです。
少し前から、ベスト・テン番組の常連では無くなり。セールスにも影がさしてきて。
たしか、このアルバムが最後のオリコンTOP10に入ったアルバムだったか。
恐らく、ジュリーはこの段階でその目標を、目指すところを変えたのだと思います。
変えたと言うよりは、己が意思を貫くと宣言してみせたってところなのかな。
好きな歌を、好きな様に、好きな時に歌う。それだけ。
見た目だけの、無意味な争いかたは距離を置いて、己が道を歩むのだと。
今に続く、男ジュリーの依怙地なまでの、誇り高き闘いの火蓋が切られたのですね。
しかも。それを。スローな。艶やかで、妖しいナンバーが中心のアルバムで仕掛ける。
そこに。ただならぬ決意と、揺るぎない自信、そしてしたたかな戦略家の顔が見えます。
美麗で妖艶に世間を魅了したジュリー。その内面に存在した阿修羅の容貌。
それを世間はこの時に初めて目にすることになったとも言えるのかな。
そして。御存知の様に。この阿修羅様は、決して闘いを止めぬ荒ぶる神だったのですね。
十代の頃からトップ・アイドル、トップ・スターとして走り続けてきたジュリーです。
もう。十分だと。ここから先は自由に、好き勝手にやらしてもらいますと。
そう思い、それを実行したところで誰が責められるでしょう。それだけの人なのです。
その言わば、狂える様にとことん付き合うこと。それだけが許されることなのでしょう。

どう死のうが。
どう抗おうが。
所詮。
夢、幻。
それも一瞬の内。

ならば。
己が夢に。
己が欲に。
素直にならずして。
なんとする。

誰かの為。
社会の為。
世界の為。
そんなうわべの話は。
もうたくさんだ。

誰かの目も。
社会の決め事も
世界の流れも。
気にかけている、時間など。
ありはしない。

この時を。
この一瞬を。
己が為に。
生きずして。
なんとする。

一期は夢よ。
ただ狂え。
狂って。
狂い咲いて。
そのまま散ってしまおう。

昨日。
生きていたか。
今日。
生きていたのか。
明日はどうするのだ。

昨日。
それが現実なら。
今日。
それも現実なら。
明日もそれを望むのか。

昨日。
生きていた現実。
今日。
生きている現実。
それが望まぬものならば。

明日。
それが。
架空に過ぎなくとも。
夢、幻だとしても。
それを生きよう。

明日。
それすらも。
確実ではない。
ならば。
今日からでも。

一期は夢よ。
ただ狂え。
狂って。
狂い咲いて。
散る日まで。

一期は夢よ。
ただ狂え。
狂って。
狂い咲いて。
そのままに。



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