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2016年5月

2016/05/29 Sun* ただ狂え / 沢田研二

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どう生きようが。
どうあがこうが。
所詮。
夢、幻。
それも一瞬の内。

ならば。
己が夢に。
己が欲に。
従わずして。
なんとする。

誰かの為。
社会の為。
世界の為。
そんなきれいごとは。
もうたくさんだ。

誰かの為。
社会の為。
世界の為。
そんな力も、時間も。
ありはしない。

この時を。
この一瞬を。
己が為に。
生きずして。
なんとする。

一期は夢よ。
ただ狂え。
狂って。
狂い咲いて。
散る日を迎えよう。

『架空のオペラ』'85年リリース。
沢田研二、ジュリーの大きな転換点となったアルバム。
ナベプロから独立して個人事務所を設立。
レコード会社もポリドールから東芝EMIに移籍。
活動を共にしてきたエキゾティクスも解散。
歌謡界の大スター、大御所から。歌手、アーティストへと。
ジュリーが己の意思を明確にして。大きく舵を切ったアルバムとなったのです。
少し前から、ベスト・テン番組の常連では無くなり。セールスにも影がさしてきて。
たしか、このアルバムが最後のオリコンTOP10に入ったアルバムだったか。
恐らく、ジュリーはこの段階でその目標を、目指すところを変えたのだと思います。
変えたと言うよりは、己が意思を貫くと宣言してみせたってところなのかな。
好きな歌を、好きな様に、好きな時に歌う。それだけ。
見た目だけの、無意味な争いかたは距離を置いて、己が道を歩むのだと。
今に続く、男ジュリーの依怙地なまでの、誇り高き闘いの火蓋が切られたのですね。
しかも。それを。スローな。艶やかで、妖しいナンバーが中心のアルバムで仕掛ける。
そこに。ただならぬ決意と、揺るぎない自信、そしてしたたかな戦略家の顔が見えます。
美麗で妖艶に世間を魅了したジュリー。その内面に存在した阿修羅の容貌。
それを世間はこの時に初めて目にすることになったとも言えるのかな。
そして。御存知の様に。この阿修羅様は、決して闘いを止めぬ荒ぶる神だったのですね。
十代の頃からトップ・アイドル、トップ・スターとして走り続けてきたジュリーです。
もう。十分だと。ここから先は自由に、好き勝手にやらしてもらいますと。
そう思い、それを実行したところで誰が責められるでしょう。それだけの人なのです。
その言わば、狂える様にとことん付き合うこと。それだけが許されることなのでしょう。

どう死のうが。
どう抗おうが。
所詮。
夢、幻。
それも一瞬の内。

ならば。
己が夢に。
己が欲に。
素直にならずして。
なんとする。

誰かの為。
社会の為。
世界の為。
そんなうわべの話は。
もうたくさんだ。

誰かの目も。
社会の決め事も
世界の流れも。
気にかけている、時間など。
ありはしない。

この時を。
この一瞬を。
己が為に。
生きずして。
なんとする。

一期は夢よ。
ただ狂え。
狂って。
狂い咲いて。
そのまま散ってしまおう。

昨日。
生きていたか。
今日。
生きていたのか。
明日はどうするのだ。

昨日。
それが現実なら。
今日。
それも現実なら。
明日もそれを望むのか。

昨日。
生きていた現実。
今日。
生きている現実。
それが望まぬものならば。

明日。
それが。
架空に過ぎなくとも。
夢、幻だとしても。
それを生きよう。

明日。
それすらも。
確実ではない。
ならば。
今日からでも。

一期は夢よ。
ただ狂え。
狂って。
狂い咲いて。
散る日まで。

一期は夢よ。
ただ狂え。
狂って。
狂い咲いて。
そのままに。



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2016/05/28 Sat *いい歌があれば / 大上留利子

20160528panda


歌が。
いい歌が。
素敵な歌が。
あれば。
それでいい。

そう。
そんな歌が。
聴こえてくれば。
響いてくれば。
届けられれば。

大概の事は。
それでいい。
それで何とかなる。
それで何とかできる。
それがいい。

ジャンルとか。
カテゴリーとか。
そんなものは。
関係なくて。
どうでもよくて。

ただ。
歌いたい。
その気持ちが。
こもった。
歌がいい。

そんな歌が。
大好きで。
そんな歌に。
出会いたくて。
ここにいる。

『ええ歌ばっか。』'79年リリース。
浪速のアレサ・フランクリン、大上留利子。
スター・キング・デリシャスでその名前を轟かせた。
その温かく、優しく、そしてド迫力の歌声に痺れる3枚目のソロ・アルバム。
ジャケットのパンダは北京動物園のパンダらしいのですが。
その表情がどことなく本人に似ていて。よく探してきたなと。
そして。その歌声もパンダを思わせると言うか。何とも愛しいのです。
そう。まるでパンダの写真や、動画、縫いぐるみを目にした時に抱くあの感情。
このアルバムに針を落として。聴こえてくる歌声に耳を澄ませると。
同じ様な感情を抱いて。思わず、こう。ギュッと抱きしめたくなるのです。
まぁ、実際はその歌声に、こちらが抱きしめられているのですけどね。
ふくよかな体格、慈愛に満ちた笑顔。そのままの歌声の何と心地よいことか。
その歌声にはアレサと同じ種類の力や愛が宿っているのです。
そして。このアルバムではプロデューサーに加藤和彦を迎えて。
宇崎竜童、阿久悠、大野克夫、KURO、西岡恭蔵と言った面々が作品を提供していて。
(変名を使っていますが、恐らくは阿木陽子も歌詞を書いていると思われます)
それがまた実にツボを心得ていると言うか。魅力を引き出していて。
アルバムとしての完成度が高いものになっているのも魅力的なのです。
それも。それに応える、そして期待以上に聴かせる、その歌声あってのものでしょうけど。
兎にも角にも。アルバム・タイトルに偽りなし。いい歌・・・ええ歌ばっかりなのです。
何があっても。何処にいても。どんな時も。歌が、いい歌があればそれでいいと。
本当に心から、そう思わせてくれる、感じさせてくれるアルバム、歌声なのです。

歌が。
いい歌が。
素敵な歌が。
あれば。
それでいい。

そう。
そんな歌が。
聴こえてくれば。
響いてくれば。
届けられれば。

大抵の時は。
それでいい。
それで何とかなる。
それで何とかできる。
それがいい。

スタイルとか。
テクニックとか。
そんなものは。
関係なくて。
どうでもよくて。

ただ。
伝えたい。
その気持ちが。
こもった。
歌がいい。

そんな歌が。
大好きで。
そんな歌に。
巡り会いたくて。
いまがある。

心からの。
真摯で。
矜持がある。
そんな歌が。
いい。

心まで。
届く。
震わせる。
そんな歌が。
いい。

奇も。
衒いも。
なく伝わる。
そんな歌が。
いい。

好きで。
大好きで。
仕方がない。
そんな歌が。
いい。

ただ。
歌われる。
歌うだけ。
そんな歌が。
いい。

そんな歌が。
好きで。
堪らなく。
大好きで。
それだけでいい。

歌が。
いい歌が。
素敵な歌が。
あれば。
それでいい。



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2016/05/27 Fri *殆ど憂鬱 / Elvis Costello & The Atractions

20160527almostblue


いいこともあった。
そうさ。
朗報にも接したし。
嬉しい出会いもあった
ほぼほぼ予定通りに動けたし。

忘れずに。
必要なものは手に入れたし。
上手いこと。
美味くできたし。
のんびりもしたし。

贔屓のチームは。
珍しく。
胸のすく様な。
試合をしてくれて。
希望をつないでくれたし。

でも。
そうなのだ。
今朝、届いた報せ。
そいつが。
胸を締め付けているのだ。

自己中心の。
エゴイスト。
自分以外には。
無関心で。
無神経で。

それを。
その結果を。
思い知らされて。
悲鳴に気づけなかった。
そう。そいつで。殆ど憂鬱。

『Almost Blue』'81年リリース。
エルヴィス・コステロの6枚目となるアルバム。
何でも。当初はコステロが当時の自身の憂鬱な気分を描いたナンバーもあったものの。
ナッシュビルで録音を行っていた影響もあったのか。カントリーへと傾倒していって。
最終的には全編がカントリー・ナンバーのカバー・アルバムになったのだとか。
グラム・パーソンズのナンバーもやっていますから。どっぷりと浸かったのでしょうね。
思えば。このアルバムの頃から。コステロは突然変異的なアルバムを制作して。
良くも悪くも聴く者の期待を裏切る様になった気がします。そいつが刺激的で魅力的でと。
まぁ、多分に気分にムラのある人で。それがストレートに反映するのですかね。
一説では前作『Trust』が気に入らなくて。かなり滅入っていたとのことなので。
その反動で。今までにやったことのない音楽、足を踏み入れたことのない世界。
そんなものに挑んでみたくなったのかな。冒険とか、その結果とかは恐れなさそうだしね。
怒れる若者だったものが、いきなりある意味で懐古的とも言えるカントリーですから。
その振れ幅の大きさには驚かされますが。決して唯の懐古趣味のだれた作品ではないと。
そこらは盟友であるアトラクションズのシャープな演奏の効果が大きいかな。
スローなナンバーでもピリッと山椒が効いた様な引き締まったサウンドとなっています。
そう。アトラクションズってコステロに刺激を与える存在であると同時に。
コステロを御する存在でもあったのだろうなと。放っておくとどこまでも行ってしまう。
そんなコステロに引き際、限界点を示してみせる役割を担っていたのだと思うのです。
故にこのアルバムも。カントリーであると同時にロックンロールとして聴けるのですよね。
それでも。リリース当時はかなりの反発もあったみたいですけどね。仕方がないか。
コステロの歌声は妙に明るく。それが逆にコステロの心の影を感じさせて。
その憂鬱と言うか、狂気の様が覗き見えるのが。ロックンロールを感じさせてくれます。

悪くは無かった。
そうさ。
朗報も予想通り。
出会も想定内だった。
ほぼほぼ予定通りの一日で。

忘れずに。
必要な手は打てたし。
巧いこと。
美味しい話にも噛めたし。
追われもしなかったし。

贔屓のチームの。
珍しく。
胸のすく様な。
試合の中継を観て。
ニュースも何度も観たし。

でも。
そうなのだ。
今朝、届いた報せ。
そいつが。
心に蟠っているのだ。

自己中心の。
エゴイスト。
自分以外には。
無関心で。
無神経で。

それが。
もたらした結果を。
突きつけられて。
痛みに気づけなかった。
そう。そいつで。殆ど憂鬱。

こうなる前に。
こうなるまでに。
予兆は。
あった筈なのに。
示してくれていた筈なのに。

気付かなかった。
気付つけなかった。
それで。
傷つけた。
傷つけてしまった。

届いた。
報せの。
一言一句が。
目に焼き付き。
胸に突き刺さり。

届いた。
報せの。
行間が。
鮮やかに浮かび上がり。
心に澱んでいる。

慌てて。
返信したものの。
そこに。
嘘は無いものの。
苦みは消えてはくれない。

届くのか。
間に合うのか。
取り戻せるのか。
やり直せるのか。
失わずに済むのか。

本当に。
大切なもの。
大事なもの。
それをこうして気づかされるなんて。
殆ど憂鬱。



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2016/05/26 Thu *郷愁 / Brinsley Schwarz

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憧憬。

何故だろう。
何故。
こんなにも。
この場所が。
懐かしいのだろう。

別に。
何の。
思いも。
思い入れも。
ありはしない。

寧ろ。
離れていたいと。
遠くにありたいと。
そう。
願っている。

だから。
笑顔で。
壁を作って。
歩み寄る振りをして。
結界を張って。

近づき過ぎない様に。
親しみ過ぎない様に。
そう。
注意を払って。
過ごしてきたのではないか。

郷愁。

『Brinsley Schwarz』'70年リリース。
ブリンズレー・シュウォーツの記念すべき1stアルバム。
さて。パブ・ロックの発祥、その原点をどこにおくかは諸説あるのでしょうが。
やはり代表的なバンドであるブリンズレー・シュウォーツのデビュー。
そこにその歴史の始まりがあるかなと。その点でやはり意味のある、記念すべきアルバムと。
'60年代から活動していたキッピントン・ロッジなるバンドにニック・ロウが参加して。
ザ・バンドやCS&Nに憧れながらも。英国らしい哀愁も持ち合わせたサウンドを奏でた。
この米国音楽への憧憬と、英国音楽への矜持の触発し合い融合したサウンド。
それこそが英国ならではのパブ・ロックの原点にあるものだと思えるのですよね。
大陸らしい大らかで懐の深い音楽への憧れを微塵も隠そうともせず。
一方で島国ならではの、少し斜にかまえた孤高の佇まいも決して崩しはしないと。
だからこその。豊潤なサウンドと小粋なメロディーとの同居。それが実に心地良いと。
ニックを始めとして。メンバーはザ・バンドが大好きで、大好きで。憧れていて。
しかしながら。決して同じことは出来ない、同じにはなれない。それは十分承知していて。
それが故の諦念みたいなものが。独特の乾いた感覚を醸しだしているのですよね。
その。求めても手の届かないこと知った上での覚悟みたいなものが堪らないのです。
しかし。未だ二十代だったメンバーには大望もあった筈で。レコード会社も積極的で。
フィルモア・イーストに大勢のプレスを招いての鳴り物入りのデビューをさせたと。
しかし。それが裏目に出て酷評されて。大失敗。多額の借金だけが残ったのですよね。
ブリンズリー・シュオーツの魅力、それはじっくりと浸透させていくべきものだったと。
地道に。それこそ英国のパブ・サーキットから始めていれば結果は違ったのでしょうが。
やはり、米国への憧憬は強かったのでしょうね。難しいところ、複雑なところではあるな。
1曲を除いて。ニックの手によるナンバーで。既にその才能が萌芽しているだけにね。
最初のボタンの掛け違いが惜しまれるのです。ニックはそれすら糧にしたのでしょうが・・・

憧憬。

何故だろう。
何故。
こんなにも。
この空気が。
懐かしいのだろう。

別に。
特別の。
思いも。
思い入れも。
ありはしない。

寧ろ。
馴染みたくないと。
囚われたくないと。
そう。
願っている。

だから。
穏やかに。
制して、遮って。
交わる振りをして。
境界に止まって。

触れ過ぎない様に。
深入りし過ぎない様に。
そう。
万全を期して。
過ごしてきたのではないか。

郷愁。

なのに。
この場所。
この空気。
何故。
懐かしい。

なのに。
受け入れられる。
受け入れている。
何故。
少し喜んでいる。

何故。
笑いかける。
話しかける。
優しくしてくれる。
助けてくれる。

何故。
当たり前の様に。
接してくれる。
親しみを込めて。
頼りにしてくれる。

違うのだ。
この場所も。
この空気も。
好きではないのだ。
仮住まいなのだ。

違うのだ。
笑顔も。
穏やかさも。
作為だったのだ。
虚偽だったのだ。

違ったのか。
この場所に。
この空気に。
憧れて。
やって来たのだったか。

違ったのか。
いつの間にか。
本気で笑って。
本気で交わって。
本音で語らっていたのか。

郷愁。

一緒にはなれない。
本物にはなれない。
それでもいいのなら。
それでも許されるのなら。
憧れのままに。



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2016/05/25 Wed *無駄骨 / Sex Pistols

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言っても。
詮無い。
言っても。
無駄。
馬の耳に念仏。

だから。
基本が出来てないと。
練習で出来てないと。
本番で。
ミスが出るのだよね。

それも。
信じられない様な。
およそ。
プロとは思えない。
素人でも滅多にしないね。

それで。
悪い流れを断ち切れずに。
最もやってはならない。
それは駄目でしょうって。
そいつをやって致命傷と。

それが。
今夜、初めてなら。
未だしも。
見慣れた光景に。
なっている。

ローマは一日にしてならず。
けれども。
スローガンを掲げて。
走り出したのなら。
思いっ切りやりきらないとね。

『Flogging A Dead Horse』'83年リリース。
同名の英国編集のセックス・ピストルズのベスト・アルバムの日本盤。
無駄骨を折るとの意があるアルバム・タイトルはそのままに。
ジャケットだけを日本独自のものにして何故かこの時期にリリース。
どうやらパブリック・イメージ・リミテッドの来日に合わせた便乗商売らしいと。
このジャケット。混沌としたセックス・ピストルズの歴史をイメージしたのかな。
ちょっとやり過ぎの感じがあって。英国盤のシンプルなジャケットの勝ちかな。
内容は。「Anarchy In The UK」から「(I'm Not Your) Stepping Stone」までの。
シングル・ナンバーをほぼ年代順に並べて14曲収録したもので。
ジョニー・ロットン脱退後も含めてのセックス・ピストルズの歴史が俯瞰できると。
オリジナル・アルバム、『Never Mind the Bollocks』だけでは分らない、感じられない。
そんなセックス・ピストルズの魅力を知るには便利なアルバムだと思います。
余程のマニアでない限りは、シングル盤まで買ったりはしないですからね。
その登場があまりにセンセーショナルだった為に、目を眩まされたわけですが。
実のところはマルコム・マクラレーンの立てた戦略に素直に乗っかって。
乗った以上は、徹底的に思い切ってやりきった。それだけのバンドだったと。
逆にそれだけだからこそ、ただのロックンロールをあそこまで輝かせられて。
そして。その実。それだけのことをやりきるのが如何に難しいことであるか。
それは、セックス・ピストルズ程の潔さが他に類を見ない事でも明らかかなと。
そう考えると。途中で降りたジョニー・ロットンは切れ者なのでしょうが。
最後まで乗せられてみせたスティーヴ・ジョーンズとポール・クックは見事だし。
乗せられて、自らを見失ったシド・ビシャスの悲劇性が浮かび上がりもするのです。

言っても。
響かない。
言っても。
届かない。
馬耳東風。

だから。
頭で理解していても。
体が反応できないと。
実戦で。
実行できないのだよね。

それも。
目を覆いたくなる様な。
およそ。
プロと呼ぶのも憚られる。
技術、精神力の欠如が原因。

それでも。
勢いが感じられる瞬間もあるけど。
長続きはしなくて。
そろそろ危ないかなと思っていると。
案の定で致命傷と。

それが。
今夜、判明したなら。
未だしも。
十分に予測できた。
そう思われる。

千里の道も一歩より。
けれども。
改革を掲げて。
計画を立てたのなら。
周到に慎重にやりきらないとね。

超改革。
立派なスローガン。
夢も。
希望も。
抱かせる。

そう簡単に。
いかないのは。
結果がでないのは。
わかる。
理解している。

なんだけど。
笛吹けど。
踊る素材が。
少ないのか。
いないのか。

それを。
承知で。
促成栽培を。
敢えて。
試みているのか。

どうにも。
こうにも。
乗り切れてない。
吹っ切れてない。
迷いがみられる。

駄目で元々。
失うものは無い。
そこまでの。
覚悟も。
感じられない。

切るものは切って。
我慢するところは我慢して。
とにかく。
これだと決めたのなら。
最後まで。乗せてほしい、乗ってほしい。

馬の耳に念仏。
馬耳東風。
無駄骨を折る。
そいつで。
終わってほしくはないのだよ。



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2016/05/24 Tue *注意、要注意 / Wilko Johnson

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注意。
要注意。
そう。
こんな時が。
危ないのだ。

それとなく。
なんとなく。
上手くいっている。
上手く運んでいる。
否、上手すぎる。

何故。
引っかからない。
躓かない。
摩擦さえも。
感じない。

まぁ。
いいかと。
思っていると。
そのまま。
いってしまう。

なんとか。
なるだろうと。
たかくくっていると。
なんとか。
なってしまう。

注意。
要注意。
そう。
こんな時が。
危ないのだ。

『Ice On The Motorway』'80年リリース。
ウィルコ・ジョンソンの初めてのソロ・アルバム。
ドクター・フィールグッドを脱退して。ソリッド・センダーズを結成。
そのソリッド・センダーズも暗礁に乗り上げて。
ミッキー・ギャラガーらの協力を得てこのアルバムの制作に臨んだと。
(これが縁で、ウィルコは一時期ブロックヘッズに加入することになります)
ドクター・フィールグッドもソリッド・センダーズも人間関係が原因で破綻。
ウィルコとしては、もう煩わしいバンドでの活動なんて御免だと思ったのでしょう。
恐らくは。軽いセッション、デモでも録音するつもりでスタジオに入ったのではと。
音質はお世辞にも良いとは言えず。世紀での発売は念頭に無かった気がするのです。
ところが煩わしさから解放されたお陰か。ウィルコのギターが絶好調で。
もう。ガキガキ、ギザギザと。突っかかり、刻んでくるのですね。これぞウィルコ。
チープな音質も、かえってこのウィルコのギターには合っているのかなと。
針を落とした瞬間から、グイグイとスピードに乗って疾走していく。その様が堪りません。
一曲一曲が短いのも良いのですよね。もう少し聴かせてくれってナンバーもありますが。
よそ見したり、わき見したり。調子に乗っていると足を滑らせそうな。
そんな危うさ、スリルがある。そんなウィルコのギターの魅力が炸裂しています。
敬愛するボブ・ディランのカヴァーなんか如何にも楽しそうにやっているし。
何故か1曲、オムニバス・アルバム『The London R&B Sessions』からのナンバーが。
アルバムとして発売するのに曲数が足りなくて急遽引っ張り出してきたのかな。
まぁ、実にご機嫌なライヴなので。得した気分にはなりますが。違和感はあるかな。
例に漏れず。このアルバムも商業的には成功とは程遠かった様ですが。
ウィルコの、剃刀、そして鉈の如きギターが好きな者にとっては最高のアルバムです。

注意。
要注意。
そう。
こんなとき日々が。
危ないのだ。

それとなく。
なんとなく。
何事もなくいっている。
何事もなく運んでいる。
否、なさすぎる。

何故。
降ってこない。
ぶつからない。
兆候さえも。
感じない。

まぁ。
いいかで。
済ませていると。
そのまま。
済んでしまう。

なるように。
なるだろうと。
放置していても。
なるように。
なってしまう。

注意。
要注意。
そう。
こんな日々が。
危ないのだ。

何事もなく。
上手くいっていいる。
何事もなく。
上手く運んでいる。
いつまでも。続くものか。

それとなく。
なんとなく。
それで済んでいる。
なるように。なっている。
このままで。終わるわけがない。

気付かぬうちに。
目に見えないところで。
引っかかりが。
摩擦が。
生じ始めている。

そして。
いつか。
思わぬところで。
足をとられて。
躓くことになる。

調子に乗って。
加速して。
疾走している。
そんな時こそ。
危ないのだ。

どこかで。
どこかに。
密かに。
障害物が。
置かれているのだ。

注意。
要注意。
そう。
こんな時が。
危ないのだ。

それでも。
ガキガキ。
ギザギザと。
突っ込み。
刻んでいくだけなのだけど。



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2016/05/23 Mon *目覚めよう / Topper Headon

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目覚めよう。
頭も。
体も。
心も。
目覚めよう。

確かに。
未だ。
眠いし。
布団が。
恋しいし。

二度寝の。
誘惑には。
布団の。
温もりには。
抗し難いが。

朝だ。
月曜日だ。
週の始まりだ。
目覚めずには。
いられない。

朝だから。
月曜日だから。
週の始まりだから。
目覚めたくない。
それはわかるけど。

目覚めよう。
頭も。
体も。
心も。
目覚めるのだ。

『Waking Up』'86年リリース。
トッパー・ヒードンの初めての、そして唯一のソロ・アルバム。
そうです。あのクラッシュのトッパーのソロ・アルバムなのです。
尤も。クラッシュをイメージして針を落とすと大いに戸惑うことになると。
このアルバムで聴けるのは実にソウルフルでジャージーなサウンドなのです。
実はトッパーはソウルが大好きで。クラッシュ加入前にはソウル・バンドにいたとかで。
言わば、自らの原点に立ち返った、自らの嗜好に忠実なアルバムなのですね。
どうも。トッパーと言うと。薬物中毒で乱暴者、そんなイメージがあるのですが。
その実は、真面目で繊細な人だったみたいで。ドラムも真面目に学んだみたいで。
クラッシュのボトムを支えた、躍動感に溢れ、柔軟ながらも正確なビート。
そいつを叩き出した腕前は、パンク・ロックのナンバー・ワン・ドラマーと賞されたと。
人間関係が原因で薬物に耽溺してクラッシュを頸になったものの。
トッパーのビートを失ったのがクラッシュの崩壊の引き金になったとも言われていると。
そんなトッパー。このアルバムでも実にご機嫌なビートを叩き出していて。
スタックス・ソウルを思わせるサウンドを弾ませ、そして全体を引き締めています。
ミッキー・ギャラガーや、ボビー・テンチも実にご機嫌な演奏でサポート。
無名のジミー・ヘルムズなる人の歌声がソウルフルでまたいいのですよね。
MGズの「Time Is Tight」のカバーなんて。敬愛の思いが溢れ捲っていて。
トッパー、本当にスタックス、MGズが大好きなのだなと。微笑ましくなったりもして。
イギリスのミュージシャンってソウルやジャズが好きな人は多いのですが。
その路線でアルバムを作ると、妙に気取ってお洒落になり過ぎるきらいがあるのですが。
トッパーの場合は、ちゃんと血が通っていると言うか。体温とか体臭が感じられて。
その作り物ではない感覚。弾み具合が心地よくご機嫌な覚醒を呼び起こしてくれるのです。

目覚めなきゃ。
頭も。
体も。
心も。
目覚めなきゃ。

間違いなく。
未だ。
夢の中。
続きを。
見たいし。

二度寝の。
誘惑には。
夢の中の。
甘美さには。
抗し難いが。

朝は。
月曜日は。
週の始まりは。
目覚めずに。
いたい。

朝は。
月曜日は。
週の始まりは。
目覚めるのに。
覚悟がいるけれど。

目覚めなきゃ。
頭も。
体も。
心も。
目覚めなさい。

リズムを。
生んで。
刻んで。
弾んで。
目覚めよう。

ビートを。
生んで。
刻んで。
弾んで。
目覚めよう。

眠いけど。
布団が恋しいけど。
温もりが。
夢の続きが。
誘うけど。

二度寝の。
誘惑。
そいつは。
とても。
魅力的だけど。

朝だ。
月曜日だ。
週の始めだ。
致し方ない。
目覚めよう。

朝だ。
月曜日だ。
週の始めだ。
諦めて。
目覚めなさい(笑)。



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2016/05/22 Sun *ここが / John Lee Hooker

20160522thatiswhereitsat


ここが。
そう。
俺にとっての。
探していた場所。
それだけのこと。

ここに来れば。
ここに。
辿り着けさえすれば。
それだけで。
いいのだ。

色々。
あろうが。
なかろうが。
どっちでも。
関係なく。

楽しくなる。
元気になる。
活力が満ちてくる。
意識せずとも。
笑顔になれる。

いいことばかりは。
ありゃしない。
坂の途中で。
振り向いて・・・
そんな日々を過ごしている。

それでも。
ここを。
この場所を。
知っている。
それだけで何とかなるのだ。

『That’s Where It's At !』'69年リリース。
ジョン・リー・フッカーのスタックスよりのアルバム。
何とジョン・リーがスタックスと契約してアルバムを制作。
こいつはアルバート・キングと同じ様にMGズをバックにして新たな展開か。
などと期待も高まりますが。実はジョン・リーの古い音源の権利をスタックスが獲得。
発掘音源としてアルバムを編集したってのが、その真相だったりもして。
当然MGズとの絡みは無く。殆どがジョン・リーの弾き語りによるブルースなのです。
クレジットが無いので詳細は不明なのですが、'50年代の録音なのかな。
何しろ、ジョン・リー・ブッカーなんて変名まで使ってそこら中で録音していましたから。
その頃の、世に出ていなかった音源をスタックスが手に入れたのでしょうかね。
スタックスとしては、ソウルだけでなくブルースもあるのだぜと。
そいつを世間に示すためにもジョン・リーのアルバムをリリースする意味はあったのかな。
さて。肝心の中身はいつものジョン・リー。ワン・アンド・オンリーのジョン・リー節です。
弾き語り。サウンドにも装飾無し。ゲストも無く。無添加のジョン・リーですから。
誰にも真似のできないジョン・リーならではのブルースがとことん堪能できます。
ここへ来れば、このアルバムに針を落とせば。ジョン・リーと共にあれるのです。
まぁ、ジョン・リーには他にも素晴らしいアルバムがいっぱいあるので。
何が何でも、このアルバムをとは思いませんが。その世界を味わうには十分かな。
なんせ。どう聴いてもマディのあの曲だよなって、そんなナンバーもあるのですが。
ジョン・リーが一節唸ると、それでジョン・リーのブルースになってしまいますからね。
自分だけの武器を身につけた、モノにした人間は強いってことですね。

ここが。
そう。
俺にとっての。
求めていた場所。
それだけのこと。

ここに来られて。
ここで。
輪に入れさえすれば。
それだけで。
いいのだ。

何かを。
抱えていようが。
いなかろうが。
どんな時も。
関係なく。

面白くて。
背筋が伸びて。
腰が疼き始める。
意識せずとも。
リズムを刻んでいる。

いいことばかりは。
ありゃしない。
何も変わっていないことに。
気が付いて・・・
そんな日々を過ごしている。

それでも。
ここが。
この場所が。
あるのだと。
それだけで何とでもなるのだ。

どんな。
時間を。
日々を。
過ごしていても。
強いられていても。

どんな。
思いを。
考えを。
抱いていても。
囚われていても。

ここが。
あれば。
ここが。
あってくれれば。
それでいい。

ここで。
ご機嫌な。
ブルースが。
鳴り響いていれば。
それでいい。

後は。
ここへ。
来るだけ。
ここへ。
辿り着くだけ。

ここが。
そう。
俺にとっての。
探していた場所。
求めていた場所。

それだけでいい。
それがいい。
それを知っている。
それを持っている。
それがいい。



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2016/05/21 Sat *邪道上等 / Little Richard

20160521kingofrockandroll


邪道上等。

何も。
好き好んで。
道を外れて。
笑いを取ると言うか。
笑い者にならなくてもと。

そうは。
思うのだが。
真っ当な。
正統派。
そこに収まらない。

どうにも。
それでは。
満足できない。
面白くない。
そんな性分であるらしく。

よくも。
悪くも。
人の期待を。
承知した上で。
裏切ってみたくなる。

想定外の。
出方。
やり方。
そいつで。
驚かせてみたくなる。

邪道上等。

『King Of Rock And Roll』'71年リリース。
リトル・リチャードのリプリーズ移籍第二弾となったアルバム。
リチャードと言えば。アルバム・タイトルの如くロックンロールの王様で。
スペシャルティに於ける輝かしい功績は述べるまでも無いのですが。
その一方でかなりの奇人変人でもあるみたいで。安住を嫌ったのか。
リプリーズではやりたい放題。このアルバムでは何と著名なロック・ナンバーに挑戦。
アルバムの冒頭には疑似のMCや嬌声を被せて、ド派手に登場。
俺様がロックンロールの王様だと高らかに宣言してみせると言う演出をかまして。
「Joy To The World」「Midnight Special」「Born On The Bayou」「Dancing In The Street」...
どうだ。こうやって歌うのだぞと。思いっきり歌い上げています。
まぁ、白人のガキ共が俺様の稼ぎを掠めやがったと激怒していたリチャードですからね。
こんな企画を思いついたとしても、何ら不思議は無くて。ありだとは思います。
「Brown Sugar」なんてド迫力の上に、乗りまくって楽しんでいますからね。
しかし。やっぱり。リチャードの正史(?)からすると異端のアルバムではあるので。
世間の評判はことのほか芳しくなかった様ではありますが。
そんなことは気にも留めないのが。リチャードのリチャード足る所以ですからね。
喜々として、この邪道とも言える試みを心底楽しんでいる様が伝わってくるのです。
歌うこと、生きることを楽しむ。否でも楽しんでみせる。その点に於いては最強だなと。
邪道上等!文句があるなら。これ以上のものを見せてみろ!そんな気概に溢れています。
この後かな。ゴスペルに転向ってか回帰するのですよね。説教師リチャード。
さぞかし、迫力があっただろうなと。胸倉掴まれて入信を迫られそうだものなぁ。
兎に角。この。邪道たることをも恐れない。そんなリチャードの生き様に憧れるのです。

邪道上等。

何も。
好き好んで。
大勢に背いて。
目立たなくてもと言うか。
リスクをとらなくてもと。

そうは。
思うのだが。
人のいい。
穏健派。
そこに収まれない。

どうにも。
それでは。
納得できない。
もの足りない。
そんな性分であるらしく。

よくも。
悪くも。
人の願望を。
承知した上で。
掌返しをしてみたくなる。

正反対の。
言動。
仕掛け。
そいつで。
裏切ってみたくなる。

邪道上等。

期待の。
願望の。
想定内。
そいつは。
どうにも。面白くない。

既定の。
予想の。
範囲内。
そいつも。
どうにも。刺激が足りない。

多少。
反則だろうが。
暴走だろうが。
思いもしない。
言動で。はみ出してみせる。
想定外。
範囲外。
そいつで。
刺激できるなら。
面白くできるのなら。

それでいい。
それがいい。
誰かの。
そして。
自分の。

期待を。
願望を。
承知した上で。
少しばかり。
時には大胆に。

裏切ってみせる。
掌を返してみせる。
裏をかいて。
意表をついて。
驚かしてみせる。

邪道上等。



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2016/05/20 Fri *素直になること、それだけ / Laura Lee

20160520lovemorethanpride


下手な。
見栄も。
虚栄も。
そんなものは。
捨ててしまおう。

どんなに。
虚勢を張って。
カッコつけたところで。
最初から。
勝負は決まっている。

誇りも。
矜持も。
大切だ。
そのことに。
間違いはない。

だけれども。
そんなもの総てを。
超越してしまう。
そんなものがあるのも。
また事実なのだ。

出会ってしまったが。
百年目。
そいつに。惹かれて。
そいつに。魅せられたら。
素直になるしかない。

見栄も。
虚栄も。
必要なくなる。
それどころじゃ。
なくなるのだ。

『Love More Than Pride』'72年リリース。
チェスの後期に在籍して素晴らしい歌声を聴かせてくれたローラ・リー。
同時期のエタ・ジェイムスと同様にマッスル・ショールズに出向いて録音。
その可愛らしい顔と華奢な身体からは想像できない迫力のある歌声を聴かせています。
エタよりは、更にソウルへの接近を自然にこなしている辺りは。
元々が、ブルース・シンガーとしてよりもソウル・シンガーとしての資質を有していたから。
そう考えられなくもありません。現にこのアルバムの制作のきっかけとなったのも。
移籍したローラがソウル・シンガーとして成功したからで。それに便乗して。
'66年~'69年に録音されていた音源を寄せ集めてアルバムとして編集したと。
チェスとしてはあくまで軸足はブルースにあったエタは扱えても。
よりソウルに近い立ち位置をとる様になったローラは扱えなかったってことでしょうかね。
エタと比較すると。線は細いかなとも思わされますが。感情表現の見事さは絶品で。
録音当時、未だ20代前半だったと思われるのですが。
ブルースならではの性愛表現も、ソウル特有の不倫を始めとする男女の愛憎劇も。
実に見事に解釈して聴かせてくれます。それも耐え忍ぶ女を演じるのではなく。
どんな状況でも。自分の思いに忠実で。主導権をとる強さ。それも自然体なのですね。
やはり。新しい時代のブルース・シンガー、ソウル・シンガーだったのでしょうね。
そんなローラを、チェスが扱い兼ねたのも無理は無かったのかな。
それでも。便乗商法とは言え。チェスの英断によって。こうしてローラの。
その最初期の歌声を堪能できるのですから。感謝はしなくちゃならないかな。
移籍後、本格的にソウル・シンガーに転向した後のローラも素晴らしいのですが。
ブルースの残り香を纏っている、この時代のローラには特別な愛着があるかもしれません。

下手な。
意地も。
プライドも。
そんなものは。
捨ててしまおう。

どんなに。
ハッタリをかまして。
ええかっこしいしたところで。
最初から。
勝負は決まっている。

誇りも。
矜持も。
必要だ。
そのことに。
間違いはない。

だけれども。
そんなもの総てを。
無意味にしてしまう。
そんなものがあるのも。
また事実なのだ。

出会ってしまったが。
運の尽き。
そいつに。囚われて。
そいつに。虜になったら。
素直になるしかない。

見栄も。
虚栄も。
意味を失う。
それどころじゃ。
なくなるのだ。

欲しいものは。
何だ。
求めるものは。
何だ。
何なのだ。

それが。
唯一で。
それが。
無比で。
そうだとしたら。

代わりになるものも。
妥協できるものも。
無いとしたら。
もう。
覚悟を決めるしかない。

見栄など。
虚栄など。
脱ぎ捨てるしかない。
捨て去るしかない。
悩む暇などない。

誇りも。
矜持も。
投げ出して。
駆け出すしかない。
悩んでいる場合ではない。

本当に。
欲しいのなら。
本当に。
求めるのなら。
誇りも、矜持も取るに足らない。

それよりも。
その。
欲求に。
希求に。
素直になること。それだけなのだ。



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2016/05/19 Thu *鎌首擡げて / Howling Wolf

20160519howlingwolf


鎌首擡げて。

さて。
そろそろ。
雌伏の時は。
終わりにしよう。
そうしよう。

堪えて。
溜めて。
我慢に。
我慢を重ねて。
待っていたのだ。

何を言われようと。
どう思われようと。
気にしない、気にしないと。
なんとか。かんとか。
流してきたのだ。

もう。
それも。
これ以上は。
身体にも。精神にも。
毒になるばかりだ。

限界。
表面張力。
ぎりぎり。
溢れそう。
弾けそう。

鎌首擡げて。

『Howling Wolf』'76年リリース。
モダン・RPMに残されたブルースを日本独自に編集したシリーズ。
その中の1枚、'51年と'52年の録音から選曲されたハウリン・ウルフのアルバム。
このシリーズに共通して言えることですが。そのジャケットのエグさが魅力的で。
特に、このアルバムは。ウルフのブルースの何たるかを見事に捉えていますが・・・
まぁ、間違いなく今の世じゃ発売の許可が下りないだろうなと思われるものです。
ウルフが、サンのサム・フィリップスとアイク・ターナーの間で争奪戦になった時代。
すなわち。南部を離れてシカゴへ向かい、チェスと契約する前の。そうプリミティヴな。
野生の狼としての時代の姿が捉えられているアルバムなのです。
尤も。チェス時代のウルフも決して飼いならされた感じはありませんでしたが。
この時代は。本当に。ある意味原始的と言うか。粗削りであか抜けない。故の迫力なのです。
何しろ。スロー・ブルースは殆ど無くて。ブギーから、アップなロッキンなナンバー。
そいつで、ひたすら攻めまくり、唸り、吠えながら迫ってくるウルフド迫力たるや。
時に調子を外すこともあるのですが。それも、その迫力を増加させていると言う。
この時代は未だ後の終生の相棒、舎弟たるヒューバート・サムリンは参加しておらず。
特筆すべきはアイク・ターナーがピアノで参加しているところで。
どうにも。真っ当な評価をされない。アイクのブルースマンとしての素顔も垣間見えます。
チェスでの録音に比べると。いかんせん。粗くて、未完成とも言えそうなのですが。
それをものともしない。否、ウルフはこの頃からウルフでしかなかったのだなと。
言ってみれば。チェスは、ウルフをシカゴと言う大都会で売りだす為に装飾を施したと。
しかし。ウルフ自身は何ら気にも留めずに、我が道を行ったと。
その咆哮は、この時代の何とも荒々しい南部ならではのバック、サウンドが生み出したと。
それこそ、鎌首擡げて。獲物に襲いかかるガラガラヘビの如き、攻撃性も有しているのです。

鎌首擡げて。

さて。
そろそろ。
忍従の時は。
終わりにしよう。
そうしよう。

耐えて。
殺して。
忍耐に。
忍耐を重ねて。
待っていたのだ。

後ろ指をさされようと。
言われなく蔑まれようと。
今じゃない、未だ早いと。
とにも。かくにも。
秘してきたのだ。

もう。
それも。
これ以上は。
身体にも。精神にも。
害を及ぼすばかりだ。

沸点。
限界温度。
ぎりぎり。
沸騰しそう。
爆発しそう。

鎌首擡げて。

さて。
そろそろ。
戒めを解いて。
解き放とう。
思いのままに。

堪えに堪えた。
溜まりに溜まった。
その怒れる。
その熱い滾りを。
ブチかまそう。

耐えに耐えた。
殺しに殺した。
その漲る。
その弾ける迸りを。
ぶっ放そう。

我慢に。
我慢を重ねて。
忍耐に。
忍耐を重ねて。
待っていたのだ。

何を言われようと。
どう思われようと。
後ろ指をさされようと。
言われなく蔑まれようと。
秘してきたのだ。

もう。
これ以上は。
身体にも。精神にも。
毒になるばかりだ。
害を及ぼす前に。

頂点。
表面張力。
沸点。
限界温度。
今がその時。

鎌首擡げて。

襲いかかろう。
狙いは決めてある・・・



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2016/05/18 Wed *いま、再び / Clarence Gatemouth Brown

20160518alrightagain


いま、再び。
輝きを。
取り戻し。
新たに弾みだす。
さぁ、復調だ。

これで。
一体、何度目の。
繰り返し。
やり直し。
もう覚えてもいないが。

兎にも角にも。
いま、再び。
立ち上がり。
前へと。
進みだそうとしている。

何度。
叩かれようが。
潰されようが。
へこもうが。
そこで立ち止まりはしない。

暫し。
間をおいて。
呼吸を。
身体を。精神を。
整えたのなら。

いま、再び。
輝きを。
取り戻し。
新たに弾みだす。
さぁ、復調だ。

『Alright Again』'81年リリース。
テキサス・ブルースマン、クラレンス・ゲイトマウス・ブラウン。
長いキャリアの中で。紆余曲折、浮き沈みを幾度となく体験してきたゲイトマウス。
'50年代には早くもチャートを賑わせるも。'60年代に入ると低迷期に入って。
'70年代には活動の中心を欧州に移していたゲイトマウス。
尤も。商業的な成功云々には我関せずで。常に精力的に活動はしていた模様で。
久々となったこのアルバムも実に精力、活力に満ちたもので。グラミー賞を獲得と。
キャリア三十数余年にして。一気にブレイクを果たしたのでした。
ゲイトマウスと言うと、その雑食性、その食欲旺盛で、その旺盛な消化力が最大の武器で。
ギターに止まらず、フィドルなども巧みに弾きこなして。様々なスタイルを聴かせると。
何と言っても、ブルースマンと呼ばれることを嫌っていたって程の拘りの持ち主で。
俺がやっているのはブルースじゃない、オール・アメリカン・ミュージックだと豪語して。
実際に。ブルースの枠を飛び越えて。フィドルが縦横無尽に活躍するナンバーもあって。
古典的で、オーソドックスなブルースのみを期待して針を落とすと驚くかなと。
それでいて。散漫にならないのは。総てにゲイトマウスならではの臭みがあるからで。
言ってみれば。ゲイトマウスがやれば。総てはゲイトマウス・ミュージックとなると。
そして。やはり根底にはブルースがあって。スロー・ブルースが絶品だったりもして。
要は、オール・アメリカン・ミュージックとはゲイトマウスのブルースなのだと。
それ程に解釈の幅が広く、柔軟な感性と、懐の深さ。器の大きさが並みではないのですね。
故に、我、関せずで、やってこられたのだろうし。何度でも再起できたのだろうなと。
恐らくゲイトマウス自身は、低迷したとも思っていないので。再起ではないのかな。
そう。挑戦を、変化を恐れず。諦めずにいれば。好機は向こうからやってくるってことかな。

いま、再び。
煌きを。
取り戻し。
新たに転がりだす。
さぁ、復活だ。

これで。
一体、何度目の。
リセット。
リスタート。
思い出す気もないが。

兎にも角にも。
いま、再び。
腰を上げて。
先へと。
歩みだそうとしている。

何度。
躓こうが。
蹲ろうが。
這いつくばろうが。
そこで寝たきりにはならない。

暫し。
間をとって。
深呼吸。
身体に。精神に。
気を溜め込んだのなら。

いま、再び。
煌きを。
取り戻し。
新たに転がりだす。
さぁ、復活だ。

本当に。
よく。
叩かれる。
潰される。
流石に。へこむ。

どうして。
何故。
まぁ。
思い当たる。
ことも無くはないが。

だからと言って。
そう。
まぁ。
根本を変える。
そんなことはありえない。

本当に。
よく。
躓く。
蹲る。
時には。這いつくばる。

どうして。
何故。
まぁ。
自らが。
招いてもいるが。

だからと言って。
そう。
まぁ。
生き方を変える。
そんなことはありえない。

伊達に。
強靭な胃袋で。
消化して。
守備範囲も広く。
生きてきてはいないのだ。

また。
少し。
幅を広げて。
深く受け入れて。
新たに弾み、転がるだけ。

いま、再び。



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2016/05/17 Tue *ビートでジャンプ / Go-Go's

20160517beautyandthebeat


ビートでジャンプ。

ご機嫌な。
ビートが。
聴こえたら。
感じたら。
逃さずに。

乗って。
乗りこなして。
ホップ。
ステップ。
ジャンプ。

憂鬱も。
退屈も。
何もかも。
忘れて。
このビートを。

倦怠も。
怠惰も。
何もかも。
脱ぎ捨てて。
このビートを。

聴いて。
感じて。
捉えて。
逃がさずに。
飛び乗って。

ビートでジャンプ。

『Beauty And The Beat』'81年リリース。
アメリカン・ガールズ・バンドの代表格、ゴーゴーズの1stアルバム。
全員女性のバンドとしては初めて全米チャートの首位を奪ったアルバムなのです。
べリンダ・カーライルとジェーン・ウィドリンを中心に'78年に結成されて。
ハコバンやパーティ・バンドとして地道な活動を続けていて。
そんなゴーゴーズの魅力に最初に反応したのは英国の聴衆、そしてミュージシャンで。
あのアウペシャルズに気に入られて一緒にツアーを回ったりもしたのだとか。
確か、スティッフからシングル盤をリリースしたりもしていた筈で。
で、マッドネスの紹介でI.R.S.と契約して。本国、米国でもレコード・デビュー。
シングル「Our Lips Are Sealed」が大ヒット。このアルバムも前述の様に大ヒット。
続くシングル「We Got The Beat」もヒットと。一気にシンデレラ・ストーリーを描いたと。
リアル・タイムで聴いていたので。凄く生きのいいお姉ちゃん達が出てきたなぁと。
これはランナウェイズよりもいきそうだなと。えらく圧倒されたのを覚えているのですが。
何でも。日本では言うほど。売れなかったみたいですね。どうしてなのかな。
あまりにも。明るく弾け過ぎなのかな。飛びっきりに陽性なのって日本人は苦手だからなぁ。
「Tonite」「This Town」「You Can't Walk In Your Sleep ( If You Can't Sleep)」と。
「Our Lips Are Sealed」「We Got The Beat」以外のナンバーも実にビートが効いていて。
あっけらかんと弾け捲っていますからね。一緒になって乗っていけないと辛いかも。
まぁ、このアルバムに針を落として。乗れないって感覚が自分には分かりませんが。
ポップで、ロックで、その上キュートで。いいじゃないですか。乗っちゃいましょうと。
難しいことなんか置いといて。ビートを感じて、飛び跳ねちゃえばいいのだと。
そんな楽しんだ者勝ちな、本来のロックンロールの楽しみ方を思い出させてくれたのです。
そう。その意味では。ゴーゴーズもパンクの流れに位置づけられるバンドなのです。

ビートでジャンプ。

ご機嫌な。
ビートが。
流れてきたら。
震えたら。
逃さずに。

乗って。
乗り続けて。
ホップ。
ステップ。
ジャンプ。

沈鬱も。
所在無さも。
何もかも。
忘れて。
このビートを。

食傷気味も。
気怠さも。
何もかも。
脱ぎ捨てて。
このビートを。

溢れたら。
震えたら。
捉えて。
逃がさずに。
飛び乗って。

ビートでジャンプ。

分からなくていい。
語れなくてもいい。
理由も理屈も。
ひとまず置いておいて。
兎に角、乗ってしまおう。

あまりの。
素直さに。
単純な様に。
陽気さに。
気圧されようと。

躊躇わず。
恥ずかしがらず。
カッコもつけず。
人の目とか、人の耳とか。
気にもかけず。

感じたままに。
震えたままに。
応じたままに。
逃さずに。捉えて。
乗ってしまえばいい。

乗って。
乗り続けて。
ホップ。
ステップ。
ジャンプ。

乗せられて。
乗せられ続けて。
ホップ。
ステップ。
ジャンプ。

飛び跳ねろ。
乗った者。
楽しんだ者。
そいつが。
勝つのだ。勝ち馬に乗ろう。勝ってしまおう。

ビートでジャンプ。



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2016/05/16 Mon *手を / Southside Johnny And The Asbury Jukes

20160516reachupandtouchthesky


諦めたら。
そこで。
その瞬間に。
勝負は。
終わってしまう。

だから。
みっともなかろうが。
カッコ悪かろうが。
あがく。
あがき続ける。

終わりを。
終戦を。
受け容れないのなら。
そう。
やり続けるしかない。

手を伸ばして。
手を挙げて。
届くまで。
触れられるまで。
やり続けるしかない。

無謀だとしても。
無意味だとしても。
終われない。
諦められない。
そんな思いが未だあるのならば。

それが。
僅かな。
希望だとしても。
縋りついて。
繋ぎとめる。

『Reach Up And Touch The Sky』'81年リリース。
サウスサイド・ジョニー・アンド・アズベリー・ジュークスの2枚組ライヴ・アルバム。
5人編成のホーン・セクションを含む11人の大所帯。それが一丸となって迫ってくる。
そんな熱さ、漲るご機嫌なライヴが十分に堪能できる至極とも言えるアルバムです。
時期的には。マーキュリーに移籍して。よりR&B、ソウルに接近していた頃なので。
マッスル・ショールズでのレコーディングも経験していて。
従来の小気味のいいサウンドに。更に味わい深さも加わってきていて。
まさに、脂が乗りきった最も生きのいい状態でのライヴだと思われて。
闇雲に走るだけじゃなくて。周囲を見渡して一呼吸入れてと。そんな余裕が出てきたかなと。
勿論、落ち着いたとか、だれたとかでは無くて。懐が深くなった感じがあるのですよね。
それが。いい塩梅に作用していて。聴いていると、緊張感もありながら。実に楽しいと。
そう。やっている側の楽しさが。そのまま。観客に、そして聴いている側に伝わってくると。
そんな、ライヴの一つの理想形がこのアルバムには捉えられているのですよね。
余裕が出てきた。経験を積んで。懐が深くなって。それが故に素直にもなれたのか。
サム・クックのカバー。その何の奇も衒いも無いストレートなカバー。
そこにジョニーのR&B、ソウルに対する深い憧憬と愛情が感じられて。
これがやりたかった、聴かせたかった。そんなジョニーの声が聞こえてきそうな気がします。
何故か。商業的な成功とは無縁のジョニー。この時期も、このアルバムも。
大きくブレイクすることは無かったものの。だからと言って。妙に売れ線に走ることはせず。
さりとて。それで世を拗ねて、世を儚んで。諦めて虚無的になるのでも無くて。
自分達のやり方、歩き方で。それは変えることなく。諦めずに挑み続けようと。
そんな姿勢、覚悟が。アルバム・タイトルとジャケットに表れているのかなと思うのですね。

諦めたら。
そこで。
その瞬間に。
物語は。
終わってしまう。

だから。
何と言われようが。
呆れられようが。
あがく。
あがき続ける。

終わりを。
終章を。
認められないのなら。
そう。
やり続けるしかない。

手を伸ばして。
手を挙げて。
叶うまで。
手にできるまで。
やり続けるしかない。

無謀だとしても。
無意味だとしても。
終わらせない。
覚めてはいられない。
そんな思いが未だあるのならば。

それが。
僅かな。
希望だとしても。
手繰り寄せて。
追い続ける。

手を伸ばす。
手を挙げる。
もう少し。
あと少し。
手が届くまで。

手を伸ばす。
手を挙げる。
もう少しで。
あと少しで。
触れることができる。

大人しく。
座ったまま。
覚めた目で。
諦念と共に。
やり過ごす。

その。
媚薬の。
その。
誘惑に。
抗いながら。

あがく。
あがき続ける。
終戦を。終章を。
受け容れざるを得なくなる。
認めざるを得なくなる、瞬間まで。

無謀だとしても。
無意味だとしても。
終われない。終わらせない。
諦められない。覚めてはいられない。
そんな思いが未だあるから。

それが。
僅かな。
希望だとしても。
手を伸ばす。手を挙げる。
伸ばし続ける。挙げ続ける。



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2016/05/15 Sun *自傷、自虐 / The Stooges

20160515funhouse


欲求不満。
暴発寸前。
いきたいのに。
いかれない。
どうにもならない。

渦まいて。
溜まりに溜まって。
ぶち込みたいのに。
ぶち込めない。
どうにもこうにも。

発散できない。
発射できない。
焦がれて。
焦れて。
どうにもできない。

行き場を失い。
行く先も見えず。
渦は大きく。
澱みは深く。
どうしようもないのなら。

手あたり次第。
投げて。
蹴飛ばして。
這いずり回って。
傷だらけ。

血を流して。
血だらけになって。
己が。
殻をぶち破ろうと。
世界を壊してしまおうと。

『Fun House』'70年リリース。
イギー・ポップ率いるストゥージーズ。
その2ndアルバムにして。ストゥージーズの最高傑作。
否、イギーの全キャリアを通しても。このアルバムに及ぶものは無いかも。
このアルバムと比べれば、あの『Raw Power』ですらも霞んでしまう。
それ程に。イギーの破滅的、排他的なロックンロールが唸りを上げて渦まいている。
聴く者を。有無を言わせずに巻き込み。胸の中の破壊、排他への衝動を呼び起こす。
そのあまりに生々しい血の匂いに、恍惚として惹かれざるを得ない。
あまりに危険で。そしてあまりに魅力的に過ぎる。虜にならざるを得ない。
イギーの歌声、叫び。ストゥージーズの重く、歪んだサウンド。もはや呪術の世界。
ただ。イギーの叫び。その破壊の攻撃の対象は決して外へと向かってはいなくて。
内へと。己、自身へと向かっていて。その自傷、自虐のベクトルが放つパワーの凄まじさ。
自らを傷つけ、血を流し、傷口を開いて、抉ってと。その様があまりに無防備で。
故に、聴く者を。共感させてしまう、共振させてしまう。それこそがイギーなのです。
どうしようもない。どうにもならない。鬱屈、不満、焦燥。それを隠すことなく。
自ら痛めつけることで、その代償としての快楽によって発散させるしかない。その虚無の様。
どうにもこうにも、どうにもできない。その破滅、排他の様に。美しさを見てしまうのです。
普通、この様な表現が成立することは難しく。あるいは成立したとしても。
自慰に留まるのが関の山。ところがイギーの場合は、表現として成立し、他者をも侵犯する。
そこにあるのは凄まじいまでのパワー、エネルギー。その照射、反射であって。
内へと向かったものが、何倍にも増幅されて外へと向かって放たれる結果になっていると。
そして。当然の帰結ながら。外の誰よりも内のイギーは傷つき、血まみれになっていると。
そうせざるを得なかったイギーの業を思うと、身震いすると共に。やはり惹かれて止まないのです。

鬱屈蓄積。
決壊寸前。
浮かびたいのに。
浮かべない。
どうにもならない。

淀んで。
沈みに沈んで。
弾けたいのに。
弾けない。
どうにもこうにも。

突破できない。
突入できない。
苛立って。
苛んで。
どうにもできない。

生き場を失い。
生きる先も見えず。
障りは大きく。
隔たりは深く。
どうしようもないのなら。

手あたり次第。
吠えて。
体当たりして。
跳ね返されて。
傷だらけ。

血を流して。
血だらけになって。
己が。
壁をぶち破ろうと。
宇宙を壊してしまおうと。

鬱屈。
不満。
焦燥。
それだけを。
抱えて。

焦れて。
苛まれて。
渦に呑まれて。
澱みに嵌り。
がんじがらめ。
どうにもならない。
どうにもこうにも。
どうにもできない。
どうしようもない。
蟻地獄。

己が。
殻。
世界。
壁。
宇宙。

そいつを。
ぶち破らないと。
壊さないと。
見えないままに。
失うだけ。

投げて。
蹴飛ばして。
吠えて。
体当たりして。
傷だらけ。

跳ね返されて。
這いずり回って。
血を流して。
血だらけ。
血の海でのたうち回る。

自傷。
自虐。
どんなに無様でも。
どんなに惨めでも。
それ以外に何がある。



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2016/05/14 Sat *熱いのは / Hot Tuna

20160514amricaschoice


熱いのは。
眩みそうなのは。
焼けつきそうなのは。
季節外れの。
気候のせいばかりでない。

まぁ。
多少は。
否、大いに。
調子外れの。
気候も大いに影響しているけど。

それでも。
このどうしようもない。
熱さから。
本気で。
逃げようとしないのは。

そう。
そうしない。
それこそが。
自分の思い。
自分の選択。

好き好んで。
ここにいる。
ここに止まっている。
そいつは。
誰かの思いなどではない。

この。
どうしようもない。
現実に。
事実に。
向き合おうと決めただけ。

『America's Choice』'75年リリース。
ホット・ツナの5枚目、そして初めての本格的なエレクトリック・ツナとしてのアルバム。
ご存知の様に。ジェファーソン・エアプレインからの分派であるホット・ツナ。
ヨーマ・コウコネンとジャック・キャサディの課外活動だった筈が。
恐らく本人達の想像以上に長続きすることになって。あぁ、やっぱりブルース好きなのだと。
そうこうするうちに。エアプレインからスターシップへと母船が変容を遂げてしまって。
理想を追っていたヒッピー達が、現実に直面して、目を覚ましたと言えば聞こえはいいけど。
要は変節してしまって。おいおいと。これじゃぁ、もう俺達の母船じゃないぜと。
このアルバムの前にエアプレインから脱退して。正式に独立して新たに歩み始めたと。
スターシップは、ジェファーソンが取れてからは産業ロックの別物に成り果てたので。
ここで。別の道を選択したのはヨーマとキャサディにとっては良かったと思うのですが。
一方で。そうなると。もう、ここで。ホット・ツナで食べていくしかなくなってしまって。
独立したのは、いいものの。自分達の選択の。その結果故の、直面する現実の厳しさに直面。
それを受けて。ドラマーを正式メンバーとした3人組のバンドとしての体制を正式にして。
そして。前述の様に。エレクトリックなブルース・ロックを全面に押し出したのですね。
元々はアコースティック・ブルースをマイ・ペースにやっていたヨーマとジャック。
自分達の選択とは言え。結構、悩んだのではないかとも思えるのですけどね。
でも。今更、止めたって訳にはいかないし。戻るべき母船は無くなったに等しいし。
もう。やれるとこまでやるしかなかっただろうなと。下りたら下りたで楽ではなかったけど。
腹を括った。覚悟を決めたのでしょうね。開き直りとも言える、吹っ切れた感じもあって。
今まで以上に。熱く。そして開かれたエレクトリック・ツナ、実に痛快だったりするのです。
ヨーマのエレキ・ギターでのプレイは。このアルバムが聴いていて一番、気持ちが良いかな。

熱いのは。
倒れそうなのは。
焦げつきそうなのは。
季節外れの。
天候のせいばかりでない。

まぁ。
幾許かは。
否、多分に。
調子外れの。
天候も大いに影響しているけど。

それでも。
このどうにもならない。
熱さから。
本気で。
逃れようとしないのは。

そう。
そうしない。
それこそが。
自分の判断。
自分の選択。

好き好んで。
ここにいる。
ここに蹲っている。
そいつは。
他の誰かの為などではない。

この。
どうにもならない。
現実に。
事実と。
つき合おうと決めただけ。

それだけ。
それだけのこと。
向き合おうと。
つき合おうと。
そう決めただけ。

だから。
この。
熱さを。
受容しているのは。
他の誰かのせいでもありはしない。

良かろうが。
悪かろうが。
どのみち。総て。
自分の思い。
自分の選択。

どうなろうが。
どうにもならなかろうが。
そのみち。総て。
自分の判断。
自分の選択。

眩もうが。
焼けつこうが。
倒れようが。
焦げつこうが。
自分の選択。

この熱さ。
この現実。
この事実。
逃げない。
逃げられない。

季節外れの。
調子外れの。
熱さ。
その中で。
腹を括る。覚悟を決める。

熱いのは。
眩みそうなのは。
焼けつきそうなのは。
季節外れの。
気候のせいばかりでない。

そうなのさ。



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2016/05/13 Fri *嵐の中、風の中 / Neil Young

20160513thisnotesforyou


嵐の中で。
生まれ。
風の中で。
育ち。
そんなところか。

故に。
嵐も。
風も。
恐れはしないどころか。
寧ろ、好んでいたりもする。

そりゃ。
そうだろう。
己が内にいつでも。
嵐が生まれ。
風が吹いているのだから。

外が。
嵐だろうが。
風だろうが。
そんなことに。
構っている暇はない。

己が内の。
嵐と。
風と。
向き合い。
闘う。

それだけで。
手一杯。
精一杯。
そいつが実のところ。
己が周りにも嵐を呼び、風を吹かせている。

『This Note's For You』'88年リリース。
ニール・ヤングのリプリーズへの復帰第一弾となったアルバム。
ゲフィン時代にはテクノ、ロカビリー、カントリーと好き放題に音楽性を大きく変えて。
流石のニール・ファンもついていけなくて。売り上げが大幅に減少して。
終にはゲフィンから、わがままにも程がある。わざと売れないアルバムを制作していると。
何と告訴までされてしまったというニールです。いやはやなんとも。実にニールらしいなと。
確かにわがままと言うか、天邪鬼と言うか、好き放題のニールですが。だからいいのだと。
だから信頼が置けるのだと思うのですけど。レコード会社にとっては厄介な存在かも。
さて。古巣に戻って。少しは落ち着くかと思ったら。さに、あらずのニールです。
今度は大胆にブルースとジャズを、その影響を全面に展開したアルバムを作ってしまうと。
間違っても。世間やレコード会社の思い描く王道のニール・ヤングなぞ演じませんと。
何を好き好んで。敢えて。ここまで。言わば茨の道を歩まなくてもいいじゃないかと。
そう思わなくもありませんが。それでこそニールなのですね。やっぱり。そこに惹かれます。
さて。6人編成のホーン・セクションを含むブルーノーツなるバンドとの、このアルバム。
何といってもギターはニール一人なので。ニールのブルージィーでジャージイーなギター。
そいつが全編に渡って楽しめる。何といっても最大の魅力はそこにあるかなと。
勿論、その歌声もいいのですが。ギタリストとしてのニール。その素晴らしさ、凄さ。
それを改めて感じられると。カッコいいのですよね。ニールのギターのうねりがね。
それと。曲とアレンジの素晴らしさ。ホーンの使い方、活かし方が実に鮮やかだったりして。
そして。タイトル・ナンバー「This Note's For You」に端的に表れているその反骨の精神。
俺は決して企業のCMなんかの為に歌わない。君の為に歌うのだと・・・最高だよなぁ。
マイケル・ジャクソンのCM撮影中の事故を揶揄したのであろうクリップが物議を醸して。
その。嵐の中で生まれ、風の中を生きるかの如き様が。それこそがニールなのですよね。

嵐の中で。
生まれ。
風の中で。
育ち。
そんなものだろう。

故に。
嵐も。
風も。
嫌いになんかなれなくて。
寧ろ、愛情を抱いていたりもする。

そりゃ。
そうだろう。
己が内に絶えることなく。
嵐が沸き起こり。
風が吹き荒れているのだから。

外界の。
嵐になんか。
風になんか。
そんなものに。
一喜一憂している暇はない。

己が内の。
嵐を。
風を。
呑み込み。
消化する。

そいつを。
怠らず。
精根尽きるまで。
そいつが実のところ。
己が周りにも嵐を呼び、風を吹かせたとしても。

吹けよ、風。
呼べよ、嵐。
そうさ。
どんと吹け。
どんと暴れろ。

お前の。
風。
お前の。
嵐。
どんなものだか知らないが。

俺の。
風。
俺の。
嵐。
そいつも侮れないぜと。

嵐の中で。
生まれ。
風の中で。
育ち。
そいつは伊達じゃないのだ。

いつでも。
どこでも。
嵐の中で。
風の中で。
生きてきた、生きている。

いつまでも。
どこまでも。
嵐の中で。
風の中で。
生きていく、生き続ける。

己が内の。
嵐を。
風を。
消化し。
昇華させる、それだけだ。

嵐の中で。
風の中で。
あの歌が歌われる。
あの歌が聴こえる。
その限りはね。



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2016/05/08 Sun *祝福と感謝 / Canned Heat

20160508hallelujah


休日の。
連休の。
祝祭の。
その終わりに。
その最後の日に。

祝福を。
感謝を。
なんだかんだで。
それなりに。
過ごせたことに。

特別な。
出来事も。
特段の。
出来事も。
無かったけれど。

穏やかに。
長閑に。
時の流れも気に留めず。
身も心も。
たうたう様に過ごして。

何かが抜けて。
何もかもが抜けて。
なんだか。
すっきりと。
リセットできて。

なるように。
なると。
なるように。
なったと。
そのことに祝福と、感謝を。

『Hallelujah』'69年リリース。
米国を代表するブルース・ロック・バンド、キャンド・ヒート。
ボブ・ヘイトとアル・ウィルソン。大のブルース・マニアにしてコレクター。
そんな個性的な2人を擁したオリジナル・メンバーでの4枚目のアルバム。
特に戦前のブルースやブルースマンの研究や発掘で成果を上げていたらしく。
それがキャンド・ヒートのサウンドにも反映されて独特の魅力を生み出していると言う。
なぜならば。大抵のロック・バンドが影響を受けていたのは戦後のブルース。
特にバンド・スタイルでのシカゴ・ブルースだったり、モダン・ブルースだったりするので。
当然、自分達のサウンドにも。その影響が色濃く滲み出たりするのが常なのですが。
キャンド・ヒートの場合は、それが戦前のカントリー・ブルースで。
しかも、それをカヴァーする場合でも独自のアレンジを施して奏でてみせるのですね。
そして、それが決して奇を衒ったものにならずに。実に見事にツボを押さえていると。
ボブとアルのブルースに関する知識、そして愛情が類稀なるものだった証左なのだろうと。
更に収録曲の大半がそれぞれの名義、もしくは(他のメンバーも含む)共作のオリジナルで。
それがカヴァーとの差異を全く感じさせないものであるところ。見事に消化吸収して。
新たなキャンド・ヒートのブルースを創造しているところに凄味すら感じるのです。
結成されたのが'60年代半ばの西海岸と言う背景も関係しているのか。
アシッドやサイケデリックの影響もあったのかどことなく浮遊している感じもあって。
真摯にブルースを追求しながらも、決して凝り固まっていないところもいいかなと。
ボブ、そしてアル。この2人が夭逝することが無ければ。現在の評価も異なっていたかなと。
改めて。そのことが惜しまれる。それ程に独特で魅力的なキャンド・ヒートなのです。

休日の。
連休の。
祝祭の。
その去りゆく。
その最後の夜に。

祝福を。
感謝を。
なんだかんだで。
それなりで。
終えられたことに。

特別な。
出来事も。
特段の。
出来事も。
起こさなかったけれど。

安らかに。
伸びやかに。
時の澱みも気にならず。
身も心も。
たうたうままに過ごして。

何かが落ちて。
何もかもが落ちて。
なんだか。
すっきりと。
スタートラインに戻れて。

なるがまま。
そのまま。
なるがまま。
その通り。
そのことに祝福と、感謝を。

ハレの世界で。
思いのままに。
過ごして。
思いのままに。
寛いで。

ハレの世界で。
穏やかに。
長閑に。
安らかに。
伸びやかに。

ハレの世界で。
時の流れから離れて。
たうたう様に。
たうたうままに。
過ごして。

抜いて。
落として。
抜ききって。
落としきって。
すっきりと。

なるように。
なると。
なるがまま。
そのまま。
それでいいと。

リセットして。
スタートラインに。
ハレからケヘ。
戻っていける。
そのことに祝福と、感謝を。

ハレのままでも良かったのだけどね・・・



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2016/05/03 Wed *胸に / Van Morrison & The Chieftains

20160503irishheartbeat


胸に。
手を当て。
その。
鼓動を。
感じる。

脈打つ。
ものが。
語る。
問いかける。
そのものが。

そこに。
胸の内に。
あること。
あり続けること。
それを思う。

感じ。
思う。
それだけで。
いい。
それで、分かる。

難しくも。
複雑でも。
なんでもない。
自然で。
簡単なこと。

脈打つものに。
誇りを。
愛情を。
抱けるか、否か。
それだけのこと。

『Irish Heartbeat』'88年リリース。
ヴァン・モリソンとチーフタンズの共作アルバム。
ゼムの解散後にアメリカに渡った後も。常に故郷、アイルランドを意識して。
カレドニア人としての己がルーツ、ケルトの音楽、魂を忘れなかったヴァンです。
ソウルやジャズに憧れた少年期から、同時にケルトの音楽は身近なものであって。
いつの日か。真正面から取り組もうとの思いは抱いていたのだろうなと。
現に。特に'70年代後半のアルバムからは、部分的とは言えかなり明確に意思を示して。
アルバム中の何曲かで、それがハッキリと感じられる歌声を聴かせるようになって。
そして。ついに、チーフタンズとの共作として全面的にケルトの音楽に挑んだと。
このアルバムではセルフ・リメイクとなるヴァンのオリジナル2曲を除いては。
ケルト音楽、アイルランドの民謡をヴァンとチーフタンズのリーダーがアレンジしたもの。
それが何の違和感もなく同居している。もう、その時点でこのアルバムは素晴らしいなと。
正直、どうもこと故郷、アイルランドのこととなると。なかなか素直になれなかったのか。
難しく考えすぎている感じのあったヴァンが。このアルバムでは実に、ごく自然に。
それと、向き合って。感じるまま、思うがまま。ただ歌っている、歌えている。
それだけでいい。それがいいと。長い道程の果てで。回り道も、寄り道もしたけれど。
ここに辿り着いて。逃げることなく向き合って。胸を開いて感じ、自らの歌声にできた。
己がルーツ、その源流から流れ続ける、保たれているものと対峙して、表現してみせた。
今も続く、ヴァンの長い旅路の一つの区切りがここに記されていると思うのです。
それを実現させるのを、見事にサポートしているチーフタンズも素晴らしくて。
何せ気難しいヴァンですので。このアルバムの録音でも色々と逸話があるらしいのですが。
それを総て受け止め、包み込む様にサポートしている、その揺るぎなき演奏。
そこにこそ、ヴァンの必要とするものがあったのだろうなと感じられるのです。

胸に。
耳を澄ませ。
その。
波動を。
感じる。

波打つ。
ものが。
問う。
語りかける。
そのものが。

今も。
胸の内に。
あること。
いつもあること。
それを思う。

感じ。
思う。
それだけで。
十分。
それで、見える。

優しく。
単純に。
それでいい。
自明で。
明確なこと。

波打つものに。
誇りを。
愛情を。
持てるか、否か。
それだけのこと。

何が。
正しくて。
何が。
誤りか。
それは分からない。

どちらが。
正解で。
どちらが。
誤答か。
それは見えない。

でも。
一つだけ。
ハッキリと。
感じられる。
思う。

己のであれ。
誰のであれ。
生命は尊い。
それを。
奪うことだけは許されない。

甘かろうが。
楽観に過ぎようが。
希望的に過ぎようが。
それを。
貫いてきた。

自ら。
望んで。
進んで。
人殺しと言う名の。
戦争は否定してきた。

そのことに。
誇りを。
愛情を。
抱けるのなら。
持てるのなら。

それが。
己がルーツだと。
己が源流だと。
そう感じるのなら。
そう思うのなら。

この。
窮状に。
向き合おう。
対峙しよう。
それだけのことなのだ。



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2016/05/02 Mon *噂を信じちゃいけないよ / Rod Stewart

20160502ohnonotmybaby


噂を信じちゃいけないよ。

そうだね。
そうしたいね。
悪い噂。
嫌な予感。
信じたくないね。

まさか。
そんなことは。
無いだろうと。
誤りだろうと。
そう信じたいけどね。

しかし。
どうしても。
否定しきれない。
肯定できない。
そんなものがあるならば。

その状況を。
その情勢を。
冷静に。
分析をして。
覚悟を決めておく。

そいつも。
必要になると。
願う一方で。
叶わない時の。
備えもしておかねばならないと。

噂を信じちゃいけないよ・・・なのだけど。

『Oh ! No Not My Baby』'78年リリース。
ロッド・スチュワートのマーキュリー時代のベスト・アルバム。
この頃、既にロッドはワーナーに移籍した後で。大ヒットを連発していて。
それに便乗した古巣のマーキュリーは、これでもかってほどに。
ほぼ、毎年の様に手を変え、品を変えで。何枚ものベスト・アルバムをリリース。
このアルバムはその中でもわりと後発の一枚だったと記憶しています。
目玉はアルバム・タイトルにもなっている「Oh ! No Not My Baby」の収録で。
ゴフィン=キングの古いナンバーのカヴァーで。英国ではTOP10ヒットを記録。
しかしながら。何故かオリジナル・アルバムには未収録だったものを初収録したと。
元々は彼の悪い噂は信じないって歌詞の彼を彼女に置き換えて歌っています。
ロッドと言えば。その歌声と共に。カヴァーの選曲の良さと、咀嚼力の高さが魅力で。
このアルバムにもテンプテーションズ、ジミ・ヘンドリックス、チャック・ベリー、エタ・ジェイムス・・・
更にはサム・クック、ティム・ハーディンのカヴァーが収められていて。
「(I Know I'm Losing You」「Angel」「Sweet Little Rock 'N Roller」「I'd Rather Go Blind」...
「Twistin' The Night Away」そして「Find A Reason To Believe」と。そのどれもが素晴らしいのですが。
「Oh ! No Not My Baby」も素晴らしいそれらに負けず劣らずの出来となっているのです。
ワーナーに移籍後、大西洋を渡った後のロッドも。三枚目くらいまでは素晴らしかったけど。
やはり。マーキュリー時代の熱く真摯に歌に向き合っているロッドがより魅力的だなと。
こうしてまとめて聴くと。改めてそうしみじみと感じてしまうかな。詮無い事だけど。
ところで。「Oh ! No Not My Baby」をヒットさせたのは'73年のことなのですけど。
このアルバムの前年には、例のブリック・エクランドとの別れ話で世間を騒がせていて。
それを考えると。今更の様に。「Oh ! No Not My Baby」を改めて世に出したってところに。
ロッドに袖にされたマーキュリーの意趣返しの意図を感じなくもないかな・・・

噂を信じちゃいけないよ。

そうだな。
そうしたいけど。
悪い噂。
嫌な予感。
信じたくないけど。

きっと。
そんなことには。
ならないだろうと。
読み違いだろうと。
そう信じたいけどね。

しかし。
どうにも。
拭いきれない。
風向きを感じられない。
そんなものがあるならば。

その現状を。
その動向を。
沈着に。
解析をして。
腹積もりをしておく。

そいつも。
必要とされると。
祈る一方で。
叶わない時の。
計も立てておかねばならないと。

噂を信じちゃいけないよ・・・なのだけど。

噂。
悪い噂。
嫌な予感。
そいつは。
大概のところ。

願いや。
祈りとは。
反対に。
真実で。
当たったりする。

信ずる者は。
救われるとは限らない。
信じない者も。
また然り。
そんなものだったりする。

噂。
悪い噂。
嫌な予感。
信じたくない。
当たってほしくない。

悪ければ。
悪いほど。
嫌なら。
嫌なほど。
そう思うのだが。

その実。
悪い噂。
嫌な予感。
それが。
どういうものなのか。

そいつは。
よく分かっていて。
分かっているから。
だから。
信じたくないと思うので。

噂を信じちゃいけないよ。

でもね。
煙どころか。
炎が。
メラメラと。
燃え上っているのだよねぇ・・・



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2016/05/01 Sun *好きだなぁ / The Rolling Stones

20160501loveyoulivewp


好きだなぁ。
好きなんだよなぁ。
そう。
堪らなく。
好きなんだよなぁ。

何がって。
ライヴだよ。
ライヴ。
やっぱり。
生がいいのだよ。

それも。
近くで。
その。
息遣いとか。
思いとか。

そんな。
ものまで。
感じられる様な。
そんな。
距離感でのライヴ。

こいつが。
堪らないよね。
やっぱり。
バンドは、ロックは。
ライヴで体験してなんぼだね。

好きだなぁ。
好きなんだよなぁ。
ライヴが。
堪らなく。
好きなんだよなぁ。

『Love You Live』'7年リリース。
ローリング・ストーンズの初の2枚組ライヴ・アルバム。
実は『Get Yer Ya-Ya's Out!'』も当初はゲストのライヴも含む2枚組で企画されたものの。
レコード会社の反対で敢え無く没になったなんて逸話もあるのですけどね。
(数年前に、漸く当初の企画に近い形での拡張版がリリースされました)
さてと。ミック・テイラーが脱退。ロン・ウッドをゲストに迎えて'75年には全米ツアー。
そして。ロンが加入して『Black And Blue』をリリースして'76年には欧州ツアーと。
精力的に再始動したストーンズの、ファンキーで粘っこいライヴが堪能できるアルバム。
'73年の欧州ツアーで明らかに一つの完成形に到達していた華麗なストーンズのライヴ。
それをものの見事に解体して。ファンキーなサウンドを極めたライヴへと劇的な再構築と。
この時期のストーンズの旺盛な咀嚼力、強烈で鮮明な解釈力。素晴らしい、の一言なのです。
例によって。スタジオでのオーヴァー・ダビングも行われていますが。
それを差し引いても、この黒くて粘っこいサウンド。ストーンズの創造力の凄味を感じます。
リリース当時は怒涛のD面に繰り返し針を落として、一緒に歌いながら踊っていました。
そして。歳月を重ねて。何回も、何十回も、何百回も聴いているうちに。
初めは地味だなぁと感じていたC面、所謂、エル・モカンボ・サイドにはまっていったと。
キャパシティ僅か500人のクラブでのストーンズ。その息遣い、その体温。
そんなものまで伝わってきそうな、感じられそうな、その4曲の生々しさが堪らないのです。
選曲も、「Manish Boy」「Crackin' Up」「Little Red Rooster」「Around And Around」と。
デビュー前後にロンドンのクラブで演奏していたと思われるナンバーで攻めてくると。
ここらは狙っているな、したたかだなと思いつつ。思惑通りに乗せられるのですよね。
まぁ、それが好きで、好きで堪らないのだから。それでいいのですけれどね。
因みにワーナー・パイオニア時代の日本盤のライナーにムッシュのコメントが載っていて。
そいつが、実にロックンロールなのですよ。未読の方は是非、一読をお勧めします。

好きだなぁ。
好きなんだよなぁ。
そう。
堪らなく。
好きなんだよなぁ。

何がって。
歌っている。
弾いている。
あの娘だよ。
生がいいのだよ。

それも。
最前で。
その。
息遣いとか。
意気込みとか。

そんな。
ものまで。
感じられる様な。
そんな。
身近なライヴ。

こいつが。
堪らないよね。
やっぱり。
彼女には、あの娘には。
ライヴが似合うのだよね。

好きだなぁ。
好きなんだよなぁ。
あの娘が。
堪らなく。
好きなんだよなぁ。

たかだか。
ロックンロール。
それだけだけど。
それが。
なかなかに難しい。

そいつを。
ライヴで。
キラキラに。
ギラギラに。
輝かせるのはね。

そいつを。
ライヴで。
楽しく。
明るく。
ハッピーにやるのはね。

そいつで。
皆を。
輝かせて。
ハッピーな気持ちにさせる。
そんなことはね。

だけど。
あの娘の姿には。
あの娘の笑顔には。
あの娘の歌声には。
あの娘の音には。

特別な。
何かが。
宿っていて。
それが。
ハッピーに輝くライヴを生み出している。

好きだなぁ。
ライヴが。
好きだなぁ。
あの娘が。
好きなんだよなぁ。



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2016/04/30 Sat *営業時間外 / Gary Moore

20160430afterhours


営業時間外。
業務はお休み。
休日。
休暇。
それなのに。

容赦なく。
ふとした。
きっかけで。
そいつは。
やってくる。

おいおい。
休日だぜ。
休暇だぜ。
勘弁してくれよ。
いい加減にしてくれよ。

今日くらいは。
今日一日くらいは。
ゆったりと。
のんびりと。
させてくれてもいいだろう。

まったくなぁ。
なんで。
やってくるかな。
腹立たしい。
苛々する。

そう。
もう。
そう思った。
瞬間に。
奴の思うつぼ。

『After Hours』'92年リリース。
ゲイリー・ムーアのブルース回帰後、2枚目のアルバム。
この時代になるともうアナログ盤は珍しいのですけどね。
ゲイリーのギター、レスポールとマーシャルによるサウンドは。
やっぱり。アナログ盤の温かい音で聴いてこそ、なのだと思います。
さて。当時はなんでゲイリーがブルースをなどと不思議だったのですが。
そもそも。ゲイリーはピーター・グリーンの大ファンで。
グリーンのレスポールを譲り受けた程ですからね。当然の流れだったのだと。
おそらく。このアルバムで聴けるのもそのレスポールの音色なのでしょうね。
元々、その超絶的なテクニックには誰もが認めるゲイリーなのですが。
どうにも。弾き捲る、弾き過ぎる感があるのは確かで。いやいやそこまで弾かなくても。
あなたの凄さは十二分に分かります、伝わりますからと言いたくなることもあるのですが。
このアルバムでは、流石に心得ていて。ブルースならではの間を聴かせてくれます。
(と言いつつも、十分に弾き捲ってはいるのですけどね・・・)
これくらい間、余裕があるのがそのギターの魅力がより一層感じられるのですよね。
B.B.キングとアルバート・コリンズが一曲ずつゲストで参加していますが。
大先輩達を迎えても、向こうにまわしても。一歩も引けをとらないゲイリーです。
違うな、尊敬はしつつも。引くつもりなんて更々ないゲイリーなのだな。
ハードなナンバーもありますが。全体的にはアルバム・タイトル通りに。
一仕事終えた後の、ゆったりとした時間を楽しみながらブルースを弾いている。
そんな空気の漂う、心地良い時間の流れを楽しめるアルバムになっているかな。
それにしても。レスポールとマーシャルをここまで気持ち良く鳴らせる。
そこにゲイリーならではの愛情と、そしてやっぱり凄味も感じられますね。流石です。

営業時間外。
業務はしません。
連休。
中日。
それなのに。

遠慮せず。
ふとした。
はずみで。
そいつは。
やってくる。

おいおい。
連休だぜ。
中日だぜ。
ご免被るぜ。
少しは弁えてくれよ。

今日くらいは。
今日一日くらいは。
弛緩して。
長閑に。
過ごさせてくれてもいいだろう。

まったくなぁ。
なんで。
やってくるかな。
癪に障る。
堪忍袋の緒が切れかかる。

そう。
もう。
そう思った。
時点で。
奴の掌の上。

営業時間外。
業務はしません。
業務はお休み。
休日ですから。
休暇ですから。

しかも。
連休の。
中日ですから。
怒りとも。
苛立ちとも。

距離をおいて。
無縁でいたい。
なのに。
なのに。
なんで。やってくるかな。

今日くらい。
今日一日くらい。
勘弁してくれ。
弁えてくれ。
そう願っていたのだが。

やれやれ。
どうにも。
どうしても。
放っておいては。
くれないらしい。

思うつぼと。
知りながら。
腹を立てて。
苛々して。
あっという間に。

掌の上で。
そいつが。
癪に触って。
堪忍袋の緒を切っている。
分かっているのに。

営業時間外。
それでも。
いつでも。
お構いなしに。
奴は、ブルースはやってくる。



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2016/04/29 Fri *花から花へと / Hummingbird

20160429hummingbirdukorg


花から花へと。
甘い。
甘い。
蜜を求めて。
羽ばたいて。飛び回る。

あっちの蜜は。
甘いぞ。
こっちの蜜は。
濃厚だぞ。
甘い、甘い、蜜の味。

あっちの蜜は。
透明で。
こっちの蜜は。
白濁して。
甘い、甘い、蜜の香り。

花から花へと。
甘美で。
隠微な。
蜜を求めて。
羽ばたいて。飛び回る。

忘れるな。
綺麗な花には。
棘がある。
忘れられない。
痛い、痛い、棘の味。

それでも。
花を、蜜を。
求めて。
今日も今日とて。
羽ばたいて。飛び回る。

『Hummingbird』'75年リリース。
第二期ジェフ・ベックの残党を中心に結成されたハミングバードの1stアルバム。
マックス・ミドルトン、ボブ・テンチ、クライヴ・チャーマン。
ベックがティム・ボガート、カーマイン・アピスと組む為に勝手に解散を決めてしまい。
置いてきぼりにされた感じのあった3人ですが。第二期ジェフ・ベック・グループの。
そのソウルフルでファンキーなサウンドに手応えを感じていた3人としては。
そのまま従順に。では解散では面白くも無かったのだろうし。ならば自分達が継承しようと。
ベックとコージー・パウエルの代わりに。ギタリストとドラマーを新たに迎えて再出発。
その実。第二期ジェフ・ベック・グループにおいてはベックと共にミドルトンこそが。
そのサウンドの鍵を握り、またバンドそのものを担っていたとも言えるので。
ベックがいなくなっていよいよ本領発揮。エレクトリック・ピアノの何とも言えない音色。
ミドルトンならではの。ビロードの様な、シルクの様な。柔らかでありながら芯があり。
繊細にして、華麗。そして妖艶とさえも言えそうな艶のあるその音色が魅力的なのです。
そしてテンチのソウルフルな歌声がね。その上に乗って実に心地よく響いてくると。
テンチって人もベックや、そして再結成ハンブル・パイではスティーヴ・マリオットの。
引き立て役で終わった様な損な役回りの人ですが。その歌声はね、評価されてもいいかなと。
まぁ、でも。やっぱりミドルトンだな。恐らくはそのセンスと技量、歌心が無かっのなら。
このアルバムが、ここまでソウルフルでファンキーになることは無かっただろうなと。
ベックは、ベック、ボガート&アピスでハード・ロックに回帰するも。敢え無く解散。
『Blow By Blow』は第二期ジェフ・ベック・グループの延長線上にあると考えられるので。
そうすると。その『Blow By Blow』にも参加するミドルトンこそがやはり鍵を握っていた。
このアルバムでの成果を手土産に大いにベックを助けたと思われるのですね。
甘美ですらあるハミルトンの音色を中心としたハミングバード。
そのなりは小さくとも。その羽ばたきは決して弱いものでも微かなものでも無かったのです。

花から花へと。
旨くて。
美味しい。
蜜を求めて。
羽ばたいて。飛び回る。

あっちの蜜は。
旨いぞ。
こっちの蜜は。
美味しいぞ。
旨くて、美味しい、蜜の味。

あっちの蜜は。
うっすらと。
こっちの蜜は。
ねっとりと。
旨くて、美味しい、蜜の香り。

花から花へと。
甘美で。
妖艶な。
蜜を求めて。
羽ばたいて。飛び回る。

忘れない。
綺麗な花には。
棘がある。
舌先に残る。
痛い、痛い、棘の味。

それでも。
花が、蜜が。
欲しくて。
今日も今日とて。
羽ばたいて。飛び回る。

花から花へと。
また。
花から花へと。
まだ。
花から花へと。

蜜の味に。
蜜の香りに。
誘われて。
フラフラと。
羽ばたいて。飛び回る。

透明に。
うっすらと。
白濁して。
ねっとりと。
蜜の味。

甘くて。
濃厚で。
甘美で。
隠微な。
蜜の味。

旨くて。
美味しくて。
甘美で。
妖艶な。
蜜の味。

舌に残る。
棘の味。
忘れられない。
美しい花には。
棘がある。

それでも。
嗅ぎたい。
蜜の香り。
吸いたい。
蜜の味。

花から花へと。
また。
花から花へと。
まだ。
花から花へと。



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