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2016/06/02 Thu *誘惑の前に / Clarence Carter

20160602lonelinessandtemptation


なぜ。
断れないのか。
なぜ。
断ち切れないのか。
らしくもない。

それどころか。
自ら。
声を掛けて。
自ら。
手を差し伸べて。

何を。
望んでいる。
何を。
求めている。
今更、何を。

そもそもが。
群れるのは。
集うのは。
好きじゃない。
向いてない。

なのに。
まとめて。
引っ張って。
いこうなどと。
柄でもない。

認めたくはないが。
認めたくもないが。
やはり。
どこかに。
そいつが潜んでいる、と言うことか。

『Loneliness & Temptation』'75年リリース。
サザン・ソウルを代表するシンガーの一人、クラレンス・カーター。
'60年代はフェイム録音による名盤をアトランティックに残しましたが。
'70年代に入ると徐々に人気も下降気味になって。
レコード会社もABCへと移籍しています。そのABCでの第二弾となるアルバムで。
録音はカーター自らが所有していたと思われるアラバマのスタジオで行われています。
カーターの全盛期と言うと。どうしてもフェイム、アトランティック時代かなと。
まぁ、それは動かしがたい事実で。あまりにも素晴らしい作品が多いのも事実で。
逆に以降のカーターの作品には。明らかに路線が合ってないよなと思うものもありと。
それはそうなのですが。このアルバムはそんなカーターの’70年代以降の傑作かなと。
バックのサウンドにはフェイム時代ほどの味わいは求め難いものの。
カーターの歌声自体は、フェイム時代を思わせるものがあり。如何にもの、仕上がりかなと。
どちらかと言うと。スロー・バラードをじっくり歌い上げるよりは。
ミディアム・テンポのナンバーを飄々としかし味わい深く歌うのを得意とするカーター。
その実。歌われている内容は決して明るいものばかりでは無いのですが。
デヘデヘと笑いながら歌うかの様な(実際に笑い声が入っていたりもします)カーターです。
なんだか。思わず連れられて笑ってしまうと言うか。まぁ、仕方ないか、まぁ、いいかと。
そんな気分になって。ふっと気が軽くなったりもするのですよね。それが魅力であると。
そう。カーターの歌声には陽性で、どこまでも逞しい生命力が満ちているのですよね。
アフリカ系米国人にして、生まれながらの盲目。そんなハンデを跳ね返してきたからか。
人並み以上の苦労もあったと思うのですが。どこまでも前向きなのですよね。
確か五回結婚して、五回離婚して。六人目の奥さんを探している・・・筈なので。
(そのうちの一人が、かのキャンディ・ステイトンなのですよね)
その飽くなきバイタリティ。逆境を好機に変える精神。それが歌声にも表れているのでしょうね。

なぜ。
断らないのか。
なぜ。
断ち切らないのか。
おかしいな。

そればかりか。
自ら。
加わって。
自ら。
交わろうとしている。

何が。
望みなのか。
何が。
求めるものなのか。
未だ、懲りないのか。

そもそもが。
集団行動も。
団体行動も。
好きになれない。
離れていたい。

なのに。
見かねて。
何かを。
盗ませようなどと。
柄でもない。

認めたくはないが。
認めたくもないが。
やはり。
どこかに。
あいつが棲みついた、と言うことか。

一人でいるのも。
独りでいるのも。
慣れたもの。
気楽でいいし。
自由の責任さえ負えばいい。

群れの中で。
集っていようが。
いつも。
心は。
そこにあらず。

集団に属していようが。
団体で動いていようが。
いつでも。
心は。
蚊帳の外で遊んでいる。

それで良かった。
それが良かった。
それ自体は。
今も。これからも。
変わりはしないだろう。

だけど。
群れの中。
集う中。
集団に。
団体に。

暫くの間。
身を置いていれば。
感じるものもあれば。
誘われるものもでてくる。
そういう事なのか。

だから。
らしくもなく。
柄でもなく。
そんな。
動きをしてしまう。

少しばかり。
長居をしすぎた。
少しばかり。
先を考えてしまった。
そういう事だろう。

孤独が。
孤高が。
誘惑の前に。
崩れ去る。
さてと。どうしたものだろね・・・



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