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2016/06/09 Thu *最後の仕事 / Traffic

20160609johnbarleycornmustdie


種を。
蒔けたら。
いつか。
芽が出る様にと。
種を蒔けたら。

そして。
芽が出る可能性を。
あらゆる可能性を孕んだ。
芽が出る様に。
種を蒔けたら。

そこで。
終わり。
そこまでが。
俺の。
最後の仕事。

その為に。
如何に。
萌芽の可能性を高められるか。
様々な種類の萌芽を促せるか。
徹底的に追及して。

そして。
考えうる。
出来うる。
最善の術で。
種を蒔けたら。

その。
萌芽の様を。
見届けたなら。
後は。
去るのみ。それでいい。

『John Barleycorn Must Die』'70年リリース。
トラフィックの3枚目となるアルバム・・・なのですが。
この時、トラフィックは既に解散状態にあって。
ウィンウッドはかのブラインド・フェイスに参加していたのですが。
ご存知の様にそのスーパー・グループはあっさりと空中分解。
スティーヴ・ウィンウッドはソロ・アルバムとして制作を始めたと。
それに際して協力をしたのがクリス・ウッドとジム・キャパルディだったと。
トラフィックのメンバーの絆の強さを感じるのと共に。
おそらくは、ウィンウッドにも、ウッドにも、キャパルディにも。
それぞれにトラフィックとしてやり残したとの思いが強かったのではないかと。
それで確か、このアルバムの制作中にトラフィックとしての活動再開が発表されて。
このアルバムもトラフィックのアルバムとしてリリースされることになったと。
アルバム・タイトルにも引用され、収録されている「John Barleycorn」なるナンバー。
元々は古くから伝わる酒造りの過程に人の一生を仮託したかの古謡なのですが。
このナンバーや続く「Every Mother's Son」なる長尺のナンバー。
そこにはロックもソウルもジャズもそしてトラッドも。その総ての要素が含まれていて。
それらを融合させつつ、新たな音楽が生み出される。その萌芽の瞬間に立会っている様な。
そんな静謐でありながらも劇的な興奮を感じさせられます。
真の意味でのプログレッシブなロック、音楽がそこにあるのです、感じられるのです。
このアルバムを聴くだけでも。トラフィックが如何に素晴らしいバンドだったかと。
そして。その中心となっているのは勿論ウィンウッドで。
制作の経緯も関係しているのでしょうが。ドラムスと管楽器以外は殆どウィンウッド。
キーボードだけでなく、ベースでも、ギターでも。卓越してセンスと技量を発揮しています。
トラフィックのフォロワーが思い浮かばないもの、当然のことかなと感じるのですね。

種を。
蒔くこと。
いつか。
芽が出るその日の為に。
種を蒔くこと。

そして。
その日が来る可能性を。
その日、様々な芽が出る可能性を。
少しでも高められる。
種を蒔くこと。

それが。
目的地。
そこまでが。
俺の。
最後の仕事。

その為に。
如何に。
萌芽の為の刺激を与えられるか。
様々な可能性を示せるのか。
徹底的に追及して。

そして。
考えうる。
出来うる。
最善の仕掛けで。
種を蒔けたら。

その。
萌芽の様を。
見届けるだけ。
後は。
消え去るのみ。それでいい。

如何に。
時が流れようと。
時代が変わろうと。
人の営みが。
続くのであれば。

如何に。
頼りなかろうと。
もの足りなかろうと。
理解不能でも。
危なっかしくても。
伝えるべきものは。
伝えて。
盗めるものは。
盗ませて。
やらねばならぬ。

そうして。
気づきの。
変化の。
機会だけは。
与えてやらねばならぬ。

そこまで。
やれたなら。
そこまで。
見届けたなら。
それでいい。

後は。
続く者が。
残る者が。
思うが様に。
すればいい。

できるのは。
種を蒔いて。
水をやり。
栄養を与え。
萌芽させるまで。

そこから先は。
どの様に。
枝を伸ばし、葉を繁らせるのか。
どんな。
花を咲かせるのか、咲かせられないのか。

それは。
これからの。
次の世代。
次の時代の担い手達に。
任せればいい。

種を。
蒔くだけ。
いつか。
芽が出る様にと。
種を蒔くだけ。

最後の仕事に勤しんでいる。



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