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2016/06/12 Sun *そんなことは、どうでもいい / The Paul Butterfield Blues Band

20160612thepaulbutterfieldbluesband


何処で。
生まれようと。
何処で。
育とうと。
そんなことは。どうでもいい。

肌の色が。
何色でも。
瞳が。
何色に輝こうとも。
そんなことは。どうでもいい。

公的な書類とやらに。
記載された。
国籍も。
性別も。
そんなことは。どうでもいい。

国家とか。
市区町村とか。
勤務先とかから。
与えられた。
番号になど何の意味も無い。

例えば。
今夜。
この街角に。
流れている。
ご機嫌な音楽に。

反応するのか、しないのか。
共鳴するのか、しないのか。
熱くなれるのか、なれないのか。
それだけが。
俺達を結びつけているのだ。

『The Paul Butterfield Blues Band』'65年リリース。
歴史的なポール・バターフィールド・ブルース・バンドの1stアルバム。
アルバムとしての完成度は次作、『East-West』が優るかもしれませんが。
このアルバムには。完成度云々とは別の大きな意味、意義があると思えるのです。
シカゴで生まれて。初めはフルートを習っていたと言うバターフィールド。
やがてブルースの虜になって。ブルース・ハープへと転向。
カレッジで同じくブルースの虜になっていたエルヴィン・ビショップと意気投合。
ドロップ・アウトして。ミュージシャンの道を進み始めることになります。
シカゴと言う土地柄か、マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフとも親交が出来て。
リトル・ウォルターやオーティス・ラッシュとセッションをしたこともあったとか。
やがて。マイケル・ブルームフィールド等も加わり徐々に陣容が整い。
更にはウルフと一緒にやっていたアフリカ系米国人のリズム・セクションが参加して。
シカゴは言うに及ばず、東海岸のクラブを興奮の坩堝に叩き込んでいったと。
そんな活動を数年間続けて。満を持して制作されたのがこのアルバムだったのです。
そう。人種の壁を越えてブルースに魅せられた者達のバンドであったこと。
そして。その最初のアルバムが’65年にリリースされていたこと。
これらが歴史的なのです。人種差別の色濃い時代にいち早くブルースだけを絆として。
この先駆者達は越境者として世界に打って出ていたのです。
ブルースブレイカーズや、クリームより先んじてブルース・ロックの礎を築いたのです。
ブルースに「Sweet Home Chicago」がある様に。ブルース・ロックにもアンセムが。
このアルバムのA面1曲目を飾る「Born In Chicago」があるのです。
「Born In Chicago」他の熱い演奏がブルースであろうと、ブルース・ロックであろうと。
そんなことは。どうでもいい。共に感じ、震え、熱くなれればそれでいいのです。

生まれが。
異なろうと。
育ちが。
異なろうと。
そんなことは。どうでもいい。

肌の色。
瞳の輝き。
何色だろうが。
何色に見えようが。
そんなことは。どうでもいい。

国籍。
性別。
記号としての。
意味しか持たない。
そんなことは。どうでもいい。

背中に。
番号を。
振られ様とも。
監視され様とも。
管理などされないものを持っている。

例えば。
今夜。
この店で。
奏でられている。
ご機嫌な音楽に。

反応してしまう、せざるを得ない
共鳴してしまう、せざるを得ない。
熱くなってしまう、ならざるを得ない。
それだけで。
俺達は十分に結び付けられるのだ。

故郷や。
出身地。
話の種にはなるし。
食事の好みとか。
応援しているチームとか。

そんな。
違いはあって。
からかいや、競い合い。
そんなことは。
あるけれど。

それだけのこと。
どこで獲れようが。
どこから来ようが。
いま、ここにいる。
それだけでいい。

男同士の話や。
女同士の話や。
地元だけの話もあるけれど。
いま、ここに集っている。
それだけでいい。

番号なんかからは。
分らない。伺えない。
それぞれの思いを胸に。
言葉など必要としていない、
それだけでいい。

ブルースが好きで。
ロックが好きで。
ロックンロールが好きで。
女が大好きで。男が大好きで。
それだけでいい。

何処で。
生まれようと。
何処で。
育とうと。
そんなことは。どうでもいい。

俺たちは。
ブルースの、ロックの、ロックンロールの。
中で生まれて。
中を生きている。
それだけでいい。



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