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2016/06/13 Mon *緩やかに落ちる / Ry Cooder

20160613boptillyoudrop


どう。
考えても。
もう。
既に。
半ばは越えている。

どう。
足掻いても。
もう。
既に。
峠は越えている。

あとは。
緩やかにしろ。
転げ落ちるにしろ。
下って。下って。
終着点まで。

なのに。
未だに。
落ち着かない。
収まらない。
困ったものである。

面白そう。
楽しめそう。
妖しそう。
危なそう。
大好きなのだよね。

落ちるまで。
堕ちるまで。
こうなったら。
緩やかに。
踊り続けてみるしかないかな。

『Bop Till You Drop』'79年リリース。
ライ・クーダーの恐らくは8枚目となるソロ・アルバム。
マニアックな、通好みのアルバムが多いライですが。
その中ではこのアルバムは比較的世間にも受け入れられたのかな。
R&Bのカバーを中心とした選曲の影響でもあるのか。
穏やかで。そしてどこか懐かしい。そんな親しみ易い手触りがあります。
日本でも「Go Home Girl」がテレビのCMに使われたりもして。
この頃から熱心な音楽ファン以外にも聴かれる様になったのかな。
それまでは。かく言う自分も。キースがフレーズを盗んだ相手としてだけ。
そんなロック伝説上の人物としてしか認識していなかったですしね。
だから勝手に妙に年老いた人物を想像していたりもして。
そんなミュージシャンズ・ミュージシャンのままで終わっては勿体ないと。
ライ自身が思ったのか。レコード会社主導だったのかは分かりませんが。
ちょっと勝負をかけてみたと。そんなアルバムだったのかも。
ジム・ケルトナーやデヴィッド・リンドレー、それにチャカ・カーンも参加して。
穏やかながらも、華やかというか、艶やかというか。そんな花が咲いた様なサウンド。
ライのアルバムで、これだけキャッチーなのも珍しいかなと。
未だ未だ、一花も二花も咲かせてやるぜってところだったのかな。
それでも。どこまでも穏やかで、優しく。緩やかに時が流れるのがライならでは、かな。
そうそう。確かリリース当時はロック界初のデジタル録音って触れ込みで。
流石はライ。最先端の技術にも貪欲に挑戦している、なんて持て囃されていましたっけ。
いま、落ち着いて聴くと。ドラムスなんかはシャリシャリ言っていて。如何にも軽くて。
そのサウンドが画竜点睛を欠いているのが、なんとも悔やまれるところかな。

どう。
考えても。
もう。
既に。
半ばは過ぎている。

どう。
足掻いても。
もう。
既に。
峠を下り始めている。

あとは。
安全に留意しようが。
今まで通りに突っ走ろうが。
下って。下って。
終着駅まで。

なのに。
未だに。
尻が着かない。
腰も収まらない。
如何なものかである。

面白いなら。
楽しめるなら。
妖しそうなほど。
危なそうなほど。
大いに誘われるのだよね。

落ちるまで。
陥るまで。
こうなったら。
緩やかに。
踊り続けていくしかないかな。

もはや。
往時を。
頂点を。
遠く離れて。
遥か彼方。

されど。
なんだか。
これで。
上がりだとか。
終わりだとか。

もう。
分かったとか。
悟ったとか。
十分だとか。
満足だとか。

そんなことは。
感じもしないし。
思いもしないし。
確かに。
草臥れてはいるけれど。

それでも。
探している。
求めている。
乾いている。
飢えている。

早くは。
走れない。
高くは。
跳べない。
軽やかには転がれない。

それでも。
穏やかに。
緩やかに。
踊り続けること。
それなら。なんとかなるだろう。

だから。
落ちてみませんか。
堕ちてみませんか。
陥ってみませんか。
緩やかに。そして妖しく(笑)。



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