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2016/08/17 Wed *遥か群れを離れて / Al Kooper

20160817istandalone


遥か群れを離れて。

一人で。
思って。
考えて。
言葉にして。
歩き出す。

物を申すなら。
事を起こすなら。
一人がいい。
一人に限る。
それが己の真実だと。

そう。
信じられるのなら。
尚のこと。
誰にも寄らず。
誰とも群れず。

己のみを。
己一人のみを。
頼みとして。
声を上げる。
一歩を踏み出す。

誰かに。
惑わされるな。
妨げられるな。
誰にも。
甘えるな。

遥か群れを離れて。

『I Stand Alone』'69年リリース。
奇才、アル・クーパーの初めてのソロ・アルバム。
ソングライターとして活動をしていたアル。
ボブ・ディランのレコーディングに参加して名前を上げて。
ブルース・プロジェクトやブラッド・スゥエット&ティアーズを旗揚げして。
どちらも早々と離脱して。マイク・ブルームフィールドらとセッション・ブームを牽引。
時代の寵児として音楽シーンを賑わせて。満を持してのソロ・デビューだったと。
様々な効果音も交えたコラージュの様な構成。華々しいホーンのアレンジ。
オリジナルとカヴァーをバランスよく取り上げた幅広い曲調のナンバー。
多様性と多義性に溢れたアルならではの、如何にもアルらしいアルバムとなっています。
よくもここまでと。流石は多才にして、流行に敏感なアルだなと感心させられます。
やや分裂症的な、狂騒をも感じさせる「Overture」から「I Stand Alone」への流れなど。
何が始まったのかと驚いている内に、ホーンも印象的なサウンドに乗ったアルの歌声。
その都会の夜を思わせる、ソウルフルな歌声の虜にさせられてしまいます。お見事と。
スリー・ドッグ・ナイトで知られるニルソンの「One」での陽性な孤独の表現も素晴らしく。
改めて。その才能の豊かさ、幅の広さを思い知らされる思いがします。
その一方で。余りの幅広さ。それが聴く者によっては雑多に感じられなくもないかなと。
恐らくはアルの中では繋がっているのでしょうが。それはあくまでもアルの中でのこと。
それを同じ様に、同じレベルで皆が感じることは不可能ですからね。
そんなことは、知ったことじゃないって言うのも当然ですが。アルの場合は特に。
サービス精神旺盛なようでいて。我、関せずで。我が道を行っている感じが強いかな。
世間の期待に反して。このアルバムも含めてソロでは商業的成功とは無縁だったのですが。
アルはそんなことには無頓着で。一人で己の信じる道を、独り行くことを楽しんでいたのかなと。

遥か群れを離れて。

独りで。
見詰めて。
感じて。
言葉を紡ぎながら。
歩いていく。

物を申さねばならぬなら。
事を起こさねばならぬなら。
独りがいい。
独りに限る。
それが己の矜持だと。

そう。
信じられるのなら。
自然なこと。
誰にも付かず。
誰とも群れず。

己のみを。
己一人のみを。
頼みとして。
声を上げ続ける。
一歩を踏み出し続ける。

誰かに。
誘われるな。
害されるな。
誰にも。
頼るな。

遥か群れを離れて。

奇人で。
構わない。
目障りで。
上等だ。
烏合の衆にはなりたくない。

変人で。
構わない。
煙たがられて。
上等だ。
長いものに巻かれたくはない。

曲者で。
構わない。
睨まれても。
上等だ。
大樹になんか寄りたくない。

天の邪鬼で。
結構だ。
村八分で。
上等だ。
右向け右などしたくない。

思って。
考えて。
見詰めて。
感じて。
信じられるのなら。

誰にも。
寄らず。
誰にも。
付かず。
誰とも群れず。

誰にも甘えず。
誰にも頼らず。
一人で。
独りで。
声を上げ続ける。一歩を踏み出し続ける。

遥か群れを離れて。



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