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2016/08/28 Sun *祭りの後の寂しさは / Various Artists

20160828forkfestivaloftheblues


祭り。
フェスティヴァル。
どうせ。
阿呆なのだから。
乗らなきゃ損だと。

それは。
そうなのだが。
始まる前から。
終わった後を。
考えてしまう。

どうにも。
面倒で。
因果な性分だと。
そいつは。
わかっているのだが。

毎日が。
祭りの様に。
生きてきて。
駆けてきて。
その終わりを知ってしまった。

そうなると。
どうも。
いけない。
その寂しさが思い出されて。
はしゃぐ気など湧いてこない。

祭りの後の。
寂しさは。
そう簡単に。
紛らわせられるものじゃない。
忘れられるものじゃない。

『Folk Festival Of The Blues』'63年リリース。
錚々たる面子が集ったアーゴ(チェス)制作のライヴ・アルバム。
アルバム・タイトルには偽りありで。フォークではなくブルースのアルバム。
尤もここで言うフォークとはフォーク・ブルースのことで。
当時、フオーク・ブルースが再発見とやらで、ブームになっていたのに便乗したと。
実際は。シカゴはサウス・サイドのクラブでのバンド・スタイルのブルース。
バディ・ガイにオーティス・スパン、ジャック・マイヤーズ、フレッド・ビロウ。
そんな強者揃いのバンドを従えてマディ・ウォーターズにハウリン・ウルフ。
果てはサニー・ボーイ・ウィリアスン、ウィリー・ディクソンが歌うと言う。
これをお祭りと呼ばずに何をお祭りと呼ぶのかってくらいの賑やかなアルバムです。
尤も。サニー・ボーイは実際には出演しておらず。疑似ライヴが収録されていると。
よくある手法ですが。ストーンズもこのアルバムを参考にしたのかな・・・なんてね。
疑似ライヴがサニー・ボーイだと言うのも。如何にもで、いい感じですけどね。
さて。お世辞にも音質が良いとは言えず。編集も雑で。粗製濫造なのは間違いないのですが。
それ故に、臨場感もたっぷりで。当時のシカゴのクラブの様子が身近に感じられる。
ステージ上も本気なら、客席も本気。黒い汗と唾が飛び散る本物のブルースです。
貫禄十分ながら精悍さもあるマディ、勝手が違う戸惑いを怒りに変えて叫ぶウルフ。
大御所達を立てながらも、随所で若い蒼白い炎を燃やしてみせるバディ。
それぞれに聴き応えがあるのですが。ウルフの灰汁の強さ、歌声の凄味はやはり際立つかな。
流石にもう、マディとウルフが火花を散らしてぶつかり合うと言う感じではなくて。
程よい緊張感を保ちながら、客席を巻き込んで楽しくやっている。
その様子が、お祭りに相応しいと言えば相応しいかな。本当に楽しそうなのですよね。
もう二度と再現は出来ないのだなと。それを考えると、しんみりともしてしまいますが。

祭り。
フェスティヴァル。
そうさ。
好きなのだから。
楽しまなきゃ損だと。

それは。
そうなのだが。
始まる前から。
終わった後が。
見えてしまう。

どうにも。
厄介で。
邪魔臭い性分だと。
そいつは。
わかっているのだが。

毎日が。
祭りの様な。
日々を、時間を。
過ごしてきて。
その終わりに立ち会ってしまった。

そうなると。
どうにも。
いけない。
その寂しさが身に沁みついていて。
はしゃぐ気になどなれやしない。

祭りの後の。
寂しさは。
そう簡単に。
終わらせられるものじゃない。
消しされるものじゃない。

祭りの後の。
寂しさは。
誰にも。
話せるものじゃない。
わかってもらえるものじゃない。

祭りの後の。
寂しさは。
誰かで。
補えるものじゃない。
救ってもらえるものじゃない。

あの。
熱気。
熱病の如き。
情熱。
それだけ。

それで。
それだけで。
駆けて。
駆け抜けて。
突き抜けられると。

それで。
それだけで。
踊って。
踊り続けて。
手に入れられると。

そんな。
日々は。
時間は。
突然、跡形もなく。
失われてしまったのだ。

もう。
二度と。
祭りになど。
関わりたくは無いのだ。
どんなに血が騒ごうと。

祭りの後の。
寂しさは。
独りで。
引き受けるしかない。
その中で生きるしかない。

喧騒に。
賑わいに。
騒めきに。
熱気に。
背を向けて。

祭りの後の。
寂しさは。
それはそれで。
己が生き続ける。
理由にはなっている。



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