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2016年9月

2016/09/27 Tue *車輪の転がるそのままに / Spinners

20160927pickofthelitter


なんだか。
散らかって。
乱れて。
なにが。
なにやら。

片付けようと。
整えようと。
思ってはみるのだが。
どうにも。
こうにも。

結局。
そのままに。
取り敢えずと。
転がって。
転がり続けて。

何処へ。
行くのやら。
辿り着くのやら。
わからないまま。
見えもしないまま。

それでも。
散らかったものにも。
乱れたものにも。
きっと。
意味はあるのだろうと。

それが。
わかるまで。
見えるまで。
車輪の、転がる。
そのままに。

『Pick Of The Litter』'75年リリース。
フィリー・ソウルを代表するグループ、スピナーズ。
アトランティック移籍後、4枚目となるオリジナル・アルバム。
フィリー・ソウルと言うことで勘違いされることも多いようですが。
フィラデルフィアではなくてデトロイト出身のスピナーズです。
グループ名もスピナー、タイヤのホイールから採られたとの説もあって。
そして、当然のようにモータウンと契約してキャリアをスタートさせたのですよね。
しかしながら。モータウン時代はなかなか芽が出ずに。扱いも悪かったらしく。
所謂、二軍扱いで。他のグループのツアーのスタッフをやらされたりもしていたとか。
やがてモータウンがデトロイトを離れるにあたって契約も終了となってしまって。
そんなスピナーズに声を掛けたのがフィリー・ソウルの立役者であるトム・ベルで。
新たなリード・シンガー、フィリップ・ウィンも迎えて新天地に向かったスピナーズ。
トムが指揮を振るうフィリー・サウンドとの相性も抜群で直ぐに人気グループへと。
デトロイトからフィラデルフィアまで転がって見事にその資質を開花させたのでした。
その揺るぎない自信をタイトル(最上、えり抜きを意味する慣用句)にしたこのアルバム。
タイトルに偽りなしで。MFSBの奏でる極上のフィリー・サウンドをバックにした。
フィィリップを中心とした甘く美しいコーラス、ハーモニーがなんとも堪りません。
どこまでも上り、どこまでも溶けていく様で。甘さに過ぎない、流されて終わらない。
そんな一本筋の通った、芯の強さを感じさせるのは。苦労、キャリアのなせる業とも思われ。
あくまでも都会的でありながらも。その上辺の華やかさだけではなくて。
底辺にある人々の営み、その逞しさも感じさせるものになっているのが魅力的なのです。

なんだか。
混乱したまま。
困惑したまま。
なにが。
なにやら。

整理しようと。
整頓しようと。
思ってはいるのだが。
どうにも。
こうにも。

結局。
そのままで。
取り敢えずと。
転がり始めて。
止まれないまま。

何処まで。
行くのやら。
辿り着けるのやら。
わからないまま。
見えてこないまま。

それでも。
この混乱にも。
この困惑にも。
なんらかの。
意味はあるのだろうと。

それが。
わかるまで。
見えてくるまで。
車輪の、転がる。
そのままに。

この。
散らかった。
ものの中から。
なにかが。
生まれてくるのを。

この。
乱れた。
ものの中から。
なにかが。
現れてくるのを。

それを。
逃さず。
捉えて。
モノにする。
その為に。

混乱も。
困惑も。
受け止めて。
受け容れて。
転がり続ける。

諦めず。
止まることなく。
転がり続けて。
転がり続けて。
やがて。

散らかり。
乱れた。
その中から。
最上の。
ものを掴み取り。

共に。
行きつく。
辿り着く。
それまでは。
転がり続けてみるしかない。

それにしても。
少しは。
整理整頓。
片付けくらいは。
しないとね(苦笑)。



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2016/09/26 Mon *この感じ、感覚 / Mavis Staples

20160926ohwhatafeeling


なんだろう。
この。
感じ、感覚。
何とも。
微妙なんだよなぁ。

悪くはない。
そう。
悪くは、最悪ではない。
でも。
だからと言って。

良くもない。
そう。
良くは、最高ではない。
でも。
だからと言って。

いいこともあって。
悪いことは・・・
さほどなくて。
だから押しなべて言えば。
まぁ、いいかってところ。

でも。
どうにも。
何か。何処か。
調子が外れている。
そんな気がしてならなくて。

もう、最高!
そんな感じにはなれなくて。
そんな言葉は口に出せなくて。
なんとも。
もどかしい。

『Oh What A Feeling』'79年リリース。
メイヴィス・ステイプルズの4枚目となるソロ・アルバム。
当時ステイプルズが所属していたワーナーからのリリースで。
マッスル・ショールズの名だたるミュージシャンが参加しています。
メイヴィスとマッスル・ショールズの腕利き達の競演。
もうそれだけで。傑作、名盤となるであろうことは保証された様なもの。
そう。余計なことを考えなければ、余計なことをしなければ・・・
ジェリー・ウェクスラーとバリー・ベケットが考えちゃって。やっちゃったのですね。
下手に時代を読んで、時流に乗ろうとしてアルバムの頭でディスコ、歌わせちゃったと。
まぁ、同じくワーナーでディスコに挑んで成功したキャンディ・ステイトンの夢を再び。
せいぜい、そんな浅はかな狙いだったと思うのですが。これが微妙なのですね。
メイヴィスの歌が悪いわけがない、バックのサウンドも確か。なのに、アレンジが・・・
メイヴィスは、アレサ・フランクリンに匹敵する実力、魅力持ち主ですからね。
もう。メイヴィスが歌いさえすれば。素晴らしいものになるのですよね。
だから。下手に考えるとか、手を出すとかしなければいいのにと。そう思うのですが。
アレサと比較すると商業的には恵まれてはいなかったから。力が入ってしまったのかな。
ディスコ以外は、ミディアムからスローまで。シャッフルするナンバーも含めて。
メイヴィスならではのゴスペル・フィーリング溢れる歌声の魅力が素直に感じられて。
それだけになぁ。頭の1曲、そのミス・マッチがどうにも惜しまれてならないアルバムです。
メイヴィスは後年にプリンスのプロデュースでもアルバムを制作していて。
そう考えると、ディスコへのチャレンジも抵抗は無かったのかもしれませんけどね。

なんだろう。
この。
感じ、感触。
何とも。
言い難いんだよなぁ。

悪くはない。
そう。
悪くは、底ではない。
でも。
そうは言っても。

良くもない。
そう。
良くは、天ではない。
でも。
そうは言っても。

いいことは覚えていて。
悪いことは・・・
忘れてしまって。
だから総じて言えば。
まぁ、いいかってところ。

でも。
どうにも。
何か。何処か。
調子が崩れている。
そんな気が晴れなくて。

もう、最高!
そんな感じでもなくて。
そう口にするのは憚られて。
なんとも。
もどかしい。

たぶん。
何処か。
些細な。
小さな。
何かがずれている。

たぶん。
何処か。
些細だけど。
根本で。
何かが歪んでいる。

それが。
消えずに。
それが。
残ったまま。
そのまま。

だから。
良いことも。
悪いことも。
そうじゃないことも。
微妙に引っ掛かったまま。

それで。
良いことも。
悪いことも。
そうじゃないことも。
素直には受け止められなくて。

それでも。
良いことも。
あるのだから。
余計なことは。
考えないで。しないで。

そのままに。
この。
感じ、感触。
受け容れてしまえば。
そうすれば。

なんだろう。
この。
感じ、感覚。
何とも。
素敵に思えるんだろうなぁ。

そうだよな。
この。
感じ、感覚。
何とも。
悪くはない、素敵に思えてくるんだよなぁ。



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2016/09/25 Sun *あなたへの歌 / The Temptations

20160925asongforyou


目覚めたら。
もう。
そこには。
何もなくて。
誰もいなくて。

ただ。
それでも。
感触だけが。
そして想いだけが。
残っている様で。

完全に。
失われる。
その前にと。
慌てて抱きしめる。
間に合わないと知りながら。

腕の間から。
指の隙間から。
砂が零れる様に。
去っていってしまう。
その中に微笑を見る。

夢の中。
膝を折って。
蹲っている。
その肩を叩いたのは。
その腕を採ったのは。

そこに。
いたのは。
あったのは。
あの笑顔。

『A Song For You』'75年リリース。
テンプテーションズが新機軸を打ち出したアルバム。
このアルバムが通算で23枚目のアルバムになるとかで。
'60年代後半にはサイケデリックな世界にも挑んだりしていましたが。
その路線を共に推進したノーマン・ホイットフィールドがモータウンから離脱して。
新たにジェフリー・ボーウェンをプロデューサーに迎えて更に進化することとなり。
なんと、大胆にもファンクに挑んでいるのですが。これが何ともカッコいいのですよね。
もともとその歌声、コーラス。その実力、魅力はもう文句なしの折り紙付きですからね。
それが極上のファンキーなサウンドをバックに迫ってくるその迫力、その切れ味。
「Happy People」「Shakey Ground」と言う強力なファンク・チューンがヒットしていて。
「Happy People」ではコモドアーズのメンバーがセッションに参加。
「Shakey Ground」にはエディ・ヘイゼル、ビリー・ベース・ネルスンが参加しています。
そうファンカデリックです、Pファンクです。この異種格闘技戦が生み出しているスリル。
エディのラフでタフなギターに立ち向かう、デニス・エドワーズのディープな歌声。
異様なまでの緊張感と、不思議な同朋意識。その鬩ぎ合いが堪らないのですよね。
このままファンク路線でアルバム全編を押し通しても面白かったのでしょうが。
B面になると一転してスロー・バラード攻勢。これがまた至極の素晴らしさで。
アルバム・タイトルにもまっているレオン・ラッセルの「A Song For You」などは・・・
オリジナルの粗い温かさはそのままに。洗練された優しさも加わって何とも言えず。
一説では早くから気に入っていてライヴでは歌っていたとのことで。
その歌に対する愛情、思い入れが痛いほどに伝わってくる名唱となっているのです。
恐らく。急激な変化に対するファンの反応を考えてのB面だったかなとも思われますが。
それが故に。緩急絶妙なテンプテーションズの実力、魅力を改めて知らしめるアルバムとなっています。

ゆっくりと。
だが。
確実に。
覚醒すると共に。
薄れていく。

ただ。
それでも。
感触だけは。
そして想いだけは。
告げているのだ。

完全に。
失われても。
その前に。
残された痕跡が。
消えていった残り香が。

腕を伸ばしても。
指を伸ばしても。
届くはずもない。
去っていく後ろ姿に。
肩越しの微笑を見る。

夢の中。
握りしめた。
震える拳。
それを包んだのは
その背中を押したのは。

そこに。
いたのは。
そこに。
あったのは。
あの笑顔。

このまま。
沈んじゃだめだと。
このまま。
澱んだままでいたら。
終わってしまうと。

そう。
思いながら。
もう。だめかなと。
終わるのもいいかと。
悪い癖で諦めかけて。

俯いて。
蹲っていたら。
温かな光と。
優しい声が。
辺りを包んで。

採られるままに。
引かれるままに。
薄桃色の光の中へと。
そこに。
あの笑顔があった。

拳を握っても。
震えてしまう。
それを包んで、独りじゃないよと。
そこに。
あの笑顔があった。

不確かな。
揺れる。
覚束ない。
世界の中で。
その笑顔だけが確かにあった。

覚醒して。
総てが。
薄れて。
消えていく。
それでも。

微かで。
でも。確かな。
感触と想い。
それが教えてくれるのだ。

引き上げてくれたのは。
包んでくれたのは。
助けてくれたのは。
そう。
あの笑顔なのだと。

だから。
歌も歌えないから。
せめて。
こうして。
あなたの為に記しておこう。

ありがとう。
これが。
俺の。
あなたへの歌なのだ。
届くといいな。



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2016/09/24 Sat *初め・・・ / Neville Brothers

20160924nevillezation


初め。
チョロチョロ。
中。
パッパ。
そんなものじゃなく。

初めから。
中も。
そして。
最後まで。
パッパなのだけど。

否。
パッパどころか。
ボウボウか。
とにかく。
熱い。燃えている。


何が何だか。
一気に沸点。
一気に頂点。
そのままで。
下がる気配もありゃしない。

熱いのも。
燃えるのも。
嫌いではないけれど。
順番とか。
限度とか。

そんなものも。
あってくれないと。
困るのだよと。
思うのだけれど。

『Neville-Ization』'84年リリース。
ネヴィル・ブラザーズの初めてのライヴ・アルバム。
'82年に地元ニューオーリンズのクラヴ、ティピティーナで収録されていて。
本拠地でのライヴとあって、その本領が遺憾なく発揮されている熱いアルバムです。
ネヴィル・ブラザーズはどうにも、レコーディング契約には恵まれないとか。
ライヴと比較して、スタジオではなかなか本領を発揮できなかったりとかして。
いつの間にか。世界一のライヴ・バンドって評判だけが独り歩きしていて。
そうは言っても。そうそう誰もがそう簡単にそのライヴを体験できるわけでもなくてと。
そんなジレンマが常につきまとっていたのですが。それを解消してくれたアルバムかな。
ブラック・トップなるニューオーリンズものばかりをリリースする奇特なレーベル。
そのブラック・トップの仕事の中でも特筆されるものだと思われます。
地元、本拠地と言うことで。リラックスしつつも極上の乗りに満ち溢れています。
決して、ハードなナンバーや、ファンクに跳ねるナンバーを連発しているわけではなくて。
ゆったりとスタートして。アーロンの「Tell Like It Is」なんてバラードもあるのですが。
その底に流れるグルーヴが、何とも熱く、心地よく、腰から全身に伝わってきて。
そうだんだんと温められ、高められ。そうすると感覚が研ぎ澄まされてくるのか。
柔軟にして強靭なリズムが、ビートがビシビシと効いてくるのですよね。
そうなると、もう堪らなくて。自然と汗ばみ、踊らずにはいられなくなるのです。
この決して力任せではない力技。これこそがネヴィル・ブラザーズの真骨頂。
何事も。一本調子では、燃やすだけでは、熱くなるだけでは駄目なのだぞと教えられます。
故にラストに向かっての「Big Chief」「Africa」で燃え上がることができるのですからね。
ただ。実際にそのライヴを体験してしまうと。このアルバムでも物足りないのですけどね・・・

初め。
チョロチョロ。
中。
パッパ。
そんなものじゃなく。

初めから。
中も。
そして。
最後まで。
パッパなのだけど。

否。
パッパどころか。
ボウボウか。
とにかく。
熱い。燃えている。


何が何だか。
一気に沸点。
一気に頂点。
そのままで。
下がる気配もありゃしない。

熱いのも。
燃えるのも。
嫌いではないけれど。
順番とか。
限度とか。

そんなものも。
あってくれないと。
困るのだよと。
思うのだけれど。

いきなり。
燃えだして。
熱くなって。
そのまま。
下がる気配もなし。

ただ。
ひたすらに。
燃えて。
熱くなって。
止まる気配もなし。

打つ手も。
無ければ。
考える頭も。
回らなくて。
笑うしかなくて。

燃えたまま。
熱くなったまま。
翳もうが。
痛もうが。
震えようが。

もう。
そのまま。
いくしかない。
いってしまう。
果ててしまいそうで。

ハイになるのも。
楽しいと言えば。
楽しいけれど。
些か、かなり。
面白味には欠けるなよと。

何事も。
一本調子は。
困りものだよと。
段階を踏もうよと。
そう思うのだが・・・

ウィルスに。
モノ申してもどうしようもないけれど(苦笑)。



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2016/09/23 Fri *その印、その刻印 / Rory Gallagher

20160923tattooukorg


例え。
どんなに。
離れていても。
遠ざかっていても。
忘れはしない。

それが。
どんなに。
遠い距離でも。
長い時間でも。
ものともしない。

そんな。
ものが。
確かに存在する。
それを。
思い知らされる。

意識しなくても。
その外側にあったとしても。
それは。
既にこの胸の奥に。
刻まれている。

ふとした。
瞬間に。
浮かび上がり。
燃え上がり。
気づかされる。

己が。
何者で。
何処からきて。
何処へ行こうとしているのか。
いつも。いまも。

『Tattoo』'73年リリース。
ロリー・ギャラガーのポリドール時代、最後のスタジオ・アルバム。
どうしてもロリーの場合はライヴ・アルバムの印象が強いと言うか。
ライヴで爆発するその魅力を上手くスタジオに持ち込めなかったかなと。
そんなジレンマが結局は亡くなるまで解消されなかった気がするのですけどね。
そんなロリーのスタジオ・アルバムの中では最も印象的なのがこのアルバムではないかと。
ブルースから、トラッドから、ジャズから、そしてもちろん熱いロックまで。
実は意外と幅広く、そして器用でもあったロリーの魅力が余すところなく捉えられていて。
ロリーもその集中力を切らすことなく、高いテンションで臨んで最高の成果をと。
勿論、スタジオならではの制約はあった筈で。爆発し切れてはいないのですが。
それが故の。ある程度の抑制を強いられたロリーの燃やす蒼白い炎が堪らないのです。
「Tattoo'd Lady」「Cradle Rock」「A Million Miles Away」と印象的なナンバーも多くて。
どうしても。地味なナンバーが多くなりがちなロリーとしては勝負に出ている感じもあり。
己のルーツを無理に離れることなく、キャッチーに勝負できている。
逆に言えば。どんなにキャッチーになっても、己がルーツを見失うことなどありはしない。
そんなロリーの才能、矜持。それが最高の形で示されているのがこのアルバムかなと。
こんなアルバムをコンスタントに制作できていれば、違う道も開けていたのかもですが。
そこまでは器用で無かった。その純粋さ、無骨さもロリーの魅力ですからね。何ともね。
ギターだけでなく。マンドリンやブルース・ハープ、サックスも奏でているロリー。
そこに感じられる、そこから溢れ出る音楽への情熱、故郷への思い。
それらを胸にひたむきに歌い、奏でるロリー。針を落とすたびにその姿が思い出される様で。
そして。その姿は、この胸の奥の柔らかいところに刻まれていて。消えることはないのです。

例え。
どんなに。
離されていても。
遠ざけられていても。
消えはしない。

それが。
どんなに。
気の遠くなる距離でも。
目の眩む様な長い時間でも。
ものともしない。

そんな。
ものが。
確かに存在する。
それを。
突き付けられる。

意識しなくても。
その内側にあったとしても。
それは。
既にこの胸の柔らかいところに。
刻まれている。

ふとした。
瞬間に。
姿を現し。
光を放ち。
覚醒させられる。

己が。
何者で。
何を求めて
何を求め続けているのか。
いつも。いまも。

見失うことなど。
ありはしない。
許されはしない。
そう。
刻まれているのだから。

それを。
求めて。
求め続けて。
そこへ行こうと。
決めたその日から。

ひと時も。
一瞬も。
無縁でなどは。
いられない。
いられるはずもない。

意識が。
あろうと。
無かろうと。
外側にいようと。
内側にいようと。

遠い距離。
長い時間。
気が遠くなり。
目が眩もうと。
ものともしない。

この。
己の。
胸の奥に。
胸の柔らかいところに。
刻まれている。

その印が。
その刻印が。
忘れることなど。
消えることなど。
許しはしない。

その印が。
その刻印が。
距離も。
時間も。
総てを無意味と化す。

例え。
どんなに。
離れていても。
遠ざかっていても。
忘れはしない。

その印。
その刻印。
そのある限り。
そこに刻まれた。
思いのある限り。



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2016/09/22 Thu *侵されて / Silverhead

20160922sixteenandsavagedukorg


侵されて。
犯されて。
まったくもって。
どうにも。
なりゃしない。

憑依され。
呪縛され。
小指の先すら。
意のままには。
動かせない。

いつのまに。
どこから。
侵入を許したのか。
気づいた時には。
もう手遅れ。

感染。
罹患。
頭は眩み。
目は翳み。
節々は・・・

油断。
管理不行き届き。
いやいや。
もはや。
単なる衰え。

こうなりゃ。
とことん。
いたるところ。
いきつくまで。
蹂躙してもらおうかね。

『16 And Savaged』'73年リリース。
グラム・ロックの徒花、シルヴァーヘッドの2ndアルバム。
その実、ストーンズやフリーの系統に属するロックンロール・バンドで。
いい塩梅に腰の落ちた、重心の低いロックンロールが何ともご機嫌なのですけどね。
まぁ、時代が悪かったと。その一言で済ませるのはあれだけど。そう言うことかな。
また、ヴォーカルのマイケル・デ・バレスが無駄にカッコ良かったのも災いして。
特に。日本では完全にアイドル、少女漫画の王子様、ヒーロー扱いだったみたいで。
フランス貴族の血を引いているとか、それらしい物語も作られて。
それが功を奏して。英米ではさっぱりだったのが日本ではそれなりに売れたと。
このアルバムの邦題が『凶暴の美学』で「16 And Savaged」は「16才で犯されて」と。
ライナーにはメンバーがファンに手を出す、安っぽい官能小説みたいなのが載っているし。
情報が無い時代、虚構が虚構のままで成立する時代ではあったのでしょうが。
なんだかね。殆ど昭和のプロレスの外人レスラーの世界にすら理解様な。
よくぞここまで。シルヴァーヘッド、その音楽の本質とかけ離れた世界が作れたなと。
逆に感心してしまいますが。それをものともしないカッコ良さこそがあって。
チープで、ラフで、ダーティで。そしてグラマラスにうねるロックンロール。
その絶妙なバランスと言うか、揺れ具合がで。実に何とも堪らない魅力なのですよねぇ。
肩の力の抜けた、自然に腰と膝にくるロックンロール。そこに華やかさと色気も感じさせ。
それでいて決して、高尚にはなれなくて。場末の匂いがどうしても漂ってしまう。
およそ、自分がロックンロールに求めるものの総てがこのアルバムにはあるかなと。
当時も。今も。そしてこれからも。決してメジャーにはならないのでしょうが。
そんなシルヴァーヘッドに魅せられて、犯されて。悔いはなしってところかな。

侵されて。
犯されて。
にっちもさっちも。
どうにも。
なりゃしない。

憑依され。
呪縛され。
まともな。
会話ひとつ。
できやしない。

いつのまに。
どこで。
侵入を見逃したのか。
気づいた時には。
もう手遅れ。

感染。
罹患。
熱は上がり。
喉は痛み。
全身が・・・

油断大敵。
自己管理不足。
いやいや。
もはや。
経年劣化。

こうなりゃ。
無抵抗。
いたるところ。
いきつくまで。
好きにしてもらおうかね。

しかし。
本当に。
まいったね。
なにも。
できやしない。

頭は。
働かない。
体は。
動かない。
なにもかも儘ならない。

見えているのに。
届きそうなのに。
わかっているのに。
何一つとして。
どうにもならない。

痛みと。
怠さと。
高熱と。
それ以外には。
なにもない。

経年劣化。
そいつの。
著しさ。
激しさが。
身に染みる。

予防も。
防御も。
何ひとつとして。
役にも。
たちはしない。

感染。
罹患。
憑依され。
呪縛され。
がんじがらめ。

侵されて。
犯されて。
まったくもって。
どうにも。
なりゃしない。

感染するなら。
罹患するなら。
憑依されるなら。
呪縛されるなら。
どうせなら・・・

侵されて、犯されて、夢うつつ。



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2016/09/15 Thu *休暇の終わり、季節の終わり / Ian Gomm

20160915summerholiday


長かった。
休暇が終わり。
ひとつの。
季節も終わる。
そう言うことだ。

万物流転。
変わりゆく。
流れゆく。
永久に留まることなど。
許されはしない。

そんなことは。
とうの昔に。
わかっていたこと。
ただ。
気づかない振りをしてきた。

もはや。
それすらも。
許されはしない。
休暇に。季節に。
別れを告げよう。

長い休暇。
永久に思えた季節。
その中の。
様々な。
思い。感情。

去るのだと。
別れるのだと。
それが事実になること。
それを。
受け入れる。そうするしかないのだ。

『Summer Holiday』'78年リリース。
ブリンズリー・シュワルツのメンバーだったイアン・ゴム。
ブリンズリーには途中参加でニック・ロウを大いに刺激したと言う。
そんな才能溢れるゴムの初めてとなるソロ・アルバム。
豊富な音楽知識に裏付けされた、幅広いソングライティングの才能。
それこそがニックの盟友にしてライバル足りえた理由かなとも思えるのですが。
ニックと比較すると、ひねくれていないと言うか、素直なのが特徴で。
ストレートにそのメロディの魅力が伝わってくる半面、若干の物足りなさもあって。
だけれども。その物足りなさが、名残惜しさにも繋がるのが魅力的なのですよね。
もっと言えば。ニックを始めとして曲者ぞろいだったブリンズリー・シュワルツが求めた。
それこそがイアンの素直さで。それを前面に押し出すことでイアンも個性を発揮したと。
そんな立ち位置だったのではないかなどと想像もしてみるのですけどね。
ワクワクする様なポップなナンバー、そして何とも切ない思いを掻き立てるナンバーも。
そのいずれもが。難の裏読みをする必要もなく、そんな邪推の入る隙など許さずに。
ワクワクするままに。そして切なくなるままに聴ける。それは幸せなことなのです。
勿論、そこに一切の計算が無いとは言いませんが。それを思わせない、感じさせない。
それこそがイアンの才能が稀有なものである証明かなと思えるのですよね。
このアルバムでも。アルバム・タイトル通りに。ワクワクして。そして切ない。
永久に続くかの様な錯覚を抱かせる夏休みの高揚感、そして漂う夏休みならではの寂しさ。
そんなものが。そのままに。耳に、胸に飛び込んできて。そして。
いつかの夏休みの情景、あの日の青い空と白い雲がよみがえってくるのです。いいのですよねぇ。

長かった。
休暇も終わり。
ひとつの。
季節が終わる。
そう言うことだ。

諸行無常。
変わりゆく。
流れゆく。
永遠に留まることなど。
赦されはしない。

そんなことは。
とうの昔に。
決められていたこと。
ただ。
知りもしない振りをしてきた。

もはや。
それすらも。
赦されはしない。
休暇と。季節と。
別れる時がきた。

長い休暇。
永遠に思えた季節。
その中の。
様々な。
出会い。歩み。

去るのだと。
別れるのだと。
それが真実になること。
それを。
受け容れる。そうするしかないのだ。

休暇の終わり。
季節の終わり。
何かが終わり。
何かが始まる。
その節目に立ち止まり。

高すぎる。
青い空と。
過ぎ去ろうとする。
白い雲を。
眺めている。

もはや。
後戻りは。
許されない。
振り返ることも。
赦されはしない。

確かに。
現に。
終わるのだ。
終わったのだ。
それだけだ。

高揚感は去り。
切なさもまた。
去っていくのだろう。
それを。
見送ることしかできない。

いま。
漸く。
素直に。
ただ事実を。
ただ真実を。

受け入れて。
受け容れて。
休暇の終わり。
季節の終わり。
それを感じている。



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2016/09/14 Wed 上げていこう / Chilli Willi And The Red Hot Peppers

20160914bongosoverbalham


あらら。
いつの間に。
知らぬ間に。
話が。百八十度。
変わっているじゃないですか。

あれも駄目。
これも駄目。
あれもやらない。
これもやらない。
八方塞がれているじゃないですか。

これで。
この状態で。
何か新機軸をと。
そう言われても。
さてと、どうしますかね。

普段は。
陽気に。
強気に。
会話も弾む。
この三人もさすがにね。

でも。
この三人が沈むと。
そのまま全体もね。
だから。
ここだけでも上げていかないと。

取り敢えず。
声出して。
明るく。
次の一手を。
考えていきましょうかね。

『Bongos Over Balham』'74年リリース。
チリ・ウィリ&ザ・ホット・ペッパーズの2枚目となるアルバム。
英国出身ながらレジデンツにも参加していたスネイクフィンガー・リスマン。
そしてサヴォイ・ブラウンのメンバーだったマーティン・ストーンを中心に結成され。
後にアトラクションズに参加するピート・トーマスも参加しています。
1枚目はスネイクフィンガーとマーティンのデュオ形式だったらしく。
バンドとしては、このアルバムが実質的には1枚目と言っていいものらしいです。
とにかく、雑多で猥雑で。そして、とにかく、もう底抜けに陽気なサウンド。
ルイ・ジョーダンのカヴァーからアルバムがスタートしているのが象徴的で。
サックスやバンジョーのみならず。マンドリンやフィドル、スティール・ギターと。
使えるものは、奏でられるものは何でも、と。その賑やかさが堪らないのです。
取り敢えず、元気に楽しくやってみようかと。そのタフな感じがパブ・ロックかな。
勿論、しんみりとさせてくれる瞬間もあって。その塩梅も絶妙だったりするのです。
弾んで、騒いで、笑って。ふと切なくなって。涙がきらり。でも直ぐに笑ってと。
そんな節操のなさも、温かく感じられる。そう、だからパブ・ロックなのですよね。
伊達で小粋なのだけど。とても親しみやすくて、お人好しでと。
わけわからないけど。俺達だけでも、ここだけでも陽気に盛り上がっておくか、みたいな。
この手の音楽、歌は。そうですね。やっぱり本来は一杯飲みながら聴くのが筋だよな。
夕暮れ、黄昏時。どこかの街角で気の置けない同士が集まって。
あーでもない、こうでもないと。議論、馬鹿話をしながら聴けたらね、ご機嫌かなと。
取り敢えず飲んで、取り敢えず話して笑って、取り敢えずご機嫌な音楽を耳にして。
さぁ、後は。もう、なんとか、なんとでもなると。それでいいじゃないかと。

まったく。
いつものことだけど。
惚けているのか、忘れているのか。
話が。三百六十度。
戻っているじゃないですか。

あれも中止。
これも中止。
あれもやめとこう。
これもやめとこう。
手も足も出せないじゃないですか。

これで。
この状況で。
何か新展開をと。
そう言われても。
さてと、どうしますかね。

普段は。
何も考えず。
行ってしまう。
乗り切ってしまう。
この三人もさすがにね。

でも。
この三人が大人しくしていると。
そのまま全体もね。浮かばないから。
だから。
ここだけでも上がっていかないと。

取り敢えず。
簡潔に。
整理して。
次の打ち手を。
考えてしまいましょうかね。

百八十度。
変えられたのなら。
もう一度。
百八十度。
変えてしまえばいいし。

三百六十度。
回されたのなら。
もう一度。
三百六十度。
そこからやればいい。

どのみち。
細かいこと。
ごちゃごちゃ。
言うてても。
悩んでいても。

さっぱり。
埒が明かないから。
ばっさりと。
大胆に。
豪快に。

これでいきます。
これしかありません。
これしかやりません。
文句があるかと。
通る声で言い切って。

後は。
賑やかに。
陽気に。
楽しく。
上げて、浮かんでしまえば。

それで。
なんとかなる。
なんとでもできる。
取り敢えず。
上げていかないと。

そう。
ここだけでも。
上げていかないと。
後は。
なんとかなるでしょう!



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2016/09/13 Tue *この情報は / Dave Edmunds

20160913infomation


氾濫し。
飛び交う。
情報。
あれも。
これも。

多すぎる。
早すぎる。
慌てて。
手を出したら。
逆効果。

役に立つどころか。
惑わされるだけ。
そうならない様に。
気をつけて。
注意して。

自分に。
有益な。
為になる。
そんな。
必要な。

情報を。
選んで。
手にして。
活用しないと。
駄目なのだ。

闇雲に。
手を出さない。
飛びつかない。
そんな勇気も。
必要とされるのだ。

『Information』'83年リリース。
デイヴ・エドマンズのアリスタ移籍後2枚目となるアルバム。
いつも通りに。ご機嫌に弾けて、ロックンロールしてみせるデイヴ。
キャッチーに、ポップに。そしてどこまでもロックンロール。
デイヴも言わば、金太郎飴の人なのですよね。それが最大の魅力かな。
ところが、このアルバム。いつもとは少し味わいが違うのですよね。
金太郎飴は金太郎飴。ロックンロールはロックンロールなのですけど。
何故か。プロデューサー、そしてゲストとして参加しているのがジェフ・リンで。
このジェフの味付け、カラーが少しばかり強すぎてしまったかなと。
A面頭とB面頭。重要な位置にはジェフのペンによるナンバーが配置されてもいて。
(その「Slipping Away」「Information」が1stシングルでもありました)
いいナンバーなのですけどね。ちょいとばかりポップに寄りすぎているのですよね。
ジェフが奏でるシンセサイザーのサウンドが、今となっては古臭い感じも与えるし。
当時は飛ぶ鳥を落とす勢いのジェフでしたからね。そいつに乗ってみるかと。
業界での評判、情報を信じて組んだ、任せてみたってとこだったのでしょうか。
その判断、選択がどうだったのか。誤っているとは言わないものの、結果としては。
絶大な効果があった、有効だったとは言い難いものだったかなと感じるのです。
ジェフはプロデューサーとしても有能なのですけどね。トッド・ラングレンと同様で。
どうにも自分のカラーが出過ぎる、オーバー・プロデュースになる時があって。
デイヴとの相性はいまひとつだったかなと。デイヴの新たな魅力を引き出すに至らずに。
逆に装飾過多でデイヴ本来の魅力を分かり辛くしてしまったかなと。
それでもデイヴはデイヴなのですけど。少々情報の選択に難ありのアルバムになったかな。

氾濫し。
飛び交う。
情報。
あっちでも。
こっちでも。

多すぎる。
早すぎる。
焦って。
飛びついたら。
逆効果。

役に立つどころか。
惑わされるだけ。
そうならない様に。
じっくりと。
留意して。

自分に。
有効な。
役に立つ。
そんな。
必須の。

情報を。
選んで。
手に入れて。
活かさないと。
無駄なだけなのだ。

安易に。
手を出さない。
飛びつかない。
そんな判断が。
必要とされるのだ。

情報が。
多すぎる。
溢れている。
あれも。これも。
良さそうだ。

情報が。
飛んでいる。
流れている。
あっちも。こっちも。
美味しそうだ。

手を出したい。
飛びつきたい。
誰かに。
取られる。
その前にと。

手に入れたい。
使ってみたい。
誰も彼も。
そいつで。
上手くやっているから。

だけども。
その前に。
自問自答。
念の為に。
確かめてみよう。

その情報は。
そいつは。
本当に。
必要なのか。
役に立つのか。

誰かではなく。
自分にとって。
有効なのか。
有益なのか。
そいつを判断しよう。

取捨選択。
特化と集中。
見極める。
切り捨てる。
そいつが必要な時もある。

さてと。この情報はどうだろう・・・



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2016/09/12 Mon *悪態 / Johnny Guitar Watson

20160912aintthatabicth


素直で。
従順で。
それで。
総てが。
収まるならば。

それが。
一番なのだろう。
けれども。
それだけじゃ。
済まないだろうよと。

波紋の。
一つや二つ。
起こさないことには。
何も変わらない。
それでは面白くないので。

何とも。
ささやかな。
抵抗ではあるけれど。
悪態でもついて。
雑言でも吐いて。

なんだ。
なにを騒いでいるのだと。
立ち止まらせてやろう。
振り向かせてやろう。
どうにもそれが悪い癖。

禁句。
禁止用語。
そいつが。
ついつい。
口の端に上ってしまう。

『Ain't That A Bitch』'76年リリース。
何とも強烈なアルバム・タイトルとジャケットが度肝を抜く。
そんなジョニー・ギター・ワトソンの輝けるDJM移籍第一弾アルバム。
(今だったらこのタイトルではリリースできなかったかもですね)
'60年代後半からレコーディング・キャリアでは不遇の時代を過ごしていて。
しかしその間に元来がらあったファンク志向を強化していたワトソン。
その魅力が一挙に全開となってシーンの最前線に復帰を果たしたのでした。
針を落とした瞬間、飛びっきりファンキーで煌びやかなサウンドに圧倒されます。
強靭にして柔軟な、ビンビン、ベケベケと弾けるワトソンのギター。
絡みつくホーン・セクションとの息もぴったりで。何とも伊達で粋な風情が堪りません。
それも絶妙にチンピラな空気を纏っているのが、また実に心憎いと言うか。
流石はギャング・スターたるワトソンの面目躍如。得意げな笑顔が目に浮かびます。
芸能としてのブルース、ショーとしてのブルース、その神髄に溢れています。
一説ではドラムスとホーン・セクション以外はワトソンが一人で奏でたとも言われていて。
そのマルチ・プレイヤー振りと、ブルースの範疇に収まらない幅広い音楽性と合わせて。
アイク・ターナーや、更にはスライ・ストーンにも通じるものを感じさせられます。
何でも、ブルースマンと呼ばれることを嫌っていたとの話もあって。
その貪欲で旺盛な好奇心と創造意欲こそが他にない個性の源泉だったと思われます。
ギラギラでチャラそうなイメージを最大限に利用している戦略家振りも見事なのですが。
その歌声やメロディにはどうにも隠し切れない人の好さが滲み出てもいて。
一生懸命に伊達男を演じようとしている人の好いチンピラ、ギャング・スター、ワトソン。
悪態をつきながらも、どうにも憎めないと。何とも愛すべき存在なのですね。

淡々と。
粛々と。
それで。
丸く。
収まるならば。

それで。
良しとすべきなのだろう。
けれども。
それだけが。
答えではないだろうよと。

棘の。
一つや二つ。
出さないことには。
何も刺さらない。
それでは楽しくないので。

何とも。
ささやかな。
反抗ではあるけれど。
斜に構えて。
罵詈でも呟いて。

なんだ。
なにに引っかかっているのだと。
裾を踏んづけてやろう。
袖を引っ張ってやろう。
どうにもそれが悪い癖。

禁句。
禁止用語。
そいつを。
ついつい。
言葉の端に匂わせてしまう。

総てが。
丸く。
収まるなど。
そのほうが。
気味が悪い。

誰かが。
何かが。
収まらない。
そのほうが。
自然だろうよと。

踏まれて。
引かれて。
立ち止まる。
振り返る。
そいつも必要だろうと。

小石を。
投げ込む。
葉の裏から。
顔を出す。
歪みを生み出す。

悪目立ち。
悪ふざけ。
そう思われても。
構わない。
望むところで。

斜めから。
見ているぞと。
斜めから。
モノ申すぞと。
そんな奴もいるのだぞと。

悪態。
罵詈。
雑言。
そいつが目に留まれば。
そいつが耳に残れば。

それで。
面白くなれば。
それで。
楽しくなれば。
それだけでいい。



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2016/09/11 Sun 調子外れ / J.B. Hutto

20160911slidwinder


緩い。
外れている。
甘い。
ずれている。
調子はずれ。

大きく。
道を。
逸れるとか。
踏み外すとか。
そこまではいかない。

だけれども。
ほんの少し。
僅かだけれども。
歪んでいる。
はみ出ている。

どうにも。
きっちり。
しっかり。
決まり通りには。
いかない。

それくらいが。
ちょうどいい。
それくらいが。
居心地がいい。
そんなこともある。

締まりが。
悪い。
建付けが。
いま一つ。
だから、どうしたと。

『Slidewinder』'73年リリース。
エルモア・ジェイムス直系のギタリスト、J.B.ハットー。
豪快なスライド・ギターが売りだったハットーのデルマークでの2枚目のアルバム。
エルモアほど端正でなく、ハウンドドッグ・テイラーほど鋭角でなく。
ラフでタフなハットー。シカゴのゲットー直送と言ったクサ味が漂っています。
恐らくは、夜毎ゲットーのクラブでやっていたライヴ。そのままにスタジオでやってみた。
そんな感じでのレコーディングだったのではないかとも思われます。
'50年代から活動していたものの。なかなかまとまったレコーディングの機会に恵まれず。
自身の名義でのアルバムを初めてリリースしたのが'60年代の半ばで。
このアルバムが通算で3枚目のアルバム。あまりにもクサ味が強すぎたってところかな。
尤も。ハットー自身もライヴで好きにギターが弾ければそれでいいってタイプだったのか。
アルバム・タイトルはサイドワインダー、ガラガラヘビのもじりだと思われますが。
地を這う様な、のたうち回る様な。そんな土着のブルースの凄味があるのですよね。
はっきり言うと。チューニングもいい加減で怪しかったり、調子外れだったりと。
エンディングが決まらなかったのだろうなと思わされる不自然なフェード・アウトもあり。
かなり大雑把で。緩く、締まりの悪いところもあるのですが。それがどうしたと。
そのいい加減さも含めて、飲み込んでのブルースなのだ、文句があるかと。
そんな市井のブルースならではのしぶとさ、したたかさが堪らないなと思うのですね。
まぁ、録音状態があまり良くないのは些か問題ありですけどね。どうしたデルマークと。
特にリズム隊が妙にチープな響きに聴こえるのは如何なものかと。それも狙いだったのか。
確かに。それが故にハットーの強引とも言えるスライドの迫力は倍加してはいるかな。

緩く。
外している。
甘く。
ずれたままで。
調子はずれ。

見当違いの。
道を。
選択するとか。
逸脱するとか。
そこまではいかない。

だけれども。
ほんの少し。
僅かだけれども。
歪んだまま。
はみ出たままで。

どうにも。
きっちり。
しっかり。
決められた通りには。
ならない。

それくらいで。
ちょうどいい。
それくらいで。
落ち着く。
そんなこともある。

締まりが。
悪かろうが。
建付けが。
いま一つだろうが。
だから、いいのだと。

杓子定規。
寸分も違わず。
そいつは。
どうにも。
息苦しい。

決まり事。
規則とか。
規定とか。
わざと破ろうとか。
そうは思わないけれど。

解釈も。
運用も。
許されないのは。
そいつはどうにも。
承服し難い。

頭ごなしに。
一方的に。
決めつけられると。
押し付けられると。
はみ出してやりたくなる。

緩く。
大らかに。
大雑把に。
少しでも。
外れてやりたくなる。

歪み。
甘くて。
締まりが。
悪くて。
ちょっと漏れている。

それくらいで。
ちょうどいい。
それくらいが。
居心地がいい。
そんなものである。

調子外れ。それがいい。



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2016/09/10 Sat *うんざり / Eddie Boyd

20160910thebestofeddieboyd


うんざり。
うんざり。
あぁ。
もう。
うんざり。

なんだって。
こう。
四六時中。
なんだかんだと。
うんざり。

朝。
目覚めてから。
夜。
眠るまで。
そして眠りの中でも。

そう。
一日中。
二十四時間。
ずっと。
うんざり。

まぁ。
今に始まったことじゃなし。
今更、どうしようとも思わんが。
さすがにこうも続くと。
うんざり。

うんざり。
うんざり。
もう。
とことん。
うんざり。

『The Best Of Eddie Boyd』'84年リリース。
シカゴ・ブルースを代表するピアニストの一人、エディ・ボイド。
晩年は渡欧し、ヨーロッパを本拠地として活躍したエディ。
その全盛期、チェスにおける'51年~'56年における録音から編集されたアルバム。
エディのチェス録音を集めたアルバムとしては恐らくは世界初となるもので。
毎度のことながらP-VINEの仕事は世界に誇るものだと感じさせられます。
物憂げで、クールなブルース。どうしようもない諦念の中に秘めた怒りが鈍く光っている。
この物静かな様でいて、触れなば切れん、そんな冷たさがエディの最大の特徴かな。
エディの最大のヒット曲といえば今やスタンダード化している「Five Long Years」で。
そのどうしようもなく、鬱屈とした歌詞と苦みばしった歌声に震えがきますが。
このアルバムに収録された「24 Hours」「Third Degree」も同様であって。
24時間、一日中待ち続けても何も変わりやしねぇ、あの娘は電話もかけてこないとか。
とにかく。もう、たくさんだ。もう、うんざり。もう、やってられないとか。
そんな歌詞を淡々と。しかも刃物を呑んで歌い、奏でているのですよね。
決してそれを声高に叫ぶでもなく、諦念と共に吐き出している・・・その凄味が堪りません。
ジャンプ・ナンバーもあって。華麗な指さばきも聴かせてくれるのですが。
やはり、スロー・ブルースにこそエディの本領はあるかなと。真実味が半端ないですから。
不当な契約に悩まされて。一時期は肉体労働にも従事していたらしいボイドです。
その辛酸を味わった日々から生まれてきたブルースですからね。恐ろしい程にリアルです。
うんざりする様な時間、日々の繰り返し、積み重ね。それがいつ果てるかもしれないと。
そんな時間、日々の中でふと立ち止まってしまい。見て見ぬ振りを出来なくなった時。
その恐ろしいまでの絶望。そして苦笑いするしかない諦念。そこからしか生まれないブルースです。

うんざり。
うんざり。
あぁ。
もう。
うんざり。

なんだって。
こう。
万事が万事。
なにがなんでも。
うんざり。

朝。
動き出してから。
夜。
止まるまで。
そして夢の中でも。

そう。
一日中。
二十四時間。
四六時中。
うんざり。

まぁ。
もう、長い付き合いだし。
今更、変えられるとも思わないが。
さすがにまだ続くかと思うと。
うんざり。

うんざり。
うんざり。
もう。
とにかく。
うんざり。

起きるのも。
うんざり。
動くのも。
うんざり。
とにかく。うんざり。

眠るのも。
うんざり。
夢を見るのも。
うんざり。
とにかく。うんざり。

話すのも。
うんざり。
話しかけられるのも。
うんざり。
とにかく。うんざり。

嫌うのも。
うんざり。
嫌われるのも。
うんざり。
とにかく。うんざり。

好きになるのも。
うんざり。
好かれるのも。
うんざり。
とにかく。うんざり。

一日中。
二十四時間。
四六時中。
いつでも。どこでも。
とにかく。うんざり。

なんとか。
暇つぶしに。
逃れようとしても。
それすらも。
とにかく。うんざり。

ほとほと。うんざり・・・



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2016/09/09 Fri *とことん / A.C. Reed

20160909takethesebluesandshoveem


とことん。
ここまで。
きたなら。
是非もない。
とことん、やるだけ。

好もうと。
好まざると。
手にしてしまった。
手を染めてしまった。
それならば。

後戻りなど。
出来るわけも。
許されるわけも。
ありはしない。
それならば。

仮令。
誰かが。
出来ると言っても。
許すと言っても。
そうであっても。

己自信が。
それを。
よしとしない。
それならば。
そうであるのなら。

とことん。
どこまで。
いけるのか。
是非もない。
とことん、やるだけ。

『Take These Blues And Shove'em !』'83年リリース。
バディ・ガイやアルバート・コリンズとの活動で知られるA.C.リード。
そのA.C.がコリンズのバンドと共に録音した初めてのソロ・アルバムです。
あのマジック・サムとも活動していて'60年代にもシングルをリリースしているA.C.です。
ブルース界におけるサックス・プレイヤーの第一人者であることは間違いなく。
その野太く、ファンキーに吠えるサックス、そして何とも朴訥とした歌声。
バリバリと豪快に暴れまくるかと思えば、レイジーに鼻歌交じりにすかすところもあって。
同じくリード姓の、ジミー・リードに通じる味わいを感じさせたりします。
インタビューでジミーとは兄弟だと語ったこともあるA.C.ですが。真偽のほどは謎で。
血縁関係はあっても遠い親戚でしかないと言うのが定説になっている様です。
さて。アルバム・タイトルはブルースを掴んで叩き出せみたいな、やっていられるかとか。
B面の頭には「I Am Fed Up With This Music」なんてナンバーもあって。
裏ジャケにそのナンバーの歌詞だけがわざわざ印刷されていたりもして。
もう、徹底的に。この音楽、ブルースなんかまっぴら御免で、ブッ飛ばすと言わんばかりで。
当然のことながら、逆説的にブルースへの深い愛情を表しているものであって。
それでも、そんなブルースからは離れられない、そんなブルースをやるしかないのだと。
長いキャリアに於ける初めてのソロ・アルバムでその意思を改めて表明しているのです。
ここまできたら。どこまでも。とことんブルースと付き合ってやるぜとの宣言かな。
ビリー・ブランチのブルース・ハープ、ローリー・ベルのギターもいい塩梅で。
そのサポートを受けながら堂々と主役を張っているA.C.のブルースが堪らないのです。
どう聴いても「Honest I Do」なナンバーもありますが。まぁ、それも愛嬌ってことで。

とことん。
ここまで。
きたなら。
是非に及ばず。
とことん、やるだけ。

望もうと。
望まざると。
踏み入れてしまった。
足を抜けなくなった。
それならば。

やり直しなど。
出来るわけも。
認められるわけも。
ありはしない。
それならば。

仮令。
誰もが。
出来ると言っても。
認めると言っても。
そうであっても。

己自信が。
それを。
受け容れられない。
それならば。
そうであるのなら。

とことん。
どこまで。
いけるのか。
是非に及ばず。
とことん、やるだけ。

もう。
懲り懲りだと。
もう。
たくさんだと。
そうは思っても。

握りつぶしてやろうと。
放り投げてやろうと。
叩きつけてやろうと。
追い出してやろうと。
そう決意しても。

愛憎。
綯交ぜ。
握った。
その手が。
震えてしまう。

好むと。
好まざると。
望もうと。
望まざると。
それが事実。

今更。
染めた手も。
踏み入れた足も。
元になど。
戻りはしない。

ならば。
どこまでも。
いつまでも。
是非もない。
とことん、やるだけ。

ならば。
どこまでも。
いつまでも。
是非に及ばず。
とことん、やるだけ。



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