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2016/10/03 Mon *親和 / Affinity

20161003affinity


雨。
その音。
その色。
その匂い。
何とはなしに。

惹かれ。
親しみ。
佇み。
包まれ。
過ごしている。

雨。
その音も。
その色も。
その匂いも。
何の違和感もなく。

ただ。
近しく。
懐かしく。
何も思わず。
何も考えず。

耳に。
目に。
心に。
降り注ぐのを。
受け容れている。

その。
冷たさも。
暖かさも。
優しさも。
儚さも。

『Affinity』'70年リリース。
キーフによる幻想的なジャケットが印象的なアフィニティのアルバム。
英国出身のアフィニティ、このアルバムが唯一のオリジナル・アルバムです。
紅一点であるリンダ・ホイールの物憂げでジャージーな歌声。
幻想的で、やはりジャズの影響を色濃く感じさせるサウンド。
その組合せ、その融合、その親和性がアフィニティならではの個性を生み出しています。
様々な色合いを見せる、感じせるナンバー。故にやや、もすると散漫な印象もあるのですが。
ジャズ、ブルース、アシッド・フォーク、プログレッシブ、ハード・・・
混沌としていた時代を象徴するかのように。あらゆる音楽に挑み、近づき、咀嚼を試みる。
その、どこか仲間を、同胞を求めて彷徨い続けるかの姿勢がそのサウンドにも表れていて。
寂寞、哀感、そして儚さと切なさ。そんなあの時代ならではのブリティッシュ・ロック。
その何たるかを、そのある側面を象徴しているかのような存在にすら感じられるのです。
何かを声高に叫んだり、主張したり。瞬間的なインパクトを残すものではなく。
静かに語りながら、謎かけをしているようで、気づくと胸の柔らかいところに芽生えている。
そんな穏やかな浸食性、親和性。それに惹かれてしまうと止まなくなってしまうのです。
リンダの歌声も含めて。決して派手な色彩を放つ感じの無いアフィニティですが。
その中にあって「All Along The Watchtower」の10分を超えるカヴァー。
そこにおける圧倒的な力量が故に可能な、劇的な展開。そこに表れる多彩な感情の動き。
淡く、幻想的な色彩、色調が織りなす物語の美しさには思わず息を呑まされます。
数多ある「All Along The Watchtower」のカヴァーの中でも白眉たる素晴らしさです。
ヴァーティゴと言う、ブリティッシュ・ロック好きには堪らないレーベルの所属であった。
その事実も含めて。実に何とも親しみを感じる、しっくりくる。それがアフィニティと言うバンドなのです。

雨。
その音。
その色。
その匂い。
ごく自然に。

惹かれ。
親しみ。
佇みながら。
包み込まれて。
時が流れていく。

雨。
その音に。
その色に。
その匂いに。
何の疑いも抱かず。

ただ。
親しく。
安らかに。
何も思いもせず。
何も考えもせず。

耳で。
目で。
心で。
そぼ降るのに。
濡れ続けている。

その。
冷たさが。
暖かさが。
優しさが。
儚さが。

霞む様な。
煙る様な。
雨の中。
雨の向こう。
淡く幻想的な。

色彩が。
色調が。
静かに。
微笑み。
語りかける。

謎かけなのか。
誘いなのか。
答えなど。
探しても。
意味は無いよと。

輪郭も。
不確かに。
歪んでしまう。
そんな世界に。
溶け込んでしまう。

混沌とした世界。
その中で。
求めても。
得られないと。
知っていながら。

同胞よと。
呼びかけ。
彷徨い続ける。
寂寞とした哀感。
その切なさと儚さ。

雨の中。
雨の向こう。
その色彩に。
その色調に。
しっくりと、親和していく。



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