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2016/10/13 Thu *身ひとつ / Sonny Boy Williamson

20161013sonnyboywilliamsontherealfo


身ひとつ。
帽子でも被って。
鞄ひとつ下げて。
いつでも。
どこでも。

身軽に。
気軽に。
まるで。
旅の途中の様に。
生きていければ。

いつかとか。
どこかとか。
そんなものに。
縛られて。
身動きできなくならぬ様に。

どうも。
近頃。
らしくもなく。
落ち着こうと。
落ち着いてしまおうと。

そんな。
安易な。
誘惑に。
負けてしまいそうで。
堕ちてしまいそうで。

そうではないだろうと。
身ひとつ。
口八丁手八丁。
そいつを武器に。
転がり続けてきたのだろうと。

『The Real Folk Blues』'66年リリース。
サニー・ボーイ・ウィリアムソン二世の編集アルバム。
フォーク・ブルース・ブームに乗ったチェスの企画によるもので。
マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフにも同タイトルのアルバムがあります。
'57年~'63年の間の録音から12曲が選ばれて収録されています。
確か。サニー・ボーイはこのアルバムのリリース直前に亡くなったのかな。
この山高帽とブルース・ハープだけのシンプルなジャケットは賛否両論あるみたいですが。
上手くサニー・ボーイのイメージを捉えているし、追悼の念を感じなくもないかな。
映像を観ると。山高帽に鞄を下げてぶらりとステージに上がって。
ぶっきらぼうに演奏を始める。そんなイメージ、演出が印象的だったりもします。
ブルース・ハープ一本を武器に、旅から旅への放浪のブルース・マン。
そんな自らに求められるイメージをよく理解した上でのサニー・ボーイの演出の見事さ。
まぁ、もともと大法螺吹きですからね。その手のハッタリは十八番だったでしょうからね。
ことそのブルース・ハープの生音の生々しさでは右に出る者はいないかなと。
もう、吹くと言うよりは。飲み込んで歌い、語って。それを音として吐き出していると。
そこにも演出はあるのでしょうが。まさに吹き語りと言った感じで。独壇場ですから。
人生の酸いも甘いも、総てを飲み込んで咀嚼して吐き出してみせる、その凄味。
それでいて。どこか飄々としていて。なにものにも執着せずに生きている様な。
ステージを終えたら山高帽を被って、鞄にブルース・ハープを詰めて。
次の街へ、次のステージへと。そんな軽妙さも持ち合わせているのが魅力的なのですよね。
意外とポップでキャッチーな曲調もあれば、王道のスロー・ブルースもありと。
そんな幅広さ、懐の深さも多くのロック・ミュージシャンを痺れさせた要因かな。

身ひとつ。
帽子でも被って。
鞄ひとつ下げて。
いつまでも。
どこまでも。

足取り軽く。
心持も軽く。
いつでも。
旅の空の下の様に。
生きていければ。

いつかはとか。
どこかにとか。
そんなものに。
縛られて。
己を見失わない様に。

どうも。
近頃。
らしくもなく。
終わりにしようと。
終わりにしてしまおうと。

そんな。
安直な。
決断に。
傾いてしまいそうで。
落としてしまいそうで。

そうではないだろうと。
身ひとつ。
大見得。ハッタリ。
そいつを武器に。
転がり続けていくのだろうと。

できるだけ。
可能な限り。
身軽に。
気軽に。
そうしていたい。

いつでも。
どこでも。
おさらば。
したい時に。
できる様に。

いつでも。
いまでも。
おさらば。
したい時に。
できる様に。

落ち着ける。
終わりにできる。
そんな時こそ。
落とし穴が。
待ち受けている。

縛られて。
囚われて。
身動きでずに。
見失う。
そうならぬ様に。

そうなる前に。
いつでも。
どこでも
旅立てる様に。
身ひとつ。

断ち切って。
いつまでも。
どこまでも。
旅の空の下にあれる様に。
身ひとつ。

それが。
それだけが。
身ひとつであれること。
それが。
それだけが。大切なのだ。



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