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2016/12/15 Thu *殉じる覚悟 / The Collectors

20161215collector


少しの。
歪みもない。
そんな。
平坦な。
世界など。

何の。
面白味もない。
何の。
興味も惹かれない。
そうだろう。

清潔で。
無味無臭で。
綺麗で。
均質で。
そこに俺の居場所はない。

他の。
誰かには。
誰にも。
意味が無くても。
理解されなくても。

自分の。
矜持に。
執着に。
愛情に。
素直でいられるのなら。

それで。
それだけで。
構わない。
その地下室だけが。
俺のいるべき場所なのだ。

『僕はコレクター』'87年リリース。
ザ・コレクターズのメジャー・デビュー・アルバム。
30年近くが経ったいまでもまるで色褪せることを知らないアルバム。
ネオGSとか、モッズとか。確かにその辺りのシーンから登場したのだけれど。
最初からコレクターズは別格であったことはこのアルバムに針を落とせばわかる。
弾けるビート、キャッチーなメロディ、繊細に捻じ曲げられた世界観。
今に続く、今も変わらないコレクターズの魅力の総てがこのアルバムにあるのです。
稀代のソングライターにして、ブリティッシュ・ロック・マニアでもある。
そんな加藤ひさしの世界はこのアルバムにして既に完成していたと言ってもいいかと。
ザ・フー、ザ・キンクス、スモール・フェイセス、ザ・ジャムを思わせながら。
加藤自身の矜持、執着、愛情。そんなものがコレクターズとしての個性になっていると。
そもそもバンド名の由来となった映画があの『コレクター』であると。
そこに繊細に捻じ曲がった、更には独善的なものへの偏愛とも言うべきものが感じられて。
それを弾けるビート、キャッチーなメロディ、そして張り上げられる歌声。
それらを駆使して表現することに総ての情熱を注ぎこんでいる、そこに魅せられるのです。
己の美意識に殉じようとする、その頑固一徹な腹の括り方、男、加藤ひさしなのです。
「僕はコレクター」「Too Much Romantic !」「プ・ラ・モ・デ・ル」「僕は恐竜」・・・
名曲のオン・パレード。このアルバムでブレイクしても不思議ではなかったのに。
ずっとブレイク寸前と言われ続けてまもなく30年。確かに不思議ではあるのですが。
逆に言えば。そう簡単に理解されないからこそのコレクターズでもあるのですよね。
その矜持、執着、愛情、美意識。そいつはコレクターズ、加藤ひさしだけのものなのです。
フォロワーを称する、凡百のバンドはそこが分かっていないのですよね。

少しの。
偏りもない。
そんな。
平凡な。
世界など。

何の。
味気もない。
何の。
欲望も駆られない。
そうだろう。

塵ひとつなく。
磨き上げられて。
隅から隅まで
消毒されて。
そこに俺の居場所はない。

他の。
誰かには。
誰にも。
意味がないからこそ。
理解されないからこそ。

自分の。
矜持に。
執着に。
愛情に。
素直でいられるのだから。

それで。
それだけが。
総てなのだ。
その屋根裏だけが。
俺のいられる場所なのだ。

誇りを持てない。
そんなものには。
きっと。
いつまでも。頑張っても。
持てはしない。

興味を持てない。
そんなものには。
きっと。
いつまでも。頑張っても。
持てはしない。

好きになれない。
そんなものは。
きっと。
いつまでも。頑張っても。
なれはしない。

だったら。
自分に。
自分自身に。
自意識に。
美意識に。

誇りを持って。
拘り抜いて。
覚悟を決めて。
好きなら。
徹底的に好きになる。

誇りを持って。
拘り抜いて。
覚悟を決めて。
好きなら。
徹底的に好きでい続ける。

己の。
歪みに。偏りに。
愛情に。美意識に。
殉じる覚悟。
それこそが俺の居場所なのだ。



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