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2016/12/26 Mon *死に場所、死に時 / Janis Joplin

20161226kozmicbluesukorg


あぁ。
また。
見つけられなかった。
逃しちまった。
今年もまた。

これで。
また。
歳だけ重ねて。
しまったわけだ。
今年もまた。

変わりはしない。
あの頃と。
些かも。
何も。
変わりはしないのだ。

何故。
こんなに。
納得できないのだ。
腹が立ってしかたがないのだ。
悲しくて遣りきれないのだ。

いつかは。
わかると。
見えてくると。
思っていたのだが。
そうでもないらしい。

そいつは。
敵の姿は。
あの頃と。
同じで。
未だに霧の中なのだ。

『I've Got Dem Ol' Kozmic Blues Again Mama !』'69年リリース。
今更、多くを語るまでもないジャニス・ジョプリンの初めてのソロ・アルバム。
ビッグ・ブラザーと共に2枚。そしてソロとして2枚。合わせて4枚。
ジャニスの生前に世に出されたアルバムはそれだけしか存在しないのだ。
そのあまりにも短かった活動期間を考えれば仕方のないことではあるのだけれど。
それにしても。僅かに4枚なのだ。それだけで。とてつもなく愛しくなってしまう。
『Cheap Thrills』と『Pearl』に挟まれた故か。些か扱いが地味なのもまた愛しくて。
ジャニスがビッグ・ブラザーに不満を感じて。新たなバンドを結成した・・・
定説の様に語られているそれには疑問も感じますが。枠に収まりきらなくなってはいて。
目指す歌を歌う為には。ホーン・セクションも必要であったであろうことは間違いなく。
そう。ジャニスはソウルに憧れて。アレサ・フランクリンやエタ・ジェイムスに憧れて。
そして誰よりも。オーティス・レディングに憧れて。オーティスの様に歌いたいと。
何かのインタビューでオーティスの様に歌えたら死んでもいいみたいな発言もあって。
オーティスのライヴを最前列で、かぶりつきで。満面の笑みで観ている映像もあって。
その思いの丈をぶちまけたくて制作されたアルバムかなと。我慢とは無縁だろうから。
それ故に。サウンドがあまりにもソウルに寄りすぎているきらいはあるのだけれど。
それをものともせずに。その歌声を聴かせてしまう。胸を鷲掴みにし、胸に入り込む。
その唯一無比の歌声の前では。もはや些細な問題にもなりはしないのです。
「Maybe」「One Good Man」「Kozmic Blues」「Little Girl Blue」...
曲名を書き連ねるだけで、胸の奥の柔らかいところを掻き毟られる思いがします。
それほどまでに深く。ジャニスの歌声は聴く者の胸の内を捉えて離さないのです。
「Kozmic Blues」にて歌われる絶えることのない、耐えられない焦燥。
それこそがジャニスをソウルに、そしてブルースに向かわせたのだと思われるのですが。
幾つになってもうまくいかないと歌うジャニス。その胸の内に思いをはせると。
その絶望の深さに。共にありたい、抱きしめたいと。そう感じざるを得ないのです。
そして。多くの人にそう思わせ続けているであろう、ジャニスの歌声がやはり愛しくてならないのです。

あぁ。
また。
探さなくちゃ。
捉えなきゃ。
これからもまた。

これで。
また。
歳だけ重ねて。
しまったわけだから。
いつかは必ず。

変わっていない。
あの頃と。
些かも。
何も。
変わってはいないのだ。

兎に角。
どうしても。
納得できないのだ。
腹が立ってしかたがないのだ。
悲しくて遣りきれないのだ。

今年こそは。
わかると。
見えてくると。
思っていたのだが。
そうはいかなかった。

そいつは。
敵の姿は。
あの頃と。
同じで。
未だに霧の向こうなのだ。

納得した振りも。
腹を立てずにやり過ごすことも。
悲しみや。
やりきれなさから目を背けることも。
できないままに。

絶えることのない。
耐えられない。
焦燥。
そいつに。
苛まれたままに。

年月だけが。
過ぎ去り。
歳だけを。
重ねている。
飼われないままに。

納得がいかない。
腹が立つ。
悲しくてやりきれない。
ならば。
その元凶を絶つだけ。

なのに。
その姿を。
捉えられぬまま。
霧の中を。
彷徨い続けている。

たぶん。
この世界は。
そんな単純な。
仕組みでは。
なにのだろう。

それでも。
その姿を。
見つけるのだ。
探すのだ。
捉えるのだ。

一騎がけで。
一直線に。
挑む為に。
敵わぬまでも。
一矢報いる為に。

死に場所を。
死に時を。
求めて。
また。
一つ歳を重ねる。



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