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2017/01/09 Mon *重く儚い夢だから / Eddie Hazel

20170109gamedamesandgutarthangs


重く。
儚い。
夢だから。
見続ける。
思い続ける。

現実が。
事実が。
どうであろうと。
見てしまうものは。
どうにもならない。

ならば。
どこまでも。
どうしても。
見るだけ。
思うだけ。

時に。
激しく。
時に。
切なく。
胸を掻き毟られて。

押し潰されそうで。
千切れてしまいそうで。
それでも。
紡ぐ。
紡ぎ続ける。

この心の。
軋む音を。
子守唄に。
出来るのならば。
それもまた悪くはない。

『Game, Dames And Guitar Thangs』'77年リリース。
ファンカデリックのギタリストとして名を馳せたエディ・ヘイゼル。
そのエディの初めての、そして唯一となったソロ・アルバム。
エディと言えば。ファンカデリック創設時からのメンバーで。
その超絶的なギターと、数々の名曲を提供して多大に貢献したことで知られます。
(クレジットを母親名義にして印税を全額渡していたのも有名な話かな)
そんなエディですが。薬物に耽溺する様になって。傷害事件を起こしたりもして。
たびたび収監されるに至って。ファンカデリックでの存在は徐々に薄いものになって。
そんなさなかに制作されたのがこのアルバムで。仮出所時に録音したとの説もあります。
御大、ジョージ・クリントンがプロデュース、ファンカデリックのメンバーも参加と。
ここらは盟友であるエディを立ち直らせたいとの思いもあったのかと思われますが。
ファンカデリックでの出番が減っていた鬱憤を晴らすが如くに鳴り響くエディのギター。
激しくファンキーでありながら、どうにも繊細で儚いエディの、そのギター。
ジミ・ヘンドリックス・フォロワー、その影響を指摘されることも多く。
確かにそれは否定できないもの。ジミ以上の振幅の大きさが感じられもするのです。
特にその繊細さ。ぎりぎりのところで音を紡いでいて。いつ千切れるかもわからない。
その緊張感。そこから生じる儚さ。そしてそれを覆い隠すかの様な激しさ。
ジミと同様に。エディもまた常に頭の中に音楽が溢れていて。それを奏でようと。
それを描き出そう、形にしようともがいていたのではないかと感じられるのです。
あの「California Dreamin'」も「I Want You (She's So Heavy)」も。
見事なまでに咀嚼してエディのナンバーとして奏でられているのですが。
そこにエディの見ていた、思っていた、求めていた夢の姿が見え隠れする様でもあります。

重く。
儚い。
夢だから。
見続ける。
求め続ける。

現実から。
事実から。
遠くにあろうと。
見てしまうものは。
どうにもならない。

ならば。
いつまでも。
どうやっても。
見るだけ。
求めるだけ。

時に。
激しく。
時に。
切なく。
体を切り刻まれて。

砕け散りそうで。
放り出されてしまいそうで。
それでも。
奏でる。
奏で続ける。

この体を。
苛む音を。
夜想曲に。
出来るのならば。
それもまた悪くはない。

いま。
ここではなく。
そこに。
あそこに。
立っていられたら。

なぜ。
そこではなく。
あそこでもなく。
ここに。
立っているのか。

せめて。
夢の中で。
そこに。
あそこに。
立っていたいのだ。

思い描く。
場所に。
世界に。
そこに。
立っていたいのだ。

それを。
思う。
求める。
時に激しく。
時に切なく。

思い続ける。
求め続ける。
思い描いた。
ものを描こうと。
ものを奏でようと。

重く。
儚い。
夢だから。
諦められない。
覚めもしない。



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