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2017/01/18 Wed *束の間でも / Little Johnny Taylor

20170118littlejohhnytaylor


寒いのは。
苦手なのさ。
寂しいのも。
嫌いなのさ。
そういうことさ。

ひと時でも。
一瞬でも。
我慢できない。
耐えられない。
それだけさ。

だから。
すき間風など。
吹き込まない様に。
感じない様に。
必死なのさ。

いつでも。
どこでも。
誰かがいないと。
誰かがいてくれないと。
堪らないのさ。

人の。
吐息を。
ぬくもりを。
匂いを。
感じていたい。

いつも。
いつまでも。
束の間でも。
恋をしていなきゃ。
生きてなどいられない。

『Little Johnny Taylor』'63年リリース。
モダン・ブルース・マン、リトル・ジョニー・テイラー。
その代名詞ともなった「Part Time Love」の大ヒットを受けて制作されたアルバム。
ゴスペル・ブルースとも称される、その熱く味わい深い歌声が魅力的なテイラー。
リトル・ミルトンやボビー・ブランドよりも新世代に当たるのかな。
それ故か、R&Bやソウルへの接近と言うか。境界を越えている感もあって。
ミルトンやブランドの影響を感じさせつつも。サム・クックにも近いかなと思われます。
「Part Time Love」が多くのソウル・シンガーに歌い継がれたのも、そんなところからか。
さて。アップ・テンポなナンバーや、ミドルのクールなナンバーでも聴かせるテイラー。
しかしながら。その真骨頂はやはりスロー・ブルースでの力感に溢れるところで。
その象徴がR&Bチャートの首位に立ち、スタンダードとなった「Part Time Love」で。
一人、独りじゃ生きられない。パート・タイムでもいいから恋人が欲しいのだと。
おいおい、それを言っちゃいますか的な歌を熱唱してしまったところが素晴らしいかなと。
実は。人恋しい、耐えられないと言うのは、皆が胸の奥で思っていることかもしれなくて。
だからこそ。大ヒットしたし。いまも歌い継がれているのだろうと。
まぁ、正直になればいいってものではないとは思いますけど。ある意味、禁じ手でもあって。
やっぱり恋は、恋人はフル・タイムでないとなんて、アンサー・ソングも生まれたのだとか。
ところで。テイラーはその生涯に渡って米国以外ではライヴを行っていないのですが。
その原因が。なんと出生証明書や戸籍が無くて。パスポートやビザの類が下りなかったから。
なんでも。'80年代に来日の話が持ち上がって、それで申請してその事実が判明したとか。
それを告げられたテイラー、総ては神の思し召しだと語っていたと言われます。
その出生、生い立ち。それがテイラーに「Part Time Love」を歌わせたのかな。
非常に信心深かったと言うテイラーの、その胸の奥にあったものを考えてしまったりもするのです。

寒いのは。
駄目なのさ。
寂しいのも。
無理なのさ。
そういうことさ。

ひと時でも。
一瞬でも。
我慢なんか。
できるものじゃない。
それだけさ。

だから。
すき間風など。
吹こうものなら。
感じようものなら。
死に物狂いになるのさ。

いつも。
いつまでも。
誰かがいないと。
誰かがいてくれないと。
堪らないのさ。

人の。
吐息に。
ぬくもりに。
匂いに。
触れていたい。

いつでも。
どこでも。
束の間でも。
恋をしていなきゃ。
死んでしまうのさ。

不謹慎。
不道徳。
そいつが。
どうした。
命がけなのさ。

常識。
倫理。
そいつが。
どうした。
生きなきゃならないのさ。

寒さを。
寂しさを。
我慢して。
耐えて。
生きてなんになる。

ひと時でも。
一瞬でも。
そんなものの中で。
生きるなんて。
まっぴら御免。

すき間風に。
吹かれて堪るか。
すき間風など。
感じて堪るか。
冗談じゃない。

人の。
吐息が。
ぬくもりが。
匂いが。
必要なのさ。

恋をしましょう。
恋をして。
浮いた、浮いたで。
暮らしましょう。
沈まずに浮かんでいたいのさ。

いつも。
いつまでも。
束の間でも。
恋をする。
そいつが生命線なのさ。



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