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2017/01/26 Thu *幕が上がる / Ry Cooder

20170126showtime


今宵も。
幕が上がる。
ショーが始まる。
普通に。
当たり前に。

そいつを。
そのことを。
意識もせずに。
自然に。
受け止めてしまえる。

そいつは。
普通だからこそ。
自然だからこそ。
だからこそ。
大切なのだと。

例えば。
袋小路で。
出口が見えない様な。
出口を見つけたくない様な。
そんな夜も。

幕が上がる。
ショーが始まる。
その瞬間。
その瞬間から。
非日常へと。

誘われる。
迎えてくれる。
そんな空間が。
そんな空気が。
あることの幸せを。

『Show Time』'77年リリース。
ライ・クーダーの6枚目にして初のライヴ・アルバム。
『Chicken Skin Music』に伴うツアーでのサンフランシスコ公演で収録されたとか。
実際のライヴはかなり長尺で。言わばそのダイジェストが収められているのかな。
A面の頭、「School Is Out」だけはスタジオ録音で。学校は終わった街へ繰り出そうと。
そんな内容のナンバーが、ライの鮮やかなスライドと共に軽快に奏でられていて。
実に、こう、何と言うか、ご機嫌な感じでショーへ、非日常へと誘ってくれます。
さて。そのショーですが。3人組のゴスペル・コーラス隊やフラーコ・ヒメネスを含んで。
チキン・スキン・レビューと名乗っていたそのバンドと共に豊かな音楽を届けてくれます。
特に、ゴスペル・コーラス隊とライの阿吽の呼吸が絶妙なやりとりが素晴らしくて。
「The Dark End Of The Street」での3人の歌声とライのスライド。
その自然で、巧みな会話とでも言うべき様には言葉を失いそうになるほどなのです。
ジェイムス・カーや、パーシー・スレッジの熱唱でも知られる「The Dark End Of The Street」。
ライはインスト・ヴァージョンをスタジオ録音で残していて。それも見事でしたが。
それを遥かに凌駕する仕上がりとなっていて。これがライヴの醍醐味なのだろうなと。
ライのスタジオ録音のアルバム。それはそれで素晴らしいのですが。
時に、あまりにも完成度が高いと言うか。計算し過ぎな、感じを受けることもあるので。
多少ラフだとしても、それが演奏の自由さを産み出しているライヴも魅力的だなと。
尤も。ライ自身は、あまりライヴは好まないのか。ライヴ・アルバムはこのアルバムだけで。
特に映画音楽にのめり込んでからはインストの比重がどんどんと増してしまって。
それを否定するものではありませんが。このアルバムのやや雑多で賑やかな豊かさ。
それが好きなだけに、やや寂しくもあり、そしてこのアルバムが愛しく思えるのですね。

今宵も。
幕が上がる。
ショーが始まる。
自然に。
当然の様に。

そいつを。
そのことを。
無意識に。
普通に。
楽しんでしまえる。

そいつが。
自然であること。
普通であること。
それこそが。
大切なのだと。

例えば。
出口のない。
袋小路に追い詰められた様な。
好んで袋小路に迷い込んだ様な。
そんな夜も。

幕が上がる。
ショーが始まる。
その瞬間。
その瞬間から。
ラインを越えて。

開け放たれる。
受け容れてくれる。
そんな空間が。
そんな空気が。
あることの幸せを。

さぁ。
もう。
終わりにして。
脱け出して。
繰り出そう。

電車に。
飛び乗って。
河を渡って。
そこまで。
駆けていこう。

今宵も。
幕が上がる。
ショーが始まる。
その街へ。
その店へ。

そいつが。
普通で。
当たり前で。
自然で。
当然で。

意識しなくても。
非日常へ。
無意識のうちに。
ラインを越えて。
さぁ、いこう。

袋小路の様な。
追い詰められた様な。
迷い込んだ様な。
そんな気持ちでも。
構いはしない。

そんな空間が。
そんな空気が。
あることの幸せを。
さぁ、今宵も。
幕が上がる。ショーが始まる。



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