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2017/03/03 Fri *その存在だけが / Marva Whitney

20170303liveandlowdown


生きている。
呼吸をして。
食事をして。
睡眠もとって。
生きてはいる。

笑いもするし。
涙もするし。
怒ることもあれば。
喜ぶこともあって。
生きてはいる。

美味い酒を飲んで。
旨い飯を食って。
話をすれば。
触れ合いもして。
生きてはいる。

映画も観るし。
絵画も観るし。
レコードも聴くし。
ライヴにも行くし。
生きてはいる。

恋もすれば。
愛しもするし。
愛されもすれば。
哀しい思いもするけれど。
生きてはいる。

でも。
それだけでは。
物足りない。
満足できない。
震える様な何かが欲しい。

『Live And Lowdown At The Apollo』'70年リリース。
ジェームス・ブラウン一座の花形シンガーだったマーヴァ・ホイットニー。
JB御大の指揮下での2枚目のアルバムにして初めてのライヴ・アルバム。
時に、ヒステリックとさえ呼びたくなる様なド迫力のシャウト。
そんなマーヴァの魅力が堪能できます。まぁ、JBと互角に渡り合おうと思えばね。
メイシオ・パーカーを始めとするバンドのファンキー極まりないサウンドもご機嫌です。
そのサウンドを見事に乗りこなしながら歌うマーヴァ。実に魅力的です。
伸びやかなハイ・トーンの歌声に自然と耳を、心を奪われます。
アルバム・タイトル通りに、まさに生きている、そして魂を揺さぶる歌声なのです。
ライヴ・アルバムですが、一部のナンバーはスタジオ録音に歓声を被せたものと思われて。
(ひょっとしたら。アルバムそのものが疑似ライヴではとも感じなくもないかな・・・)
しかし。それすらも些末な事と。問題にならないほど生き生きとしている、生々しいのです。
やはりヒットした「It's My Thing」とかが聴きものではあるのですが。
「A Talk With James Brown」などと言う。JB御大とのただの会話ですらも。
何ともファンキーで、生々しくて。マーヴァ、JB、バンドが会話して、触れ合って。
そのまま次のナンバーへとなだれ込む瞬間なんて、もう実にスリリングで堪りません。
オーティスの・・・アレサの「Respect」も歌っているのですが。
アレサ・ヴァージョンに忠実な様でいて。後半になるほどにどんどんファンキーに。
語る様なマーヴァの歌声に、メイシオのサックスが絡んで。そしてシャウトするマーヴァ。
ソウル・シンガーとしてのマーヴァの実力の程はこのナンバーに一番よく表れているかな。
何せ、JB御大に2枚もアルバムを制作させてしまったわけですからね。
マーヴァがJBにとって。特別な、それこそ魂を揺さぶる存在であったことは確かかな。

生きている。
意識もしないで。
呼吸して、食事して。
睡眠もとって。
生きてはいる。

笑いも涙も。
怒れることも。
喜べることも。
当然の様にして。
生きてはいる。

美味い酒と。
旨い飯があって。
話せる、触れ合える。
そんな仲間もいて。
生きてはいる。

映画も絵画も。
レコードもライヴも。
大概は。
望みのままにして。
生きてはいる。

恋もすれば。
愛しもして。
こいつばかりは。
思いのままではないけれど。
生きてはいる。

でも。
それだけでは。
物足りない。
満足できない。
揺さぶられる様な何かが欲しい。

そうなのだ。
この胸の内。
この胸の奥。
その柔らかい処。
そこに響いてくる様な。

それなのだ。
この胸の内。
この胸の奥。
その柔らかい処。
そこを鷲掴みにする様な。

そうして。
震えるような。
揺さぶられる様な。
そんな何かを。
感じさせてくれる。
ものが欲しいのだ。

別に。
刺激的でなくても。
扇動的でなくても。
扇情的でなくても。
構わないのだ。

ただ。
そこにあるだけで。
そこにいるだけで。
包み込む様に。
突き刺さる様に。

そんな。
何ものこそが。
そんな。
存在こそが。
生きていると実感させてくれるのだ。

笑顔。
歌声。
仕草。
会話。
それだけのことで。

魂が。
震える。
揺さぶられる。
その存在だけが。
生きていることを祝福してくれるのだ。



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