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2017/05/27 Sat *夢の行き先 / Memphis Slim

20170527atthegateofhorn


昨夜の。
あの夢は。
正夢なのか。
逆夢なのか。
どちらなのか。

昨夜の。
あの門は。
角の門なのか。
象牙の門なのか。
どちらなのか。

漆黒の。
森を抜けて。
なだらかな。
丘を越えて。
泉の畔へ。

芳しい。
香りに。
誘われて。
包まれて。
泉の中へ。

浅瀬で遊び。
奥底へと潜り。
惹かれるままに。
そのままに。
沈んでいく・・・

暗く。深く。
そして。
温かく。穏やかな。
あの夢の行き先は。
何処なのか。

『At The Gate Of Horn』'59年リリース。
シカゴ・ブルースを代表するピアニスト、メンフィス・スリム。
膨大な録音を残し、数多くのアルバムがリリースされているスリムですが。
このヴィー・ジェイへの録音、アルバムはその中でも代表的なものです。
シカゴにあったと言う有名なクラブの名前がタイトルに使われています。
ギリシャ神話の角の門と象牙の門の寓話からその名前が付けられたと思われるそのクラブ。
特にスリムとの縁も知られていなければ、ましてやライヴ・アルバムでも無いのですけどね。
どうやらこの録音が初めての最初からアルバムを意識してのものだったらしく。
ヒットすることを夢みて、夢が正夢になる様にとのレコード会社のゲン担ぎだったのかな。
さて。粒立ちのハッキリとした音を叩き出す指さばきと、艶のある歌声が魅力的なスリム。
そんなスリムに絡みつくのが、ソリッドに切り込んでくるマット・マーフィーのギターで。
ウォームでウェットなスリムと、クールでドライなマーフィー。その対照的な個性。
そのぶつかり合い、せめぎ合い。そして溶け合う様が何とも言えない味わいとなっています。
年齢的に言えば、恐らくスリムがマーフィーより一回りほど年長だったと思うのですが。
よほど息が合い、手も合ったのか。ブルース界でも屈指のコンビとして長年活動していたと。
そんな2人にとって。初めてのアルバムを前提としての録音。夢なら正夢であってくれと。
そんな思いもあったかなと。力んだのか。やや突っ込み気味で、走っているマーフィー。
それに対して、いつもの様に落ち着いているスリム。そこは流石に亀の甲より・・・かな。
暗く、深く。しかし独特の艶がある故か。暖かで、穏やかでもあるスリムのブルース。
このアルバムでは3管も従えていて。ジャズやR&Bにも通ずる雰囲気があって。
それがスリムの個性、魅力を引き立てていて。そのシカゴ・ブルースと言われながらも。
例えばマディ・ウォーターズやハウリン・ウルフとはやや趣を異にしているところ。
そこにまたマーフィーの新鮮な感覚が見事にはまっているのですよね。本当にいいコンビなのです。

今夜の。
その夢は。
正夢になるのか。
逆夢になるのか。
どちらなのか。

今夜の。
その門は。
角の門となるのか
象牙の門となるのか。
どちらなのか。

溢れても。
汲めども。
尽きぬ。
底も知れない。
泉の中で。

芳しい。
香りに。
魅せられて。
抱かれて。
泉の奥へ。

洞窟への。
扉を抉じ開け。
導かれるままに。
そのままに。
進んでいく・・・

暗く。深く。
そして。
温かく。穏やかな。
その夢の行き先は。
何処なのか。

誘われて。
魅せられて。
包まれて。
抱かれて。
逃れられない。

芳しい。
香りに。
囚われて。
捕らえられて。
逃れたくない。

惹かれるままに。
そのままに。
導かれるままに。
そのままに。
逃れられない。逃れたくない。

芳しい。
香りに。
誘われた。
包まれた。
泉の中で。

溢れても。
汲めども。
尽きない。
底も知れない。
泉の中で。

見せられている。
暗く。深く。
温かく。穏やかな。
この夢の行き先は。
何処なのか。

魅せられている。
暗く。深く。
温かく。穏やかな。
この夢の行き先には。
何が待っているのか。



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