« 2017/06/06 Tue *夢みる頃を / Traffic | トップページ | 2017/06/08 Thu *交差点に立つ / Santana »

2017/06/07 Wed *風に吹かれている / Eagles

20170607ontheborderusorg


あそこと。
ここ。
向こうと。
こちら。
その境目。

その上に。
立って。
行くか。
戻るか。
そんなことを。

考えて。
暫し。
右へ。
左へ。
ふらふらと。

境目。
そいつを。
越えるべきか。
止まるべきか。
そいつが問題で。

でも。
その実。
答えなど。
決まっていて。
選択の余地はない。

あそこへ。
向こうへ。
越境しなくては。
生きられない。
そんな境界線の上で。

『On The Border』'74年リリース。
イーグルスの転換点ともなった3枚目のアルバム。
米国を代表するロック・バンド、イーグルス。それに異は無いけれど。
初期のイーグルスの視線は明らかに英国を向いていて。
その活動も英国に重きを置いていて。録音も英国で行われていたと。
それが。このアルバムにおいて、その制作過程で変化が表れて。
プロデューサーがグリン・ジョーンズからビル・シムジクに交代となり。
録音もロンドンからロサンゼルスへと変更され。新たにドン・フェルダーが加入して。
新たな地平への境界線の上に立ち。そして越境していく様が捉えられているアルバム。
商業的にはなかなか上昇気流を捉えずいたイーグルスが漸く飛翔し始めるのもここからで。
初期のカントリーの香りが濃厚なナンバーと、ハードにロックするナンバー。
その対比と、同居。それによって生まれるメリハリの強さが新たな魅力となっている。
ただ。得たものがあれば、失われたものもあって。成功の階は、また崩壊の始まりでもあり。
既に。このアルバムには、それまでのイーグルスにあった絶妙なバランス。
民主的な共同体の幻想とでも呼ぶべきものが、崩れ始めているのが感じられたりもする。
夢が失われつつあった時代に。敢えて夢を、幻想を抱かせようとしたものの。
自らがそれに殉ずることが出来なくなり、現実を受け入れることで、現実に受け入れられる。
それを妥協と呼ぶのか、覚悟と称えるのか。それは難しいところではるのだが。
境界線から向こう側へと、止まらずに踏み出す。それを成しえた者だけが手にできるもの。
表現できるものがあるのであろうと。そんな緊張感が心地よく響くのは事実なのだろう。
ややも、すれば。甘さに過ぎそうな「The Best Of My Love」が素晴らしいのは。
その緊張感が故の、束の間の安らぎの様なものを見事に表現しているからにほかならなく。
転換点にあった。まさに越境する瞬間のイーグルスだけが持ちえた魅力の産物なのである。

あそこか。
ここか。
向こうか。
こちらか。
その境目。

その上に。
座って。
行けるのか。
やめておこうか。
そんなことを。

考えて。
暫し。
首を回して。
脚をばたつかせて。
ぶらぶらと。

境目。
そいつを。
越えられるのか。
越えられないのか。
そいつが問題で。

でも。
答えなど。
初めから。
決まっていて。
選択の権利などない。

あそこへ。
向こうへ。
越境しなければ。
朽ちるのみ。
そんな境界線の上で。

今のまま。
このまま。
それも。
それでも。
悪くはない。

でも。
今のまま。
このまま。
そこには。
先はない。

緩やかに。
穏やかに。
朽ちて。
やがては。
死に至る。

座して。
死を待つ。
死んだ様に。
生きる。
そいつを望まないのなら。

あそこへ。
向こう側へ。
境目を。
越えて。
踏み出すしかない。

選択の。
余地も。
権利も。
ありはしない。
越えていくしかない。

あそこへ。
向こうへ。
越境する為に。
やってきた。
そんな境界線の上で。

風に吹かれている・・・



web拍手 by FC2

|

« 2017/06/06 Tue *夢みる頃を / Traffic | トップページ | 2017/06/08 Thu *交差点に立つ / Santana »

002 American Rock」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/188094/65383820

この記事へのトラックバック一覧です: 2017/06/07 Wed *風に吹かれている / Eagles:

« 2017/06/06 Tue *夢みる頃を / Traffic | トップページ | 2017/06/08 Thu *交差点に立つ / Santana »