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2017/07/17 Mon *なにもかも / Third World

20170717ninetysixintheshade


なにもかも。

なにもかも。
この夏の。
ここ数日の。
暑さのせいに。
するつもりはないけれど。

ここまでだと。
ここまでくると。
なにもかも。
この暑さのせいだと。
そう思いたくもなる。

これだけ。
眩むほど。
溶けるほど。
忘我に陥るほど。
それほどの熱波。

そいつを。
身にも。
心にも。
浴びているのだ。
おかしくもなるだろうと。

言い訳してみたくもなる。
忖度してみたくもなる。
いい気になるなよと。
いいように。
つかってやりたくもなるのだ。

なにもかも。

『96°In The Shade』'77年リリース。
サード・ワールドの2枚目となるアルバム。
当時の邦題は『華氏96度』だったと記憶していますが。
これは摂氏に読み替えると35度以上、36度未満くらいかな。
日陰でもそんなにあるのか。ジャマイカと言うのは暑い国だなぁと。
そう感じた記憶があるのですが。今や、日本もねぇ・・・やれやれだな。
さて。サード・ワールドと言うと。どんどんそのサウンドがソフトになって。
いつのまにか。特にコアなレゲエ・ファンの間での評価は地に落ちた感もありますが。
このアルバムでは。サウンドは心地よいものの。歌われているのは骨太な内容で。
収録されている6曲、そのうち5曲がメンバーの手によるオリジナルなのですが。
中でも「1865」なるナンバー、こちらも邦題は「華氏96度」だったかな。
1865年に起きたジャマイカ事件。支配者である英国に対する反乱を指導して。
逮捕され、処刑されたポール・ボーグルについて歌われたレベル・ソングであり。
その処刑された暑い日、そして暴動の引き金ともなった旱魃をもたらした暑い日々。
その残酷なまでの暑さと輝きを歌い。またどれだけ暑くても眩しくても倒れはしないと。
暑さと輝きの中に希望を見出そうともする、そんな強い意志の滲む歌なのです。
サウンドも、歌声も。あくまでも穏やかに、優しく。決して暗さは感じさせないものの。
強い芯が一本通った、骨太なもので。そこにこの時代のサード・ワールドの魅力があります。
何でもメンバーの一人がジャマイカの副首相だかの息子だったそうで。
そんなところも、コアな(心の狭い)なファンからは敬遠される一因でもあるのでしょうが。
逆に言うと。そのクールなサウンドと佇まいは。そんな上流階級のメンバーがいることで。
裏打ちされていたと言うか、その覚悟のほどが分かる様な気もするのですけどね。

なにもかも。

なにもかも。
この夜の。
この瞬間の。
熱さのせいに。
するつもりはないけれど。

ここまでだと。
ここまでのものだと。
なにもかも。
この熱さのせいだと。
そう感じたくもなる。

これだけ。
震えるほど。
痺れるほど。
忘我に達するほど。
それほどの熱気。

そいつを。
身にも。
心にも。
浴びているのだ。
叫びだしたくもなるだろうと。

言い訳なんか必要ないぜと。
忖度なんか思いもしないぜと。
もっと、もっと。
いい気になってくれよ、いい気にさせてくれよと。
我が儘もいいたくなるのだ。

なにもかも。

日陰に。
いても。
眩むほど。
溶けるほど。
逃げ場などありはしない。

容赦ない。
暑さに。
我を忘れて。
墜ちてしまう。
その前に。

地下の。
片隅で。
震えるほど。
痺れるほど。
ご機嫌な空気の中に。

容赦ない。
熱さに。
我を忘れて。
達してしまおう。
どこまでも。

この社会の。
この世界の。
あれや。
これや。
そんなものに。

屈さない。
敗けられない。
だから。
こんな。
暑さなんか。

叫ばずに。
拳を突き上げずにいられない。
そんな。
熱さで。
ブッ飛ばしてしまおう。

なにもかも。

俺達の思いひとつなのさ。



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