« 2017/08/22 Tue *値段のつけようが / Alan Price | トップページ | 2017/08/24 Thu *吟遊詩人 / Donovan »

2017/08/23 Wed *懐に刃を / John Mayall And The Bluesbreakers

20170823johnmayallolaysjohnmayall


懐に刃を。
短刀でも。
懐剣でも。
匕首でも。
何でも構わない。

刃が厚く。
鈍く光り。
程よい重み。
柄を手にすれば。
汗が滲んでくる。

そんな刃を。
常に呑んでいる。
常に意識している。
その覚悟が。
その迫力を生む。

そんな。
迫力のない。
ものになど。
惹かれない。
動かされない。

いざと言う。
その時に。
何かを見せられる。
そんな表現。
そんな生き方。

そこにこそ。
痺れて止まない。
震えて止まない。
そんな感じたいものがある。
懐に刃を。

『John Mayall Plays John Mayall』'65年リリース。
ジョン・メイオールとブルースブレイカーズの1stアルバム。
そしてメイオールにとってもそのキャリアで初めてのアルバムです。
ブリティッシュ・ブルースの父だとか、メイオール学校だとか。
どうにもメイオール本人よりも在籍していたミュージシャンが語られがちで。
それは次作にあたる、あのアルバムがあまりに凄く、あまりに印象的だったから。
勿論、メイオールのそんな側面、そこでの評価に異論はないのですが。
それだけではなくて。メイオール自身のプレイとかその志向していたものにも目をと。
その点では、このアルバムこそその力量、その志向を窺うのに最適かなと。
サブ・タイトルがライヴ・アット・クルークス・クリークで。
モッズが集まることでも知られたクラヴでの熱く、激しく、そして危うく、粋なライヴ。
メイオールのブルース・ハープ、そしてオルガンが唸りを上げて。
ロジャー・ディーンのギターが鋭く切り込んでくると。そんなタイトなサウンドで。
アップテンポなR&Bの香りが漂うナンバーを次から次へと決めているのです。
そう、意外かもしれませんがドクッター・フィールグッドにも通じる感じがあるのです。
しかも「Night Train~Lucille」をメドレー形式でカヴァーしている以外は。
総てがメイオール自らによるオリジナルで。そのビートに乗って疾走する様は圧巻です。
ロジャーのギターが、またガンガンと突っ込んでいく様も見事で。
メイオールとロジャー。2人の懐に呑んでいる刃としての覚悟、その迫力を感じます。
この時代に。こんなライヴをやっていた。それでそのまま勝負に出た。痺れます。
セールス的には惨敗で契約解除。方向性の違いからロジャーは脱退してしまいますが。
ここでの抜き身が放つ鈍い光、その迫力は忘れることはできないのです。

懐に刃を。
短刀でも。
懐剣でも。
匕首でも。
この手に馴染めば構わない。

刃が厚く。
鈍く光り。
程よい重み。
柄を握り締めれば。
気迫が漲る。

そんな刃を。
いつでも呑んでいる。
どこでも意識している。
その覚悟が。
その迫力を帯びさせる。

そんな。
迫力のない。
ものでは。
惹きつけられない。
動かせない。

いざと言う。
その時に。
そいつを見せられる。
そんな表現。
そんな生き様。

そこにこそ。
誰かを痺れさせる。
誰かを震わせる。
誰かを感じさせるものがある。
懐に刃を。

形式は。
方法も。
様々でいい。
ただ一つ。
そいつを忘れなければ。

カテゴリーも。
ジャンルも。
問題にはならない。
ただ一つ。
そいつを忘れなければ。

立ち位置も。
歩き方も。
それぞれでいい。
ただ一つ。
そいつを忘れなければ。

目指す相手も。
目指す先も。
誰でもいい、何処でもいい。
ただ一つ。
そいつを忘れなければ。

譲ってもいい。
折れてもいい。
大切な思いと。
ただ一つ。
そいつを忘れなければ。

躓いてもいい。
蹲ってもいい。
立ち上がる意思と。
ただ一つ。
そいつを忘れなければ。

そんな刃を。
常に呑んでいる。
常に意識している。
その覚悟が。
その迫力を生む。

抜けば。
そいつに。
裂帛の気合が迸る。
懐に刃。
そいつを忘れなければ、それでいい。



web拍手 by FC2

|

« 2017/08/22 Tue *値段のつけようが / Alan Price | トップページ | 2017/08/24 Thu *吟遊詩人 / Donovan »

001 British Rock」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2017/08/23 Wed *懐に刃を / John Mayall And The Bluesbreakers:

« 2017/08/22 Tue *値段のつけようが / Alan Price | トップページ | 2017/08/24 Thu *吟遊詩人 / Donovan »