« 2017/11/23 Thu *噂になんか / King Curtis | トップページ | 2017/11/27 Mon *恋をしていたいだけ / Cold Blood »

2017/11/26 Sun *この街、この港、そのビート、そのリズム / Tower Of Power

20171126eastgreasebay


この街。
この港。
この空気。
この匂い。
その中で。

閉ざされて。
圧し掛かり。
その息苦しさに。
出ていくこと。
離れること。

そればかり。
それだけを。
考えて。
思って。
過ごしていた日々。

忌まわしく。
やるせなく。
急かされる。
焦がれるばかりの。
苛立ち。

そんな。
苛立ちの日々にも。
この街は。
この港は。
水を湛えて。光を映し。

このビートを。
このリズムを。
奏でていたのか。
刻んでいたのか。
この街は、この港は。

『East Grease Bay』'70年リリース。
タワー・オブ・パワーの記念すべき1stアルバム。
オークランド出身のベイ・エリア・ファンクの雄、タワー・オブ・パワー。
地元での活動がビル・グラハムの目に留まりフィルモアへのステージへと。
(フィルモアでの初ライヴはジミヘンの前座だったとの話も)
熱いライヴを気に入ったビルにより、そのレーベルと契約を結んでデビューしたと。
エミリオ・カスティーヨを中心とする6管からなるホーン・セクション。
フランシス・ロッコ・プレスティアとデヴィッド・ガリバルディのリズム隊。
この邂逅、組合せによる超ド級の熱くドライヴするファンクの嵐。
未だキーボードは参加しておらず、ヴォーカルもやや線が細いかなと思われるのですが。
それが故に、後年のアルバムと比するとホーン・セクションとリズム隊が目立つと言うか。
その輪郭がクッキリとしていて。その凄味をまざまざと感じとることができます。
未だ、そのグルーヴに堅さや、粗さ。そんなものが顔を覗かせる瞬間はあるかと。
しかしながら、そのビートのヘヴィにしながら弾む様。その強靭さと柔軟さ。
それに支えられながら華麗に、怒涛に鳴り響くホーン。堪らないのですよねぇ。
時代を考えると。シカゴとかチェイスと同様なブラス・ロック路線を歩む選択もあったかと。
そうはならずに。あくまでもファンクと言うダンス・ミュージックに拘った背景には。
スライ&ザ・ファミリー・ストーン、グラハム・セントラル・ステーション・・・
そしてコールド・ブラッドを輩出したベイ・エリアならではの空気があったのだろうなと。
ベイ・エリア、その開放的に広がる様な、そんな空気を巻き込み、乗って。
海を越えて、空高く舞い上がる様な、そんなつむじ風を巻き起こす様な。
その風の激しさ、熱さ、爽やかさ、そして懐かしさ。それこそがタワー・オブ・パワーの魅力なのです。

この街。
この港。
この陽光。
この風。
その中で。

締め付けられて。
縛られて。
その重苦しさに。
断ち切ること。
去りゆくこと。

そればかり。
それだけを。
願って。
望んで。
過ごしていた日々。

厭わしく。
欝欝たる。
焦りばかりが。
募っていく様な。
煩さ。

そんな。
煩わしい日々にも。
この街には。
この港には。
風が吹き。波が打ち寄せ。

そのビートを。
そのリズムを。
奏でていたのだろう。
刻んでいたのだろう。
この街も、この港も。

閉ざされて。
圧し掛かり。
息苦しく。
その日々を。
忘れることはない。

締め付けられて。
縛られて。
重苦しく。
その日々も。
忘れることはない。

忌まわしく。
やるせなく。
急かされる。
焦がれるばかりの。
苛立ちの残像は刻まれたまま。

厭わしく。
欝欝たる。
焦りばかりが。
募っていく様な。
煩さも拭い去されはしない。

出ていったこと。
離れたこと。
断ち切ったこと。
去ったままであること。
微塵の悔いもないけれど。

あの日も。
今日も。
この街は。
この港は。
水を湛えて。光を映し。

あの日も。
今日も。
この街には。
この港には。
風が吹き。波が打ち寄せ。

この街。
この港。
そのビートも。
そのリズムも。
自分の中で息づいてはいるのだろう。



web拍手 by FC2

|

« 2017/11/23 Thu *噂になんか / King Curtis | トップページ | 2017/11/27 Mon *恋をしていたいだけ / Cold Blood »

004 Soul,Funk,Jazz」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2017/11/26 Sun *この街、この港、そのビート、そのリズム / Tower Of Power:

« 2017/11/23 Thu *噂になんか / King Curtis | トップページ | 2017/11/27 Mon *恋をしていたいだけ / Cold Blood »