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2017/12/16 Sat *未来は奴等の手の中 / Canned Heat

20171216futurebluesusorg


認めたくは無いが。
冷静に考えれば。
もう既に。
未来は奴等の手の中。
そう言うことだ。

自分達の。
利益だけ。
それだけが。
守られれば。
それでいいと。

異なるものは。
認めない。
異なるものは。
除いてしまう。
それでいいと。

思想も。
信条も。
同じくするものだけを。
旗の下に集めて。
振りかざす。

そんな奴等が。
この世界の。
未来を手にしている。
未来を握っている。
絶望が頭上に覆いかぶさる。

そんな。
旗の下になど。
集いたくはない。
奴等の思い描く未来になど。
加わりたくはない。

『Future Blues』'70年リリース。
キャンド・ヒートの5枚目となるアルバム。
宇宙空間で上下逆さまになった星条旗を。
あの硫黄島の写真の如きポーズの宇宙服を着たメンバーが掲げようとしている。
このジャケットが問題視され。発売を見送るレコード店もあって商業的には低迷したと。
ベトナム戦争ただ中のあの時代。ブルース・マニア、ブルース一筋。
そんなキャンド・ヒートも時代とは無縁ではいられなかったと言うことか。
否、むしろ。古き良きブルースを愛するキャンド・ヒートだからこそ。
米国が、世界が失おうとしているもの、破壊しようとしているものにもの申せたのかも。
このアルバムが遺作となってしまったアル・ウィルソンはアポロ計画にも危惧を抱いて。
(逝去後にジョン・リー・フッカーとの共演アルバムがリリースされましたが)
米国が月までも破壊してしまうと警告を発していたのだとか。
思えば。ブルースは労働課であり、愛憎の歌であり、そして社会への抵抗の歌であり。
そんなブルースを骨の髄まで愛していたアルやボブ・ハイトです。
自然とその反骨の魂を引き継いでいたとしても何ら不思議では無いのですよね。
さて。ブルースのカヴァーをやりなら。マニアらしく、そのアレンジに個独特の個性が光る。
それこそがキャンド・ヒートなのですが。このアルバムでも随所に唸らされるものがあって。
スロー・ブルースをロックに。逆にオリジナルよりテンポを落としてアーシーにとか。
アルとボブのブルースに対する愛情の強さと、理解の深さが存分に伝わってくるのです。
ストーンズ・ファンにも馴染みヴ回ハーヴィ・マンデルがギターで参加しているのですが。
そのサイケデリックでスペーシーな感覚もあるプレイが新たな魅力を付加してもいます。
どんな時代、どんな世界になろうとも。どんな時代、そんな世界にされようとも。
己の愛するもの、信じるものは変わらない、渡しはしない。そんなキャンド・ヒートの矜持に胸を打たれます。

わかってはいたが。
歴史を振り返れば。
遥か昔から。
未来は奴等の手の中。
そう言うことだ。

自分達の。
権益だけ。
それだけが。
続いていけば。
それでいいと。

異なるものは。
許さない。
異なるものは。
消し去ってしまう。
それでいいと。

主義も。
信念も。
同じくするものだけを。
旗の下に集めて。
駆り立てる。

そんな奴等が。
この世界の。
未来を手にしている。
未来を握っている。
絶念が足下から這い上ってくる。

そんな。
旗の下でなど。
駆り立てられたくはない。
奴等の思惑通りの未来になど。
与するつもりなどない。

変わっていく。
壊れていく。
世界の形が。
失われていく。
崩れ去っていく。

加速する。
暴走する。
時代の流れが。
濁流となって。
総てを飲み込んでいく。

共感も。
共鳴も。
取り残され。
置き去りにされ。
行き場を見失っている。

拒絶と。
排除が。
わがもの顔で。
のし歩き。
席巻しようとしている。

異なるものは。
認められない。
除かれてしまう。
許されない。
消し去られてしまう。

思想も。
信条も。
主義も。
信念も。
同じくするものだけが。
同じ旗の下に集って、そこだけが世界だと言う。

未来は奴等の手の中。
もう既に。
遥か昔から。
そうだとしても。
それだからこそ。

そんな旗の下になど。
集いはしない。
そんな未来になど。
加わりはしない。
ただ、今、この時を生き続ける・・・



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