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2017/12/23 Sat *何処かへと / John Entwistle

20171223whistlerymes


風に。
その詩に。
誘われて。
此処では無い。
何処かへと。

引き続く。
時間から。
切り離されて。
別の。
時の流れの中に。

見るものも。
聞こえるものも。
異なる。
少し奇妙な。
そんな世界へと。

誘われるままに。
そのままに。
足を進めて。
その扉を開けて。
入ってみたくなる。

風景が。
歪み。
褪色し。
人々も。
何処かへと。

風の。
その詩が。
物語る。
今ではない。
何処かへと。

『Whistle Rymes』'72年リリース。
ジョン・エントウイッスルの2枚目のソロ・アルバム。
当時の邦題は『風の詩』だったとか。
摩訶不思議なアルバム・タイトルは、よく言い間違えられる自らの性を捩ったもの。
不思議な印象を残すジャケットにも拘りがあったらしく。
担当したイラストレーターは何度も書き直しを命じられたのだとか。
さて。ベースのみに限らずに様々な収集癖でも知られていたジョン。
それも、その怪奇趣味と言うか、時には猟奇的とも言える趣味を反映したものだったとか。
このアルバムもそんなジョンの嗜好や趣味が色濃く漂うものとなっているのですが。
様々な蒐集品に囲まれた部屋で、そのコンセプトを練っていたのかもしれません。
ザ・フーのメンバーの中ではいち早く本格的なソロ活動にも手を染めていたジョン。
当然、ザ・フーとしての活動の合間に行っていたものの。片手間などではなくて。
ちゃんとメンバーを集めて。レコーディングして。ツアーにも出たりして。
それだけまた、ジョンの中にも表現欲求と言うものがあったのだろうなと。
このアルバムにはピーター・フランプトンとジミー・マッカロックが参加していて。
特にピーターは、ハンブル・パイを辞めた直後だけに。その思いをぶつける様なギターを。
あの、激しくうねるジョンのベースとの絡みと言うかせめぎ合う様がなかなかです。
トロンボーンに自宅のリフォームに来た大工さんを起用するなど遊び心も忘れていません。
所謂ブラックユーモアに満ちた世界を描いて歌いながらも。存外にポップでもあって。
毒を忍ばせながらも、その若干ひねくれたキャッチーなメロディに魅せられてしまう。
そう、まるで。真夜中。ふと聞こえた風の音、そのメロディ、詩に誘われてしまうかの様に。
それにしても。ピート・タウンゼントの陰にこれだけの才能が存在していたと。
改めて。ザ・フーと言うバンドの特異な個性と類まれな魅力を思わずにはいられません。

風に。
その詩に。
呼ばれて。
此処では無い。
何処かへと。

立ち続けた。
大地から。
切り離されて。
別の。
地平のその上に。

触れるものも。
感じられるものも。
異なる。
少し奇異な。
そんな世界へと。

呼ばれるままに。
そのままに。
足を踏み出して。
その森の中へと。
分け入ってみたくなる。

風景が。
崩れ。
消え去り。
人々も。
姿を消す。

風の。
その詩が。
織り成す。
今ではない。
何処かへと。

この夜。
この闇。
風の中に。
ふと。
聞こえる詩がある。

それは。
妖の。
詩なのか。
何処から。
誘っているのか。

それは。
魔の。
詩なのか。
何処から。
呼んでいるのか。

誘われるままに。
開ける扉の。
その先は。
何処へと。
繋がっているのか。

呼ばれるままに。
分け入る森の。
その奥は。
何処へと。
続くのか。

時間から。
切り離されて。
大地から。
切り離されて。
浮き上がり。

風の。
詩と共に。
此処では無い。
今でもない。
何処かへと。



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