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2018/04/01 Sun *その鼓動は / Sam Cooke

20180401nightbeat


夜の。
真夜中の。
闇の。
その只中で。
息をする。

上手く。
吸えているのか。
上手く。
吐き出せているのか。
その呼吸。

微かに。
震えて。
乱れて。
何かを。
感じているのか。

夜は。
真夜中は。
闇は。
己が時間だと。
わかっていても。

ふとした。
ことで。
胸の内側の。
何かが。
揺さぶられて。

震えて。
乱れて。
今夜の呼吸は。
その鼓動は。
何を物語るのか。

『Night Beat』'63年リリース。
サム・クックのRCAでの(おそらく)7枚目となるアルバム。
数多あるサムのアルバムの中でも地味で、あまり語られることのないアルバム。
稀有で天才的な、素晴らしソウル・シンガーであると同時に。
優れたプロデューサーであり、プロモーターでもあり、戦略家でもあったサム。
そして公民権運動にも深く心を寄せていたサム、ただ歌うのみならず。
その歌を如何にして世に伝えるか、広めるかを常に考えていたのだと思われて。
故に、時には過剰とも思われるストリングスまでも起用して、大いに甘口に。
それが批判の対象となることも多かったのですが。白人聴衆をも獲得することで。
成功を手にして、更にはその成果をきちんと自分達のものとしていこうと言う。
そう、サムの一連の行動にはやはり公民権運動の影響、黒人の地位向上が根底にあったと。
そのことを強く感じずにはいられないのですが。その一方で甘口のサムなんてと言うのも。
そんな聴く者の声に応えてみせたのが、このシンプルなバンド編成で挑んだアルバムかと。
尤も。そこにはサム自信の。シンプルにストレートに歌いたいと言う欲求もあったかな。
この時、未だ16歳だったらしいビリー・プレストンの奏でるオルガンを始めとして。
バンドのサウンドも。シンプルでストレート。それを従えていつも以上に丹念に歌うサム。
いたずらにシャウトすることも無く、変に力むことも無く。ただ正面から歌うサム。
それ故に、まさにサムの呼吸、鼓動までも感じられそうで。その生々しさが堪らなくて。
そう、やはり。サムはソウル・シンガーなのだと。そんなことを思い知らされます。
そうだな。時代の動きに呼応して。サムも新たな段階へと進もうとしていたのかも。
ご存知の通り。その歩みは完全には達せられる前に無残にも断ち切られてしまうのですが。
それ故に。このアルバムで聴ける、純粋なソウル・シンガーとしてのサムの歌声、鼓動。
そんなものが、あまりにも切なくもあって。愛しさを禁じ得ないのですよね。
あぁ、それにしても。サムの歌声には夜が、真夜中が、その闇が似合い、そして照らしてみせるのです・・・

夜の。
真夜中の。
闇の。
その片隅で。
息をする。

上手く。
吐き出せているか。
上手く。
吸えているのか。
その呼吸。

微かに。
響いて。
鳴いて。
何かを。
捉えているのか。

夜は。
真夜中は。
闇は。
己が縄張だと。
わかっていても。

ふとした。
ことで。
胸の奥底の。
何かが。
呼び覚まされて。

響いて。
鳴いて。
今夜の呼吸は。
その鼓動は。
何を物語るのか。

夜の。
真夜中の。
闇の。
その途中で。
振り返り、息をする。

自分らしく。
吸えているのか。
自分のものとして。
吐き出せているのか。
己が呼吸。

確かに。
震えて。
乱れて。
何かを。
感じ、捉えようとしているのか。

夜は。
真夜中は。
闇は。
己が領分だと。
わかっていても。

ふとした。
ことで。
胸の柔らかい処の。
何かが。
蠢きだして。

震えて。
乱れて。
今夜の呼吸は。
その鼓動は。
何を描き始めるのか。

響いて。
鳴いて。
今夜の呼吸は。
その鼓動は。
何を紡ぎ始めるのか。



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