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2018/05/10 Thu *飛翔しよう / Lynyrd Skynyrd

20180510lynyrdskynyrd


朽ち果てる。
その前に。
此処から。
去ろう。
出ていこう。

もう。
残された。
時間は。
そんなに。
長くはない。

ならば。
ここで。
このまま。
崩れ落ちる。
その前に。

この扉を。
開けて。
此処では無い。
何処かへと。
歩き出そう。

目に見えない。
幕に覆われて。
真綿で。
喉を締めつけられる。
抗う気持ちもない。

このまま。
受け容れて。
鷹揚と。
その時を待っている。
それも構いはしないけど。

『Lynrd Skynyrd(Pronounced 'Lĕh-'nérd 'Skin-'nérd)』'73年リリース。
サザン・ロック・バンド、レーナード・スキナードの記念すべき1stアルバム。
バンド名の発音を丁寧に解説している人を食った様なアルバム・タイトル。
この陽性なユーモア、そしてブリティッシュ・ロックの影響も濃厚なキャッチーなセンス。
この辺りが先達のオールマン・ブラザーズ・バンド等と異なる個性であり魅力であって。
それはあの突然の悲劇に襲われるまで変わることは無かったかなと。
そんなレーナード・スキナードの個性と魅力を引き出したのがアル・クーパーで。
見出したレーナード・スキナードの為に自らのレーベルまで設立している熱の入れ様で。
南部の泥臭いバンドだったレーナード・スキナードを磨き、輝かせたその手腕。
アルの存在亡くしてはレーナード・スキナードが世に出ることも無かったかも知れないと。
尤も。それに応えるだけのものがレーナード・スキナードにあったからで。
その、いい塩梅に腰の落ちた重心の低いサウンド。そして空、高く飛翔するかの感覚。
それらを併せ持っていた。それが、類稀なる存在となれた一番の要因だったかなと。
その鍵となっていたトリプル・ギター。実はその編成になったのは偶然の産物で。
レコーディングの途中でベースのレオン・ウィルクソンが脱退してしまって。
代わりにエド・キングが加入。しかし元々ギタリストであったので。ギターも弾いてと。
こうしてゲイリー・ロッシントン、アレン・コリンズとのトリプル・ギターになったと。
(それもあってか、レコーディング終了時にレオンは復帰をしています)
その魅力が最大限に発揮されているのが言わずと知れたあの「Free Bird」で。
レーナード・スキナードの代表作にして、サザン・ロックのアンセムともなっていると。
ビリー・パウエルのピアノ、アルのオルガンに導かれ。ロニー・ヴァン・ザントが歌いだす。
その哀感極まりない歌声の余韻が残る中、ゲイリー、アレン、エドのギターが鳴り始めて。
やがて激しく熱いギター・バトルが繰り広げられ、そして昂揚感と切なさの内に空へと。
そう空の高みへ、空の果てへと飛び去って行く。その様が何とも胸を打ち、震わすのです。堪らないのです。

沈みゆく。
その前に。
此処から。
去ろう。
飛んでいこう。

もう。
やり残した。
ものなど。
それほど。
ありもしない。

ならば。
ここで。
このまま。
滅び去る。
その前に。

この窓を。
開けて。
此処では無い。
何処かへと。
飛び立とう。

目に見えない。
雲に圧し掛かられて。
粘綿で。
首を絞めつけられる。
抗う気力もない。

このまま。
致し方なしと。
磊落に。
その時を待っている。
それが出来ればよいのだが。

既に。
何かは。
何かを。
失ってしまった。
戻りはしない。

既に。
何かが。
何もかが。
失われてしまった。
返りはしない。

目に見えない。
幕に覆われて。
雲に圧し掛かられて。
絞めつけられ。
抗いもしない。

崩れ落ちる。
そのままに。
滅び去る。
そのままに。
座して待つのか。

受け容れて。
鷹揚と。
致し方なしと。
磊落に。
そのままに過ごすのか。

残された。
時間も。
やり残した。
ものも。
ありはしないが。

だから。
ならば。
朽ち果てる。沈みゆく。
その前に。
飛び立とう。飛翔しよう。



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