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2018/05/19 Sat *思いよ、届け / Freddie King

20180519womanacrosstheriver


届け。
届け。
思いよ、届け。
飛んでいけ。
越えていけ。

どんなに。
離れていても。
遠くても。
ものともしない。
そんな強さをもって。

見えるから。
感じるから。
目を閉じて。
思い浮かべる。
それだけで。

その姿。
その仕草。
風を切り。
空気の中。
翻る様に。

歩いている。
舞っている。
手に取る様に。
瞼の裏を。
過っていく。

手を伸ばし。
声を掛ける。
振り返った微笑が。
消えていく・・・
思いよ、届け。

『Woman Across The River』'73年リリース。
フレディ・キングのシェルターにおける3枚目となるアルバム。
このアルバムをもってフレディはシェルターを去りRSOと契約することとなります。
さて。一般的に大味で、ロックに接近し過ぎとも言われるシェルターのフレディですが。
まぁ、そもそも。大味とも言える豪快さがその持ち味、魅力でもあって。
レオン・ラッセルやドン・ニックスとの邂逅によって。その魅力が更に開かれたかなと。
語弊があるかもしれませんが。閉じられたブルースのサークルの外へ出ることによって。
フレディの枷が解かれ、肩の力が抜けて。伸び伸びと弾き捲っている感じがあります。
一説では時期的にちょうどライト・ゲージ弦が開発、登場した頃で。
フレディも、それを使用することで、そのチョーキングにも一層伸びが生まれたと。
それも含めて、従来よりも饒舌にギターを鳴らせるフレディの暴れ振りはなかなかで。
そのパワフルな様は確かにロックに近いかな。でも、それもいいと。
このアルバムでも、レオンを始めとするシェルター勢がバックを務めていて。
それもあってか。スワンプ・ロックの香りも漂っていたりするのですが。
フレディとシェルターの邂逅が、ブルースとスワンプの融合を生み出して。
言ってみれば。スワンプ・ブルースみたいな。その少し大雑把な味わいも悪くは無いなと。
選曲面でも。レオン提供の2曲を除いては。スタンダードなブルース、R&Bのカヴァーで。
その割合もいい塩梅だったのか。実に何とも居心地の良さそうなフレディがいるのです。
フレディ、豪快で、音も太くて。でも、キレが、そうだな、歯切れがいいのだな。
だから。こう遠くまで届く様な、言わば攻めのギターが何とも気持ちが乗ってくるのです。
この悪趣味なジャケットでかなり損をしていますが。十分に針を落とす価値があるのです。
しかし。いつも思うのですが。クラプトンはこれがやりたかったのだろうなと・・・

届け。
届け。
思いよ、届け。
渡っていけ。
越えていけ。

こんなに。
離れていても。
遠くても。
ものともしない。
そんなしなやかさをもって。

聞こえるから。
感じるから。
耳を澄ませて。
思い浮かべる。
それだけで。

その声。
その音色。
空気を震わせ。
風の中。
羽ばたく様に。

歌っている。
奏でている。
手に取る様に。
胸の中に。
浮かび上がる。

手を伸ばし。
触れようと。
響いていた歌声が。
消えていく・・・
思いよ、届け。

この。
空の下。
あの。向こう。
その。先に。
いる人に。

遠く。
離れて。
隔たれて。
その。先に。
いる人に。

今夜。
風を切り。
空気の中翻る。
その姿。
その仕草。

今夜。
空気を震わせ。
風の中羽ばたく。
その声。
その音色。

歩いている。
舞っている。
見えればと。
感じられればと。
目を閉じて。

歌っている。
奏でている。
聞こえれば。
感じられればと。
耳を澄ませて。

届け。
届け。
思いよ、届け。
飛んでいけ。渡っていけ。
越えていけ。強く、しなやかに。



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