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2018/05/27 Sun *ぼっちとぼっち / Gladys Knight & The Pips

20180527neitheroneofus


ぼっちと。
ぼっち。
どっちもどっち。
たぶん。
そんなところ。

だけど。
そいつに。
気づけなくて。
意地になって。
突っ張って。

もう。
一事が万事。
総てを。
切り捨てようと。
そうしないと。

身動きが取れずに。
繋がれたまま。
朽ち果てていく。
そんな恐ろしさに。
支配されて。

ただ。
此処ではないところ。
ただ。
今ではない時間。
それを求めて。

ぼっちと。
ぼっち。
どっちもどっち。
そう。
そんなものだったのか。

『Neither One Of Us』'73年リリース。
グラディス・ナイト&ザ・ピップスのモータウンでの最後のアルバム。
大歓迎で迎えられた筈のモータウン。しかし居心地はよくなかったいで。
どうにも外様扱いで。ライターや制作陣も一定せずと。ヒット曲は出すものの。
それが続かなくてと。多分にモータウンにグラディス達の魅力を理解できる様な。
そんな人材が不足していたのかなと。このアルバムも前作から一年半程開いていて。
当時のモータウンとしては、言わば冷や飯を食べさせる様な扱いだったのかもと。
業を煮やしたグラディスは、この頃にはもう移籍を考えていたと思われて。
それもあってか。モータウンの干渉?もそれ程強くなくて。ようやく思う様にやれたと。
その結果が、サザン・ソウル・テイストが濃厚で。これこそがグラディスには合っていて。
そう、ジョージア出身で10代の頃からその深い歌声で聴く者を魅了してきたグラディス。
「Neither One Of Us(Wants To Be The First To Say Goodbye)」から始まって。
「It's Gotta Be That Way」「For Once In My Life」と続くA面頭からの三連発。
ミディアム~スローの、この流れにおけるグラディスの歌声の深さと、その艶やかさ。
その迫力、そして情感溢れる表現力。思わず、ため息が零れてしまう素晴らしさなのです。
特に「Neither One Of Us(Wants To Be The First To Say Goodbye)」が絶品で。
ぼっちと、ぼっち。どっちもどっちの男と女の、別れの切り出しを巡る思いの絢。
邦題「さよならは悲しい言葉」、その微妙で、複雑で、繊細で、そして切ない思い。
そんなものを歌わせたら、グラディスのその歌声の表情、表現に敵う人もそうはいないと。
そして。このナンバーを書いた、そのジム・ウェザリーが。実はキー・パーソンで。
このグラディスの魅力を引き出したジム、ブッダ移籍後のグラディス達の躍進を支えて。
あの「Midnight Train To Georgia」もジムの手によるナンバーだったのですよね。
そんな出会いを経て。いよいよグラディス達はモータウンを後にするのです。

ぼっちと。
ぼっち。
どっちもどっち。
おそらく。
その程度、そんなもの。

だけど。
そいつを。
感じながらも。
意固地になって。
受け容れずに。

もう。
坊主と袈裟で。
総てを。
捨て去ってしまおうと。
そうしないと。

一歩も踏み出せぬままに。
囚われたまま。
澱みに沈んでいく。
そんな焦る気持ちに。
突き動かされて。

ただ。
此処とは切り離された。
ただ。
今とは続かない時間。
それを求めて。

ぼっちと。
ぼっち。
どっちもどっち。
そう。
そんなものではあったのに。

それでも。
あの時は。
その思いが。
支えていたのだと。
そこに迷いはなく。

そう。
あの時は。
その行いが。
不可欠だったのだと。
そこに悔いはなく。

ただ。
時の流れ。
それだけでは。
ないにしろ。
ふと立ち止まって。

そう。
心の動き。
それだけでも。
なににしろ。
ふと振り返って。

選んだものは。
間違ってはいなかったと。
でも。総てを。
切り捨てる。
必要はなかった、できもしなかった。

歩んだ道は。
間違ってはいなかったと。
でも。総てを。
捨て去る。
必要もなかった、できもしなかった。

ぼっちと。
ぼっち。
どっちもどっち。
たぶん。
それ故の行き違い、すれ違い。

ぼっちと。
ぼっち。
どっちもどっち。
それを。
共に受け容れられればいいのだろう。



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