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2018/07/29 Sun *ただ感傷に / Otis Redding

20180729itsnotjustsentimental


ただ。
懐かしく。
惜しむ。
それだけでなく。
そうではなく。

本当に。
いま。
ここに。
あってくれれば。
そいつは。

大きな。
支えとなって。
何かを。
動かしていたと。
そう思うから。

その。
不在が。
どうにも。
こうにも。
身を切られる程に。

辛く。
苦しく。
どうしてなのだと。
何故なのだと。
呟いてしまう。

そうなのだ。
ただ感傷に。
囚われている。
そんな単純な。
思いではないのだ。

『It's Not Just Sentimental』'92年リリース。
ビッグ・オー、オーティス・レディングの未発表曲を集めたアルバム。
その死後。玉石混合、雨後の筍の様に多くの同様なアルバムがリリースされましたが。
それからおよそ二十数年を経て久し振りに新たな音源が陽の目を見たと。
しかも。再興されたスタックスによるものだからか。選曲、編集共にきちんとしていて。
アルバム・タイトルにもオーティスへの敬意や愛情が感じられるものでした。
録音された年代はスタックス入社直後から、死の寸前、’67年の大量録音期までと。
短いながらも充実していたスタックスでのオーティス。その新たな軌跡を追えるのです。
勿論。未発表になったと言うことは。それなりの事情があった筈で。
出来に満足しなかったとか。もっと手を加える予定が未完に終わったとか。
そうなのですが。そのオーティス、場合によってはスタッフの判断が必ず正しいとは言えず。
そう。聴く者と一致するかどうかは。それは別物だったりするので。
兎にも角にも。オーティスの遺してくれた音源、歌声が聴けると言うのはあり難くて。
そして。やはり。新たな発見や驚き、感動もあったりするのです。それが堪らなくて。
そこには。感傷が無いかと言えば嘘にはまりますが。決してそれだけではなくて。
一人のソウル・シンガー。その新曲として聴いても。十分に震えるものがあるのですよね。
そうか、ヘイズ=ポーターと組んでも新たな魅力を発揮していただろうなとか。
少し肩の抜けた歌唱によるスロー・バラードもいいなとか。サム・クックのカヴァーは・・・
やっぱり、他の誰よりもオーティスだなとか。いや、本当にね。素晴らしくて。
ついつい純粋なニュー・アルバムとして接してしまったりするのです。そして。
ふと。その不在を思い出して。あぁ、オーティスがいてくれたなら、歌っていてくれたなら。
それこそ。この退屈な世界が少しは潤うのではないかと。感傷だけでなくそう思わずにはいられないのです。

ただ。
切なく。
焦がれる。
それだけでなく。
そうではなく。

本当に。
いま。
ここに。
いてくれれば。
それだけで。

大きな。
力となって。
何かを。
生み出していたと。
そう思うから。

その。
欠落が。
どうにも。
こうにも。
胸を抉られる程に。

痛く。
悔しく。
どうしてなのだと。
何故なのだと。
溢れてしまう。

そうなのだ。
ただ感傷に。
浸っている。
そんな簡単な。
思いではないのだ。

過ごした時は。
長かったのに。
振り返れば。
短かったあの時。
だからこそ。

過ごしているのは。
長いのに。
実感できるのは。
あっと言う間のこの時。
だからこそ。

ただ。
懐かしい。
それだけではなく。
振り返り。
そこにあったものを。

ただ。
切なく。
それだけではなく。
問いかける。
そこで出会ったものを。

思い出し。
いまに。
いまこの時に。
生かせないかと。
力に出来ないかと。

呼び起こし。
いまに。
いまこの時に。
生かしたいと。
支えになってくれないかと。

ただ感傷に。
出来る。
してしまえる。
そんな安易な。
思いではないからこそ。



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