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2018/08/06 Mon *漂流、遭難 / Mountain

20180806nantuketsleighrideukorg


漂流。
遭難。
その兆し。
風の中。
空気の中。

錨が上がり。
友綱が解かれ。
潮流の。
そのままに。
何処へと。

靄の向こうに。
浮かぶのは。
見えてくるのは。
微かな希望か。
確かな絶望か。

漂う。
血の匂い。
そこに。
感じるのは。
生か、死か。

果てしない。
航海の。
その先に。
待ち受ける。
何ものか。

そいつを。
受け容れる。
その覚悟を。
問いながら。
その地へと向かっている。

『Nantucket Sleighride』'71年リリース。
レスリー・ウェストとフェリックス・パパラルディの双頭バンドマウンテン。
その2枚目となるアルバム。その前のウェストのソロ・アルバム。
そいつも、実質はマウンテンのアルバムと考えれば3枚目と言えなくも無いかな。
ロック界のアンドレ・ザ・ジャイアント、巨漢にして剛腕ギタリストのウェストと。
クリームの仕掛け人でもあった稀代の策士のパパラルディと。その組み合わせの妙。
どうにも。己の力、技量。その吐き出し口がハッキリしていなかったウェスト。
そのウェストに。クリームで達成できなかった己の世界の可能性を賭けたパパラルディ。
陳腐な言い方になりますが。その出会いは運命的で奇跡に近いものだったかなと。
豪快な様で。繊細でもあるウェストのギター。それがパパラルディのセンスによって。
その魅力が最大限に引き出されて生かされていて。何とも堪らないものになっています。
そして。それを支え、先導し。ある意味で操っているのがパパラルディで。
その手によるナンバーの完成度の高さと、歌う様なベースがこれまた堪らなくて。
クリームにおけるその影響力と言うか、貢献の高さも窺い知れて。なるほどと。
それは自分で夢の続きを描いてみたくなったとしても。何の不思議も無いなと思うのです。
アルバム全体の完成度も高く。それはプロデューサーとしてのパパラルディの手腕かなと。
特に、「Nantucket Sleighride (For Owen Coffin)」「Travellin' in the Dark (For E.M.P.)」・・・
パパラルディと夫人であるゲイル・コリンズの手によるこれらのナンバーは素晴らしく。
19世紀に起きた捕鯨船の遭難に想を得た「Nantucket Sleighride (For Owen Coffin)」の。
その。何とも言い難い。幻想的で幽玄とさえも感じられる世界、空気は白眉かなと。
ウェストのギターとパパラルディのベースの絡み合いの具合も最高なのですが。
どうやらウェストは、その難解さに手を焼いていた様で。それがやがて亀裂を生んで。袂を分かち。
その後、再び組むものの。このアルバム程の輝きを生めなかったのは何とも惜しまれてなりません・・・

漂流。
遭難。
その萌し。
風の囁き。
空気の震え。

帆が煽られ。
舵を失い。
荒波の。
そのままに。
何処へと。

霧の向こうに。
透けるのは。
現れるのは。
儚い希望か。
逃れられない絶望か。

濃厚な。
血の匂い。
そこに。
感じるのは。
聖か、俗か。

当てのない。
航海の。
その末に。
手に入れる。
何ものか。

そいつを。
併せ呑む。
その現実と。
向き合いながら。
その時へと向かっている。

風の中。
空気の中。
風の囁き。
空気の震え。
そこに確かに。

その兆し。
その萌し。
確かに。
間違いなく。
それは確かに。

浮かぶのが。
見えてくるのが。
微かな希望であろうと。
確かな絶望であろうと。
受け容れる。

透けるのが。
現れるのが。
儚い希望であろうと。
逃れられない絶望であろうと。
併せ呑む。

血の匂い。
そこに。
感じたものが。
生であれ。死であれ。
逃れられない。

血の匂い。
そこに。
感じたものが。
聖であれ。俗であれ。
囚われて。

漂流。
遭難。
その地へと。
その時へと。
向かっている。



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