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2018/09/02 Sun *行ったり来たり / Keith Moon

20180902twosidesofthemoon


双極。
あちらと思えば。
もうこちら。
その振れ幅の大きさ。
そいつが、どうにも。

極端で。
あちらの端から。
こちらの端まで。
その余りの。
落差に。

眩暈を。
起こさないものかと。
そう思いもするが。
これが。
存外に普通で。

傍目には。
どう見えているか。
そいつは。
知らないが。
知るつもりもないが。

あちらも。
こちらも。
己が領分。
おそらくは。
それだけのこと。

行ったり来たり。
そいつは。
別に。
どうってこともない。
自然のことだと。

『Two Sides Of The Moon』'75年リリース。
ザ・フーのドラマー、キース・ムーンの初の、そして唯一のソロ・アルバム。
ロック界広し、そしてその歴史もそれなりに長くはなっても。
その奇人、変人振りにおいて他の追随を許さない、それがムーン・ザ・ルーンとも称された。
キース、その人であり。その極端な性格と行動を象徴するかのアルバム・タイトル。
名付けたのはリンゴ・スターだそうですが。それがこのアルバムを的確に言い表していると。
何せ。ザ・フーに加入した時には既に、酒と薬物の中毒に悩まされていたとかで。
それにも関わらずと言うのか、それ故にと言うのか。生み出された唯一無二のスタイル。
その破天荒なプレイ、そして奇行の数々。しかしどこか憎めない愛嬌もあって。
特に、酒飲み仲間のリンゴや、ジョン・レノン、ニルソンらからは愛されたキースです。
その人柄を慕って(?)集まってきた面々と共に、好き放題にやりたいことをやってみたと。
そんな、何とも纏まりなどは全くもってないものの、楽しさに溢れたアルバムなのです。
ジョンやニルソンが曲を提供し。リンゴを始めとして。ジェシ・エド・デイヴィスも。
そして、ジョー・ウオルッシュ、ジム・ケルトナーにクラウス・ヴーアマンときて。
ボビー・キーズ、ジョン・セバスチャン、スペンサー・デイヴィス等々と豪華な面子が参加。
まぁ、楽しくも。恐らくは収拾のつく様な状態では無かったのだろうなと。
ザ・フーでは歌唱力に問題ありとして。コーラスの録音から外されることも多かったとかで。
鬱憤晴らしか。このアルバムでは全編に渡ってその拙い歌声を嬉々として披露していて。
一方で。ドラムは二曲でしか叩いていないと言う。その自由さがキースならではだと。
大好きなビーチ・ボーイズやビートルズ。そしてザ・フーのカヴァーをやっていて。
何せ、ビーチ・ボーイズやビートルズに押し掛けで参加しようとした前科もあるキース。
それもザ・フー加入後のことで。ザ・フーに対しては常に脱退願望を抱いていてとの説も。
しかしそれでいて。ザ・フーに対する愛情もインタビューで大いに語ってもいて。
その双極で複雑なキースの性質が。選曲にも表れているのかなと感じたりもします。そして。
「In My Life」での。哀歓と言ったレベルを超えたボロボロな悲哀のこもった歌声に。
どうしてもこの僅か数年後に逝ってしまったキース、ムーニーを思うと涙が滲むのです。
愛すべき奇人変人、ムーニー。その素顔が感じ取れる愛すべき、そして哀しいアルバムでもあるのです・・・

双極。
こちらと思えば。
またあちら。
その振れ方の速さ。
そいつが、どうにも。

極端で。
こちらの端から。
あちらの端まで。
その余りの。
速度に。

悪心を。
起こさないものかと。
そう思いもするが。
これが。
存外に平気で。

傍にいたら。
いい迷惑だろうと。
そいつは。
わかるが。
だからどうしたと。

こちらも。
あちらも。
己が疆域。
おそらくは。
それだけのこと。

行ったり来たり。
そいつは。
特に。
騒ぐこともない。
自然のなりわいだと。

あちらにも。
こちらにも。
惹かれる。
そんなものがある。
理由など。
それで十分だ。

あちらでも。
こちらでも。
楽しそうな。
そんなことがある。
理由など。
他にはいらない。

あちらも。
こちらも。
隔てる。
そんなものなどありはしない。
理由など。
考えるまでもない。

あちらの端から。
こちらの端まで。
楽しめるものなら。
その落差など。
関わりはない。

こちらの端から。
あちらの端まで。
遊べるものなら。
その速度には。
拘っていたい。

悪いけれど。
傍目など。
傍らにいう者など。
気に留めている。
暇もない。

行ったり来たり。
そいつは。
己には。
どうしても必要な。
摂理にすぎないのだ。

逝ったり来たりになる迄はね・・・



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