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2018/09/29 Sat *土曜の夜の / 泉谷しげる

20180929eigtiesballad


土曜日だから。
土曜の夜だから。
月末だから。
嵐の前だから。
なんだかんだと。

理由を。
探そうと思えば。
幾らでも。
探せるだろうなと。
そいつもあるだろうと。

でも。
この胸に。
燻っている。
この。
苛立ちの。

理由は。
おそらくは。
そんな単純な。
ものなどでは。
ありはしないと。

否。
逆にあまりにも。
単純で。
その理由を。
認めたくはないのか。

いずれにせよ。
土曜の夜の。
焦燥。
そいつに。
感情が波立っている。

『'80のバラッド』'78年リリース。
泉谷しげる、ワーナー・パイオニア移籍第一弾となったアルバム。
数多い(20枚以上はあるのかな)泉谷のオリジナル・アルバムの中でも。
一、二を争う傑作と思われるアルバム。ここらが最初の頂点だったかなと。
「翼なき野郎ども」「デトロイト・ポーカー」「裸の街」「エイジ」と言った。
後々までライヴでも取り上げられる代表的なナンバーも数多く含まれていて。
収められているナンバーの水準、その出来が高いのが先ず素晴らしいかなと。
それを意外にも。端正とも言える程に丁寧に歌い、聴かせる泉谷がここにはいます。
これはプロデューサーである加藤和彦の貢献も大きいかと思われます。
泉谷と、加藤和彦。何だか正反対な感じですが。結構馬は合ったのだとか。
余程の力量があって、信頼の置けるプロデューサーでないと。泉谷、言うこと聞かないし。
手綱を緩めすぎると、野放図にやり過ぎて。纏まりがなくなるので。流石は加藤和彦。
そして泉谷もその手腕を認めていたのだろうなと改めて思わされます。
さて。粗暴で、意固地で、手に負えない暴れ者で、トラブル・メーカーでと。
そんなイメージの強い泉谷ですが。それは実のところ、繊細で優しく、そして弱さの裏返し。
特に自らの弱さを自覚しているが故に。何ものかに巻かれてしまう、呑み込まれてしまう。
それを恐れるが故に、自らを鼓舞しなければいられない。それが泉谷の表現だと。
そして。それは実は多くの人間が抱いているもので。だからこそ、泉谷の歌うもの。
その焦燥であったり、虚無であったりが。聴く者の胸倉を掴んで離さないのだと。
そう感じるし、それこそが泉谷の魅力であり。このアルバムは見事に捉えているなと。
惜しむらくは。これだけのアルバムも商業的な成功は得られずに。その反動なのか。
俳優としての活動に力を入れて。それがまた評価されてしまったことで。どうにも。
その俳優、タレントとしてのイメージが。ロッカー泉谷の正統な評価を妨げている様で。
まぁ、自業自得な感もあるのですけど。このくそ爺の真価はこのアルバムにこそあると思うのですよねぇ・・・

土曜日だから。
土曜の夜だから。
秋が深まるから。
嵐がやって来るから。
なんだかんだと。

原因を。
求めようと思えば。
幾らでも。
求められるだろうなと。
そいつもあるだろうと。

でも。
この胸に。
刺さったままの。
この。
諦念の。

原因は。
おそらくは。
そんな簡単には。
見つかるものでは。
ありはしないと。

否。
逆にあまりにも。
明白で。
その存在を。
認めたくはないのか。

いずれにせよ。
土曜の夜の。
虚無。
そいつが。
感情を粟立てている。

焦燥。
そいつは。
今日に始まったことじゃない。
そいつは。
今夜に限ったことじゃない。

そうさ。
おそらくは。
もう、忘れた頃から。
この胸に。
燻ったまま。

虚無。
そいつも。
今日に始まったことじゃない。
そいつも。
今夜に限ったことじゃない。

そうさ。
恐らくは。
もう、遥か昔から。
この胸に。
刺さったまま。

だけど。
何なのだろう。
この苛立ちの高まりは。
この諦念の深まりは。
どうしたのだろう。

だけど。
何なのだろう。
この感情の波立ちは。
この感情の粟立ちは。
どうしたのだろう。

土曜の夜の。
焦燥。
土曜の夜の。
虚無。
そいつが俺を狂わせる・・・



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