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2018/11/10 Sat *包まれて眠れ / The Who

20181110thekidsarealright


包まれて眠れ。
その旗に。
その空気に。
その匂いに。
今は、その時だ。

今日。
今夜。
何があっても。
何かが起きていても。
今は、忘れよう。

帰ってきたのだ。
その旗の下に。
その空気の中に。
その匂いの中に。
今は、それだけでいい。

止めどなく。
巡り出しそうな。
そんな思いも止めて。
何もかも止めて。
ただ、ここにいること。

そのことだけを。
胸に止めて。
他のことは忘れてしまおう。
今は、その時。
そう言うことなのだ。

偶さか。
そんな時が訪れたのだ。
何もかも忘れて。
包まれて眠れ。
それでも世界は動くのだから。

『The Kids Are Alright』'79年リリース。
同名映画のオリジナル・サウンドトラック・アルバムとなるフーの二枚組アルバム。
その映画は今もって、フーとは何なのかを知るには最も重要な作品で。
何は置いておいても。その映画、映像を観ないことには話にならないと言うもので。
それこそ数多あるロック映画、ドキュメンタリーの類の中でも三指には入るだろうと。
なので、もし万が一、観てないと言う不届きな方がいれば先ずはそちらをお勧めするかな。
一方で。このアルバムそのものも。実に素晴らしい作品で、やはり外せないなと。
各種のTVやら、ライヴやら。またスタジオでの別テイクやらも収録されていて。
中には映画本編では使われていない音源も収録されている等、実に侮り難い内容であって。
(一方で、映画本編にしか収められていないものもあるのですけどね)
選曲的にも。キース・ムーン、ムーニー在籍時代のヒット曲、代表曲がほぼ網羅されていて。
ベスト・アルバムとして聴いても、十二分に価値のあるアルバムとなっています。
映画の為に撮影された'78年のシェパートン・フィルム・スタジオでのライヴ。
これが結果的にはムーニー生前最後のライヴとなって。そこからも2曲が収録されていて。
ムーニーの、最後のプレイが聴けると言うだけでも意味があるなとも思えます。
当時は未だお蔵入り状態だった『The Rolling Stones Rock and Roll Circus』出演時の。
あのストーンズを食ったと言われた、「A Quick One, While He's Away」の収録も。
大きな衝撃を与えたものだったのですよね。ウッドストックのライヴはやはり凄まじいし。
何せ。日本ではフーのアルバムが入手困難な時期も長くあったりしたので。
自分もそうですが。このアルバムでフーに出会って、ブッ飛ばされたガキも多かったかなと。
豪華な20頁に及ぶブックレットもついていて。今ほど映像どころか画像の情報も乏しい。
そんな時代において、フーの何たるかを知らしめるに大いに貢献したアルバムだったと。
そして。このジャケット。結果的にムーニー在籍時代の最後を締めくくるアルバムとなって。
ユニオンジャックに包まれて眠る4人の姿。そこにムーニーへの弔意と愛情。
更にはムーニーを失ったことで。一区切り、小休止をとのメンバーの思いが透けて見える様な気もするのです・・・

包まれて眠れ。
その旗に。
その空気に。
その匂いに。
今は、そう言う時なのだ。

今日。
今夜。
何もなくても。
何も起こせなくても。
今は、忘れよう。

戻ってきたのだ。
その旗の下へと。
その空気の中へと。
その匂いの中へと。
今は、それだけがいい。

止まることを知らない。
溢れ出しそうな。
そんな思いは放って。
何もかも放り出して。
ただ、ここにあること。

そのことだけを。
胸に刻んで。
他のことは追い出してしまおう。
今は、そう言う時。
それだけのことなのだ。

偶さか。
そんな時に恵まれたのだ
何もかも追い出して。
包まれて眠れ。
それでも歴史は止まらないのだから。


そう。
もう。
ここまで来たのだ。
一区切り。
そう言うことなのだろう。

そう。
もう。
そんなに長くはないのだ。
小休止。
そう言うことなのだろう。

競って。
争って。
そいつも。
今は、今夜は。
忘れてしまおう。

焦れて。
慌てて。
そいつも。
今は、今夜は。
放っておこう。

あんなことも。
そんなことも。
忘れてしまおう。
追い出してしまおう。
今が、その時。

偶さか。
訪れたこの時を。
心、ゆくまで。
心、おきなく。
漂うままに、それだけでいい。

安らぎ。
穏やかに。
世界からも、歴史からも、遠く離れて。
ただ、ここにいる、ここにある。
それだけでいいのだと思える幸せに。

包まれて眠れ。



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