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2019/01/30 Wed *天使は・・・ / Blondie

20190130autoamerican


天国なのか。
地獄なのか。
それとも。
その狭間なのか。
天使は何処に。

扉を。
開けたら。
華やかに。
艶やかに。
夢見心地で。

泉に。
飛び込んだら。
妖しく。
淫らに。
溺れるが如く。

その。
坩堝の。
中心で。
手招きしている。
そのものは。

幸運を招くのか。
不幸を遍くのか。
それは。
見極めたくもあり。
そのままにしておきたくもあり。

空の上か。
地の底か。
それとも。
その狭間なのか。
天使は何処に。

『Auto American』'80年リリース。
ブロンディの5枚目となるオリジナル・アルバム。
このアルバムの前に映画に提供した、件の「Call Me」が大ヒットして。
続けてこのアルバムからも「The Tide Is High」とか「Rapture」も大ヒットと。
既にスターの座にあったブロンディですが。このアルバムで遂に上り詰めたかなとも。
セックス・シンボルとしても人気を博し。その妖艶な唇に保険を掛けてと。
玩具としての自分の役割、その商売道具にも人一倍意識が高かったデボラ・ハリー。
実はブロンディとしてデビューした時には30歳を過ぎていて。この頃は30代半ばかな。
若くしてデビューするも挫折して。辛酸を舐めながらブロンディとして望みを叶えたと。
そのブロンディもデビュー当時は鳴かず飛ばずで。初来日公演は驚異的な不入りで。
不憫に思った、あの大貫憲章がしめていたネクタイを引き千切るほどに孤軍奮闘したとか。
そんなエピソードもあって。その時代を乗り越えてやっと掴んだ成功の果実。
それを、どう享受したのか。それはこのアルバムの雑多、坩堝とも言える音楽性に見えて。
既に我がものとしていたディスコやニュー・ウェイブに止まらずに。
レゲエ、ラップ、更にはジャズまでをも。その掌にして。揚々と歌ってみせるデボラ。
あまりに幅が広すぎて、混乱し、ついていけず、脱落したファンも多かったと言われますが。
漸く天国に辿り着いたデボラにしてみれば。それが何ほどのものかと。
自らの望みのまま、求めるままに。歌い、踊り、演じ、楽しむ。その様を見せるだけだと。
勿論、そこにはその様で魅せる、魅入らせることが出来るとの自負と自信があってこそ。
しかし、例え。その目論見が外れたところで。自らの欲望に忠実であることを選んだと。
そう。キッチュでポップ、セクシーでグラマラス。しかし、その様、その姿は。
恐ろしいまでに壮絶な凄味をも帯びているのです。デボラの立っているのは天国か地獄か。
そのいずれか、あるいは別の何処かだとしても。デボラは、聴く者を魅了して止まない天使ではあるのです。

天国なのか。
地獄なのか。
それとも。
その境界なのか。
天使は何処に。

明かりが。
ついたら。
煌びやかに。
めくるめく。
夢うつつで。

華に。
吸い寄せられたら。
熱く。
蕩けて。
囚われるが如く。

その。
混沌の。
中心で。
微笑みかけている。
そのものは。

至福をもたらすのか。
厄災を呼び起こすのか。
それは。
見定めたくもあり。
そのままに過ごしてしまいたくもあり。

空の果てか。
地の奥か。
それとも。
その境界なのか。
天使は何処に。

理とか。
定めとか。
そんなものから。
離れていたい。
その思いがある限り。

習とか。
法とか。
そんなものとも。
無縁でいたい。
その願いがある限り。

道理も。
倫理も。
超えたところ。
そこが。
何処であろうとも。

常識も。
慣例も。
破られたところ。
そこが。
何処であろうとも。

その。
扉の向こうの。
その。
明かりの中の。
あるものが誘うのならば。

その。
泉の奥の。
その。
華の中の。
あるものが魅せるのならば。

天国であろうと。
地獄であろうと。
この地上であろうと。
そう。
天使は其処に。



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