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2019/03/02 Sat 咽び泣くもの・・・ / Free

20190302tonsofsobsukorg


溢れるもの。
どうしても。
こうしても。
溢れてしまうもの。
そんなもの。

そいつに。
惹かれて。
引き付けられて。
彷徨いながら。
辿り着いてみれば。

その。
切なさに。
その。
やるせなさに。
どうにも。

胸を。
掻き毟られる。
そんな思いが。
浮かび上がり。
抑えられずに。

そして。
また。
溢れた、そのままに。
更に。
彷徨い続けると。

そうだ。
この胸の内にも。
溢れるものが。
咽び泣くものが。
あるのだと。

『Tons Of Sobs』'68年リリース。
フリーの記念すべき最初の一歩となったアルバム。
米国盤は、この英国盤の内ジャケのメンバー四人の写真を使った別ジャケでしたが。
このアルバムは、やはりこの不気味でありながら哀感が漂う英国盤のジャケでないと。
そう。このジャケが。そのままこのアルバム、そしてフリーと言うバンドのサウンド。
そしてその本質を見事に捉えているかなと思われてならないのです。
深く沈み込む様な、内省的でさえあるかのサウンド。どうにも英国的な匂いと香りを纏い。
そう。音を詰め込んでいるわけではなく、間があるのに。重く引き摺り込むリズム、ビート。
アンディ・フレイザーとサイモン・カークのリズム隊のそんな通奏低音を土台として。
その上で、ポール・ロジャースの歌声とポール・コゾフのギターが空気を震わせると。
それにより描かれるもの、溢れるもの。それにより呼び起こされるもの。
そんなものが、結局のところフリーのサウンドであり、本質であって。それに魅了されたと。
フリーが何者で、フリーが何たるか。それはこの1stアルバムに表わされていたのだと。
あまりに渋いと言えば、あまりに渋いのですが。故に強く惹かれもするのです。
それにしても。この時、メンバーは全員十代だった筈で。十代でこれを創ったと言うのは。
凄い、素晴らしい。それは間違いないものの。あまりに早熟にも過ぎたかなとも思われて。
つまりは。このアルバムの地平をどう離れ、どう飛び立つのか。それを見いだせなかった。
それこそがフリーが短命に終わってしまった大きな要因であったかとも感じてしまいます。
まぁ、短命であったが故に。その遺されたものに、より一層の愛しさが募るのですが。
さて。ロジャースも、フレイザーも、カークも。それぞれに何とも魅力的ではありますが。
このアルバムは、やっぱり。コゾフのギター。その咽び泣く様に尽きるのかなと。
一音、一音に全身全霊を込めて泣かせ、その余韻で空気を震わせている、そんなギター。
どれほどのものが、思念が、情念がその胸の内にあったのか。それを解き放つのには。
ここまでギターを泣かせなければ、咽び泣く者にならなければならなかった。その壮絶な様に震えがきます・・・

溢れるもの。
どうにも。
こうにも。
溢れてしまうもの。
そんなもの。

そいつに。
魅せられて。
引き寄せられて。
彷徨いながら。
辿り着いてみても。

その。
刹那な様に。
その。
虚しい様に。
どうしても。

胸を。
引き裂かれる。
そんな思いが。
湧き上がり。
止められずに。

そして。
そう。
溢れた、そのままに。
尚も。
彷徨い続けると。

そうだ。
この胸の底にも。
溢れるものが。
咽び泣くものが。
あるのだと。

いつから。
溢れていたのか。
いつから。
それは。
始まっていたのか。

いつから。
惹かれ。
引き付けられていたのか。
魅せられ。
引き寄せられていたのか。

いつから。
掻き毟られ。
引き裂かれ。
抑えられず。
止められず。

いつから。
彷徨っているのか。
いつまで。
それは。
続いていくのか。

どうしても。
こうしても。
溢れてしまうもの。
止まないもの。
そんなもの。

どうにも。
こうにも。
溢れてしまうもの。
震わせるもの。
そんなもの。

いつから。
咽び泣くもの。
そいつは、ここにあり。
咽び泣く者。
そんな者になっていたのだろう・・・



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