カテゴリー「002 American Rock」の記事

2018/09/18 Tue *無修正 / Aerosmith

20180918livebootlegusorg


修正された。
何かが。
消されて。
何かが。
加えられた。

そいつが。
必要な時も。
あるだろう。
有効な時も。
あるだろう。

だが。
それによって。
隠されてしまう。
見えなくなってしまう。
そんなものもあって。

その中にこそ。
事実が。
知るべきものが。
あると。
そんなこともあるのだと。

だから。
妙に。
綺麗な。
無臭な。
そんなものには気をつけたい。

消さず。
加えず。
何も隠さず。
そいつを見てみたいのだ。
無修正。

『Live ! Bootleg』'78年リリース。
エアロスミスの初めてのライヴ・アルバム。
アルバム・タイトル、そして意匠と明らかに海賊盤を意識した2枚組。
そこに当時のエアロスミスの自分達に対する意識、自負と危機感が感じられるかな。
恐らく、このアルバム。ライヴ・アルバムには珍しく後から手を加えていないのですよね。
ストーンズでもライヴ・アルバムに後からオーヴァー・ダビングを施すのは常なのですが。
そこを敢えて、チューニングのズレも、リズムのもたりも、ミス・トーンもそのままにと。
まさに、海賊盤も顔負けの生、現地直送の姿を晒に出たと。そこが凄いかなと。
特にリリース当時はあまりにも生々し過ぎる、下手だとの批評もかなり受けていましたが。
確かに。どう考えても楽器間の音量のバランスも、ヴォーカルとバックのバランスも。
一切無視している感じだし。曲によって音量もバラバラで。本当に実際のライヴそのまま。
エアロスミスは決して、テクニック的に特段優れているバンドでは無いので、度胸あるなと。
逆に言うと。巧拙に拠らない、グルーヴで勝負しているバンドだとの自負があるからこそ。
この荒っぽさも極まった、生の、無修正の姿を晒す勝負手が打てて、有効だったのだと。
この血沸き肉躍る、何処へ行くかわからない危うさ。これこそがエアロスミスなのだから。
恐らくは前作にあたる『Draw The Line』があまりに完成度高くて。音像は歪んでいても。
エアロスミスのアルバムとしては無臭と言うか、無機質な感じに違和感があったりもして。
それはメンバーも同様で。このアルバムをリリースすることによって原点回帰を図ったと。
まぁ、逆に。思いを吐き出し過ぎてしまって。この後に崩壊へと向かうのですけれどね。
その後、奇跡の復活は遂げましたが・・・修正された、去勢された感は否めないのですよね。
それにしても唐突にデビュー直後の更に音質の劣る音源を途中に挟んでしまうとか。
「Draw The Line」をノー・クレジットにするとか。スティーヴンとジョーのマニア振りにはニヤリとさせられます。

修正された。
何かが。
補われて。
何かが。
正された。

そいつが。
必須な時も。
あるだろう。
有益な時も。
あるだろう。

だが。
それによって。
消されてしまう。
隠されてしまう。
そんなものもあって。

その中にこそ。
真実が。
感じるべきものが。
あると。
そんなこともあるのだと。

だから。
妙に。
端正な。
無機質な。
そんなものは疑ってみたい。

補わず。
正さず。
何も消さず。
そいつを感じてみたいのだ。
無修正。

端から。
ちょっとや。
そっと。
補い。
正す。

その程度で。
どうにか。
なる様な。
される様な。
そんなものではない。

後から。
ちょっとや。
そっと。
消して。
加える。

その程度で。
変わる。
変えられる。
変えられてしまう。
そんなものでもない。

だったら。
消さず。
加えず。
何も隠さず。
ありのまま。

だから。
補わず。
正さず。
何も消さず。
生のまま。

湧き上がり。
踊りだす。
その鼓動。
その波動。
そのままで。

エロも。
ライヴも。
あれも。
これも。
無修正、それがいい。



web拍手 by FC2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/09/17 Mon *墓碑銘 / Tommy Bolin

20180917privateeyes


墓碑銘。
そんなものなど。
何が刻まれようと。
何も刻まれなくても。
どうでもいい。

大したことなど。
何一つ。
遺せるものも。
何一つとして。
持ち合せてはいない。

路傍の。
石ころ一つ。
どんなに頑張っても。
せいぜいが。
そんなところ。

誉められたくも。
称えられたくも。
ありはしない。
そんな者ではない。
そんな者になどなりたくもない。

ただ。
そうだな。
胸の片隅でいい。
偶さかでいい。
ありのままに。

そんな。
馬鹿もいたなと。
刻んで貰えたら嬉しいなと。
ふと、そんな思いが浮かぶのは。
その時が、そこまで来ていると分かっているからか・・・

『Private Eyes』'76年リリース。
トミー・ボーリンの2枚目のソロ・アルバム。
そして遺作となってしまった因縁の深いアルバムでもあると。
ディープ・パープルは解散。このアルバムをリリースして。
ジェフ・ベックのオープニング・アクトとして全米ツアー中に急逝。
薬物の過剰摂取によるもので。未だ25歳の若さだったと。
その余りにも惜しまれる夭折後に雨後の筍の様に様々な音源が発掘されましたが。
このアルバムこそが墓碑銘になってしまったと。それにしても。
このジャケットのどこか虚ろな表情、そして、富墓林の三文字。誰の発案だったのか。
リリース当時から不吉だとか一部では言われていて。それは的中してしまったと。
トミーのソロ・アルバムと言えば1枚目の『Teaser』での溌溂と跳び回るその様。
そこでの、ジェフ・ベックをも凌駕するかの、縦横無尽なギターが強い印象を残していて。
このアルバムでも。その路線でいくのかと思いきや。そんな枠には収まらないと。
ここでのトミーはヴォーカリストとしての可能性を広げようとしているかで。
相変わらず多彩に跳ねながらも。優しさを増したかにも思えるそのギターに寄り添う様な。
その柔らかい歌声には、従来にない魅力、そしてその未来の匂いが漂っているのですが・・・
『Teaser』、そしてビリー・コブハムのアルバムへの客演で見せたクロス・オーヴァーな。
その新たなロック・ギターの地平を拓いた功績はジェフ・ベックに冠を奪われて。
ディープ・パープルではリッチー・ブラックモアの残影に不当に悩まされてと。
どうにも不運、悲運につき纏われた感もあったトミー。そいつを振り切ろうとしたのか。
このアルバムでの、歌への傾倒はグレン・ヒューズやデヴィッド・カヴァーデイル。
その二人からのインスパイアもあったのか。だとするとそこには様々な可能性があったと。
このアルバムの。そのソウルフルなギター、そして歌声。その先を聴きたかったなと。
とかく。不当な評価に甘んじてきたトミー。その短くも輝かしい光跡。そのありのままを憶えておきたいかな・・・

墓碑銘。
そんなものなど。
何を刻まれようと。
何が刻まれなくても。
知ったことではない。

微々たるものの。
一つか二つ。
遺せたとしても。
何一つとして。
持って行けるわけでもない。

路傍の。
石ころ一つ。
その轍など。
直ぐに消えてしまう。
そんなところ。

毀誉褒貶。
そんなものが。
あったとしても。
そんなものなどどうでもいい。
そんなものなど関わりたくもない。

ただ。
そうだな。
記憶の片隅でいい。
ふとした時でいい。
ありのままに。

そんな。
阿呆もいたなと。
刻んで貰えるなら悪くは無いかと。
ふと、そんな思いが過るのは。
その時が、そんなに遠くは無いと感じているからか・・・

たぶん。
そうさ。
本当は。
刻みたいものが。
あったりするのさ。

たぶん。
そうだな。
実のところ。
爪痕を遺したいものが。
あったりもするのさ。

そうさ。
そうなのだ。
刻みつけたい。
爪痕を遺したい。
誰かがいるのさ。

分かっているさ。
大したことは。
遺せるものも。
何一つ。
無いであろうってことは。

知っているさ。
路傍の。
石ころ一つ。
その程度の存在。
そんなものに過ぎないってことは。

百も承知さ。
誉められることに。
称えられることにも。
何の意味も。
ありはしないってことも。

ただ。
そうなのだ。
ありのまま。そのまま。
その姿が。
誰かの胸に、心に微かにでもと。

墓碑銘。そいつに囚われそうだ・・・



web拍手 by FC2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/09/13 Thu *プロトタイプ / Montrose

20180913montrose


かなりのものかも。
それなりに。
いい線と言うか。
意外と。
いけてもいるらしい。

だが。
どうも。
諸手を上げては。
否、上げてはいるけど。
何かが。

引っ掛かりもする。
これで。
よしと。
完成とは言えない。
何かがある。

その。
存在が。
喉に。
引っ掛かった。
小骨の様で。

まぁ。
そんなものなど。
勢いで。
ブッ飛ばしてしまえば。
それでいいのかも知れないが。

時なのか。
場所なのか。
道具なのか。
それとも…
やはり。完成形ではないのかと。

『Montrose』'73年リリース。
『ハード ✭ シヨック !』なる些か大袈裟とも言える邦題。
それが、その衝撃、その期待の大きさを表していたモントローズの1stアルバム。
尤も。日本では2ndアルバムが先にリリースされていたのですけれどね。
ヴァン・モリソンやエドガー・ウィンターとの活動で名を上げたロニー・モントローズ。
その敏腕ギタリストであるロニーが満を持して自らのバンドを結成することになり。
あのサミー・ヘイガー等をメンバーに迎えて結成されたのがモントローズでした。
一説ではロニーは、モット・ザ・フープルからの誘いを断ったとも言われています。
そんな気合十分のロニーがプロデューサーとして迎えたのがテッド・テンプルマンで。
既に、あのドゥービー・ブラザーズをスターにすることに成功していたその手腕が。
このアルバムでも大いに発揮されて。ロニーのギターがうなり、サミーのシャウトが炸裂。
何とも豪快で爽快な。疾走感極まりないアメリカン・ハード・ロックとなっています。
アルバム全編を通して隙の無い、カッコイイアルバムなのですが。牽引し、象徴している。
そんなA面頭の「Rock The Nation」のカッコ良さときたら。もう実に何とも快哉なのです。
ロック史上でも。デビュー・アルバム、1stアルバムとしては有数の出来で。
それだけのショック、衝撃を聴く者に与えるには十二分に過ぎると言えるものなのです。
それどころか。アメリカン・ハード・ロックのアルバムとしては白眉の一枚かなと。
ところが。これが売れなかったのですよね。全米100にも入らなかったのかな。
不思議で仕方がないのですけれどね。何故、これ程のアルバムが受け入れられなかったのか。
それで。元々職人気質で器用なロニーに迷いが生じて、音楽性がぶれ始めて。
また下手に器用なだけに何でもできてしまって。そして、何故かそっちが売れてと。
組合せ、噛み合わせ。そんなものは一度狂い始めると止まらないのですよね・・・
やがてサミーは脱退。ほどなくモントローズ自体もその活動を終えることになったと。
時代が早かったのか。ロニーとサミーの相性に問題があったのか。惜しいことをしたなと。
そう思ったのは。テッドも同じだった様で。モントローズを言わばプロトタイプとして。
完成形へと導いたのがあのヴァン・ヘイレンだったりするのですよね・・・
デヴィッド・リー・ロスに代わってサミーが参加した途端に面白く無くなったのは皮肉でしたけどね。

かなりのものだと。
それなりの。
ラインとやらは。
意外と。
越えてはいるらしい。

だが。
どうも。
鵜呑みにするには。
元々、呑めないけれど。
何かに。

届いていない気もする。
これで。
いいと。
完了とは言えない。
何かがある。

その。
存在に。
背中に。
手が届かない。
むず痒さが残る様で。

まぁ。
そんなものなど。
気のせいだと。
笑い飛ばしてしまえば。
それでいいのかも知れないが。

時が満ちていないのか。
場所がそぐわないのか。
道具が手に馴染まないのか。
それとも…
やはり。完了形ではないのかと。

そうなのだ。
たぶん。
意外と。
いい線はいっている。
そうなのだろう。

そうなのだ。
おそらく。
意外と。
それなりのラインは越えている。
そうなのだろう。

だが。
諸手を上げられない。
何かが。
引っ掛かる小骨が。
ありもするのだ。

だが。
鵜呑みに出来ない。
何かが。
むず痒い場所が。
ありもするのだ。

勢いだけでは。
ブッ飛ばせない。
気のせいだと。
笑い飛ばせない。
何ものかが残っているのだ。

原因は。
時にあるのか。
場所にあるのか。
道具にあるのか。
それとも…やはり要である人にあるのか。

プロトタイプ。
そう。
いまの、この状態。
それは未だ、完成ではない。
それは未だ、完了もしていない。

だから、面白い・・・かな。



web拍手 by FC2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/09/12 Wed *この世は / Alice Cooper

20180912billiondollarbabies


この世は。
この世界は。
金だ。
金だ。
金が総てだ。

綺麗ごとを。
並べようと。
どうしようと。
そいつは。
変りはしない。

確かに。
金で買えない。
そんなものも。
稀には。
あるかもしれないが。

確実に。
金さえ積めば。
手に入る。
そんなもののが。
多いのだ。

だから。
金、ねぇか?
金、ねぇか?
あれば。
あるほど素晴らしい。

金、金、金。
札入れが膨らむほどの。
札入れに入りきらないほどの。
金庫から溢れるほどの。
金が欲しい。

『Billion Dollar Babies』'73年リリース。
アリス・クーパーの通算6枚目となるアルバム。
ボブ・エズリンと組んでは3枚目か、4枚目か、その辺り。
いまも尚、現役で頑張っているらしいアリスですが。
その全盛期、頂点は間違いなくこの時点だったなと。それ程に。
その勢い、その完成度共に。このアルバムは極めに極められていたなと。
大蛇とか、断頭台とか。そんな奇抜な演出が効いたライヴが評判を呼んだこともあって。
ショック・ロックとか呼ばれていたのですが。その骨格を成すサウンドは。
シンプルでストレートな。言ってしまえばただのハード・ロック。
それを偏執的とも言えるエズリンのプロデュースと、アリスの外連味たっぷりのギミック。
それによって奇抜に、奇怪に、妖しく煌めくものへと深化させていったのですよね。
その極めつけが。ここまでの成功で得たであろう資金と権力を惜しみなく注ぎ込んだ。
そんなこのアルバムで。そのサウンドの厚さ、ケバケバシさ、煌めき度合いが極まったと。
そのことを誇示するかの蛇革の札入れを模したジャケット、10億ドル札?が封入と。
世間が抱き始めていたと思われるイメージを逆手にとってのこの洒落の効いた戦略。
ここらの頭の回転の速さと、センスの良さ。ただ者では無いアリスなのです。
「Elected」「Billion Dollar Babies」「No More Mr. Nice Guy」等々と。
収められているナンバーも実にキャッチーで。シングルも4曲カットされたのかな。
アルバムは当然の様に、全米でも全英でも首位を獲得しているのですよね。
どうしても日本人には毒気が強すぎたのか、色物のイメージが着いてしまったからか。
その人気も寂しい限りですが。どうして、どうして金の使い方も心得た傑物なのです。
そして。何故、キッスが件のアルバムでエズリンを頼ったかは。このアルバムに針を落とせば一耳瞭然なのです。

この世は。
この世界は。
金だ。
金だ。
金で動くのだ。

御託を。
並べようと。
どうしようと。
そいつは。
変わるはずもない。

確かに。
金で動かない。
そんなものも。
中には。
いるかもしれないが。

眼前に。
金さえ積めば。
手の平を返す。
そんなものが。
殆どなのだ。

だから。
金、ねぇか?
金、ねぇか?
どれだけ。
あっても困りはしない。

金、金、金。
札入れが破れるほどの。
札入れから零れ落ちるほどの。
金庫が幾つも必要なほどの。
金が欲しい。

この世は。
この世界は。
金だ。
悔しいが。
そう言うことだ。

下手したら。
あの世も。
あの世界も。
金だ。
そんなものなのだ。

だから。
金、ねぇか?
金、ねぇか?
あるなら。
恵んでくれないか。

だから。
金、ねぇか?
金、ねぇか?
余っているなら。
回してくれないか。

この世を。
この世界を。
動かす仕組み。
そいつも。
金次第なのだろう。

この世を。
この世界を。
牛耳る権力。
そいつも。
金次第なのだろう。

だから。
金だ。金だ。
金が。金が。
欲しい。
有り余るほどの金が。

馬鹿と鋏と同様に。
金だって使い様。
無駄な争いに、バカ騒ぎに。
使い切る、その前に。
俺に金をくれないか。

いま、買わなきゃ。
いま、動かさなきゃ。
たすけられないものがある。
救われないものもある。
だから・・・金、ねぇか?・・・



web拍手 by FC2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/09/11 Tue *萎えても / Cactus

20180911cactus


萎えても。
それでも。
何かを。
ふり絞って。
立つのだと。

それ以外に。
見せられる。
証となる。
ものなど。
ありはしないと。

で、あれば。
四の五の言わずに。
立って。
立ち向かって。
突き進むしかない。

迷いも。
弱気も。
振り切って。
奮い立たせて。
突っ込んでいくしかない。

誰が。
何と言おうとも。
他に取り柄が。
あるでもなし。
この一事に。

そいつに。
賭けて。
萎えても。
何でも。
立たせるのだと。

『Cactus』'70年リリース。
屹立するサボテンも印象的なカクタス(サボテン)の1stアルバム。
ご存知の様に。このアルバムの結成にはジェフ・ベックが。
その動向が大いに関わっていて。ティム・ボガートとカーマイン・アピス。
ヴァニラ・ファッジのリズム隊だった二人にベックが惚れ込んで意気投合して。
ロッド・スチュワートと四人でバンドを結成しようと計画するものの。
肝心要のベックが自動車運転中に犬を避けて電柱に衝突して大怪我を負って。
ロッドはロン・ウッドと共にフェイセスへと。途方に暮れたのはボガートとアピスで。
致し方なく?ギタリストのジム・マッカーティを誘い。そのジムがラスティ・デイを誘い。
四人揃ったところで。通りかかったドライヴ・インの名前からカクタスと名乗ったとか。
う~ん。どう考えても。自分達のサウンドを象徴するあるものをイメージして。
その隠喩としてカクタスをバンド名として、サボテンをシンボルにした様な気がしますが。
さて、最強にして最恐なボガートとアピスのリズム隊に、鋭く切り込むマッカーティと。
そんなまさにドカドカうるさいサウンドを従えて叫び、吠えるのがデイなのですが。
まぁ、その歌声、そのヴォーカルがそれこそ何と言うかロック史上最も下品と言うか。
その猥雑な迫力が、何とも凶暴なアメリカン・ハード・ロックを謳い上げていると。
そう。荒涼とした砂塵舞う荒野に、何ものをも、ものともせずに屹立するサボテンの如しで。
その突っ込み具合、暴走の具合は。唯我独尊の極みとも言えるほどなのです。
大概のバンドには一人は、退くと言うか。後ろから支えるタイプがいると思うのですが。
カクタスは、もう徹頭徹尾。最初から最後まで四人とも煩いと言う。類稀なバンドで。
スローでブルージーなナンバーですら、どこかドタバタしているのだから凄いよなと。
少しは落ち着けよと思いもしますが。この傍若無人な落ち着きの無さが魅力ですからね。
およそ、枯れるとか、萎えるとか。そんなものとは無縁だったカクタス。その精力が堪らないかな。

萎えても。
それでも。
何が何でも。
ふり絞って。
立たせるのだと。

それ以外に。
立てられる。
明かせる。
ものなど。
ないのだからと。

で、あれば。
言い訳をする前に。
立たせて。
立ち上がって。
突き進む以外にはない。

悩みも。
躊躇いも。
振り捨てて。
勇み立って。
突っ込んでいく以外にはない。

誰に。
何を言われても。
他に武器が。
あるでもなし。
この一物に。

そいつに。
託して。
萎えても。
何が何でも。
立たせるのだと。

この。
どうにも。
ならない。
渇きを。
潤したいのなら。

この。
どうにも。
ならない。
疼きを。
収めたいのなら。

この。
どうにも。
ならない。
痛みを。
癒したいのなら。

迷いも。
弱気も。
振り切って。
四の五の言わずに。
立つしかない。

悩みも。
躊躇いも。
振り捨てて。
言い訳をする前に。
立つしかない。

それ以外に。
見せられる。
証となる。
明かせる。
ものなどありはしない。

この一事に。この一物に。
賭けて。委ねて。
萎えても。
何が何でも。
立つのだと。立たせるのだと。

この渇き。
その苦しみ。
その地獄。
そこから逃れるには。
それしかないのだ・・・



web拍手 by FC2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/08/10 Fri *破壊無くして / Kiss

20180810destroyerusorg


何かを。
変えたいのなら。
本気で。
そう。
思うのなら。

慣習。
そんなものなどに。
囚われずに。
進めなければ。
始まらない。

現状。
そいつを。
維持していては。
何も。
打開できない。

本当に。
その覚悟が。
あるのなら。
実行して。
示すしかない。

もう。
後戻りなど。
する気は。
無いのだと。
それ程なのだと。

一から。
変える。
考え出す。
破壊無くして。
想像無しと。

『Destroyer』'76年リリース。
キッスの4枚目にして代表作とも言えるアルバム。
当時の邦題が『地獄の軍団』だったことでも知られているかな。
特に日本では。このアルバムでキッスを知ったと言う人も多いと思われて。
ヒット曲や、その後のライヴの定番となるナンバーも多数含まれていて。
代表作であり、傑作であることは言を待たないのですが。
しかし。これがキッスの本流、キッス・サウンドの王道かと言われると。
そいつは少々違うと言うか。かえってキッスのアルバムの中では異色作かなと思われて。
そう。ヘヴィ・メタルなビートルズを標榜していたキッスにしては凝り過ぎと言うか。
様々な仕掛けを駆使した、あまりにもシアトリカルで重厚なサウンド。
それは実は(特に’70年代の)キッスにしては例外中の例外だったりするのです。
そこには。当然それなりの理由があって。当時のキッスの置かれていた状況。
ライヴは高い評判を呼んで。ライヴ・アルバムも高いセールスを上げたものの。
肝心のオリジナル・アルバムが。どうにも今一つセールスが伸びないと。
そこで悩んだ挙句。一大決心。それまでのサウンドを大きく変えてみようと試みたと。
その為にアリス・クーパーとの仕事でしられるボブ・エズリンをプロデューサーニ迎えて。
ボブの指揮の下で、壮大なサウンド作りに挑んだと。その結果のアルバムだったのです。
そうして従来の3枚のアルバムとは比較にならない壮大で重層なサウンドになったと。
そのサウンドで奏でられるキッスならではのキャッチーなナンバーの数々。
その変化に合わせて。ステージ衣装も、ステージ装置も重量感を持たせたのも功を奏して。
一気に、このアルバムにて。初めてスタジオ・アルバムでの大成功をも手にしたのでした。
出来上がっていたスタイルを変えること、壊すこと。そこには相当な勇気も必要だったかと。
ジーン・シモンズとポール・スタンレイの覚悟。破壊無くして、創造無し。
偉大なるマンネリとも言われるキッスですが。それに徹することが出来る様になったのも。
このアルバムでの賭けに勝ったからこそ。その覚悟と度胸の良さがキッスを支える本質かなと思います。

何かを。
作りたいのなら。
本気で。
そう。
願うのなら。

前例。
そんなものなどに。
縛られずに。
闘わなければ。
始まらない。

現状。
そいつを。
打破しなくては。
何処へも。
到達できない。

本当に。
その度胸が。
あるのなら。
挑戦して。
示すしかない。

もう。
繰り返しを。
続ける気は。
無いのだと。
そこ迄なのだと。

一から。
作る。
生み出す。
破壊無くして。
創造無しと。

今の。
そのまま。
それでも。
そこそこ。
いけるかも。

否。
ひょっとしたら。
それなりに。
いい線まで。
いけるかも。

それでも。
何かが。
足りないから。
満たされないから。
やってみようと。

新しく。
変えるのだと。
作るのだと。
決めたのなら。
誓ったのなら。

後へは。
退けない。
元へは。
戻れない。
そう言うこと。

習慣も。
前例も。
そんな。
現状は。
打破するのだと。

一から。
考える。
作る。
破壊無くして。
それを恐れるな。



web拍手 by FC2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/08/09 Thu *無条件降伏 / Cheap Trick

20180809heaventonightusorg


もう。
何も。
口にすることは。
言葉にすることは。
ない。

もう。
何も。
求めるところも。
お願いするところも。
ありはしない。

ただ。
その意のままに。
そのままに。
従うのみ。
ついていくのみ。

それでいい。
それがいい。
それで。
許されるなら。
保証されるなら。

その。
一隅に。
身を置くこと。
そこに。
あること。

それで。
今夜も。
天にも昇る。
思いでいられるのなら。
無条件降伏。

『Heaven Tonight』'78年リリース。
チープ・トリックの3枚目となるアルバム。
日本では前作の『In Color』で人気が出始めていたものの。
本国、米国では未だ前座クラス。で、日本へ来てみたら空港から大歓迎。
移動する車は、ファンの乗ったタクシーの大群に追いかけられてと。
そして。米国では考えられないサイズのアリーナ、武道館でライヴを行ったと。
その後、その模様を収録したライヴ・アルバムによって米国でもブレイクしたのですが。
それだけ日本のファンには先見の明があった、洋楽雑誌のプッシュが功を奏した。
ロビン・ザンダーとトム・ピーターソンのルックスに・・・まぁ、何にしろ。
今に至るまで。日本ほどチープ・トリックと言うバンドを愛した国は無いかなと思います。
その日本が愛したチープ・トリックの魅力。ハードさとポップさ。キャッチーとキッチュ。
そして。真っ直ぐさと、ひねくれたところ。その相反の絶妙なバランスにあったかなと。
このアルバムのプロデュースは前作に続いてトム・ワーマンで。その音の軽さ。
リック・ニールセンを始めとするメンバーはトムの音作りに不満があった様で。
一説では。このアルバムの録音は不承不承であったとも言われますが。結果としては。
本人達の意向は別にして。その軽さがあってこそ、チープ・トリックの魅力が光るかなとも。
おそらくリックは1stを担当したジャック・ダグラスの音を理想としていたのかもで。
確かに。あの1stはアメリカン・ハード・ロックとしてはカッコいいのですが。
その路線でチープ・トリックが成功したか。その魅力は十二分には発揮できなかったかな。
A面頭の「Surrender」に顕著な様に。重厚さと軽妙さの融合にこそ。聴く者が敵わない。
これだよな、これでいいのだよなと。抵抗を諦めて降伏してしまう魅力があるのだと。
そう。邦題である『天国の罠』の如くで。甘い二人に惹かれていったら・・・実は裏には・・・
そのギャップを見せつけ、魅せる。それこそがチープ・トリックの神髄でもあるとも思うのですよね。

もう。
何も。
記すことは。
文字にすることは。
ない。

もう。
何も。
望むところも。
お祈りするところも。
ありはしない。

ただ。
その志のままを。
そのままを。
追うのみ。
縋っていくのみ。

それでいい。
それがいい。
それで。
認められるなら。
受容されるなら。

その。
片隅に。
身を置くこと。
そこに。
いること。

それで。
今夜も。
天にも届く。
思いでいられるのなら。
無条件降伏。

そう。
その心。
その世界。
その一隅。
それだけでも。

そう。
その思い。
その世界。
その片隅。
そこだけでも。

そう。
ほんのひと時。
ほんの一瞬。
過ること。
それだけでも。

そう。
ただの気まぐれ。
ほんの一瞬。
占めること。
それだけでも。

それが、
許されるなら。
保証されるなら。
天にも昇れる。
そこが天国。

それが。
認められるなら。
受容されるなら。
天にも届く。
そこが天国。

だから。
あの娘には。
あの娘だけには。
もう。
無条件降伏・・・なのである・・・



web拍手 by FC2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/08/08 Wed *奇想天外 / Sparks

20180808kimonomyhouse


奇想。
天外より。
落ちてくる。
そいつを。
歓迎しよう。

変わっていても。
おかしくても。
いいではないか。
誰も思いつきもしない。
そんなものが。

ふと。
ある日。
ある時。
思い浮かんだのだ。
落ちてきたのだ。

そいつを。
生かさない。
そんな手など。
ありはしない。
勿体ない。

あんたが。
そいつを。
面倒だと。
疎ましいと。
放棄するのなら。

喜んで。
そいつを。
頂きましょう。
奇想天外。
いと、面白いかな。

『Kimono My House』'74年リリース。
スパークスの通算3枚目のアルバムにして、実質的には1stアルバム。
米国はロサンゼルス出身のスパークス。かのトッド・ラングレンの目に留まり。
ハーフ・ネルソンとしてデビューして。アルバムを1枚制作(後にスパークス名義に)。
その後、レコード会社を移籍して。スパークスと改名して更にアルバムを1枚制作。
しかしながら商業的には惨敗に終わり。比較的に反応の良かった英国へと拠点を移して。
新たにアイランドと契約。マフ・ウィンウッドをプロデューサに迎えて再出発。
それが、このアルバム・タイトルもジャケットも奇想天外なこのアルバムでした。
このセンス。これはあれですね。モンティ・パイソンとかにも近いものがあって。
どう考えても英国的だよなと。それだけでも英国に拠点を移すのは自然の成り行きかなと。
内容も。これまた。何ともキッチュで、キャッチーで、グリッターで。
明らかに英国のグラム・ロックと、それこそクイーンを繋ぐミッシングリンクみたいな。
一聴すると女性ヴォーカルと思えてならない、ラッセル・メイルのハイ・トーンな歌声。
ファルセットを駆使して。まるで無駄に豪華に仕立てたオペラみたいで。
それを支えるバンドのサウンドは。こちらも無駄に豪華で、無駄にハードみたいな。
その間を何だか、無機質と言うか無気力でチープなキーボードが塗っていくと。
これだけでも。十分に、ひねくれていて。ある意味、珍妙で。故に魅力的なのですが。
美形のラッセルと、チョビ髭で無表情なロン・メイル。そのビジュアルの対比も絶妙で。
だけど。その奏でるサウンドは基本的には煌めくほどにポップなのですからねぇ。
この奇想天外さ。ひねくれ者好きな英国人が放っておくわけがないだろうと。そう言うこと。
自分達の嗜好とセンス、英国ならではの嗜好とセンス。それを奇抜なスタイルで結びつける。
この着想が浮かんだ時。落ちて、訪ねて来た時。流石のロンも少しは微笑んだかなと想像するのも楽しいかと。

奇想。
天外より。
訊ね来る。
そいつを。
受容しよう。

捻じ曲がっていても。
妙だとしても。
いいではないか。
誰も考えが及ばない。
そんなものが。

ふと。
ある夜。
ある時。
考えついたのだ。
やって来たのだ。

そいつを。
活かさない。
そんな愚など。
犯しはしない。
勿体ない。

誰もがが。
そいつを。
奇妙だと。
煩わしいと。
放棄するのなら。

喜んで。
そいつを。
引き受けましょう。
奇想天外。
いと、楽しいかな。

同じであること。
はみ出さないこと。
そいつを。
生まれた時から。
刷り込まれ。

並ぶこと。
逸れないこと。
そいつを。
ガキの頃から。
押し付けられ。

従順な羊の群れに。
烏合の衆に。
そんなものに。
いつのまに。
品種改良され。

盲信、盲従。
統一規格の廉価品。
そんなものに。
自ら。
堕ちていき。

でも。
ちょっと。
待てよと。
そいつは。
違うだろうよと。

変わっていても。
おかしくても。
捻じ曲がっていても。
妙だとしても。
それもいいのだと。

だから。
奇想。
天外より。
こんな美味しいものを。
逃すなんて愚かしい。

奇想天外。いと、幸せかな。



web拍手 by FC2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/08/07 Tue *強襲 / Blue Öyster Cult

20180807someenchantedevening


強襲。
有無を言わさず。
強引に。
襲い来る。
その力。

畏怖し。
逃れようと。
しかし。
そう。
心の何処かで。

何故か。
どうにも。
憧憬。
惹かれて止まない。
思い。

理屈など。
通じもしない。
その。
不条理な。
恐ろしさ。

目の当たりに。
立ち竦み。
微動も出来ず。
なすがまま。
されるがまま。

その力を。
この手に。
我がものに。
出来ればと。
願いもする。

『Some Enchanted Evening』'78年リリース。
ブルー・オイスター・カルトの7枚目にして2枚目のライヴ・アルバム。
収録時間の短さや選曲など。若干の物足りなさを感じさせはするものの。
その人気が全盛を極めていたこともあって。商業的には一番成功したアルバムで。
その脂の乗った、圧倒的なパフォーマンスはなかなかに素晴らしいかなと。
4枚目にして初のライヴ・アルバムである『On Your Feet or on Your Knees』が。
2枚組の大作で。初期の代表的なナンバーを収めていて。重複を避けたこと。
それが。物足りなさを生んでいる要因かな。一方で、その思い切りの良さが。
この時期ならではのブルー・オイスター・カルトの魅力を凝縮して伝えることに成功した。
そう言える程に。アルバム1枚、40分弱のライヴの濃密な様は何とも堪らないかなと。
ドナルド・ローザーが、自分達は常にニュー・ヨークでトップを張ってきたのだと。
そう豪語していた。そのアメリカン・ハード・ロックの主流としてのプライドが炸裂して。
特にドナルド、エリック・ブルーム、アラン・レーニヤの3人が奏でる。
トリプル・リード・ギターのメタリックな旋律の響きは。何とも痛快と言わざるを得ません。
ある意味。暴力的とも感じられるそのサウンドに飲み込まれるのが心地良いのです。
ジャケットも含めて。自分達に求められているものを正しく理解しているところ。
そこも含めてのプロ意識の高さも。その姿勢。その有無を言わせない様に惹かれます。
MC5の「Kick Out The Jams」、アニマルズ等の「We Gotta Get Out Of This Place」と。
そんなカヴァーもルーツが見え隠れしつつ。完全にブルー・オイスター・カルトの世界です。
一方で、かの「Godzilla」に顕著となる存外にキャッチーな側面や。
その「Godzilla」でのエリックの妙に達者な日本語による台詞など。ユーモアな面もあって。
圧倒的なサウンドで強襲しつつ。どこか突き抜けている感があるのも魅力なのです。

強襲。
問答無用で。
強引に。
襲い来る。
その姿。

畏懼し。
避けようと。
しかし。
そう。
心の内の何かが。

何故か。
どうにも。
景仰。
受け容れてしまう。
思い。

理由など。
必要としない。
その。
理不尽な。
恐ろしさ。

目の当たりに。
崩れ落ち。
抗いも出来ず。
なすがまま。
されるがまま。

その力が。
この身に。
我がものに。
なればと。
望みもする。

そう。
誰にも。
何者にも。
有無を言わさずに。
そのままに。

そう。
誰にも。
何者にも。
問答無用で。
そのままに。

意のままに。
望むままに。
理屈など。
捻じ曲げて。
進められたらと。

志のままに。
信じるままに。
理由など。
必要なしに。
通せたらと。

不条理も。
己が。
側に。
ありさえすれば。
それでいいと。

理不尽も。
己が。
傍らに。
立ちさえすれば。
それがいいと。

強襲。
強引に。
襲い来る。
その力。
我がものに。
したくなりもするのだ・・・



web拍手 by FC2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/08/06 Mon *漂流、遭難 / Mountain

20180806nantuketsleighrideukorg


漂流。
遭難。
その兆し。
風の中。
空気の中。

錨が上がり。
友綱が解かれ。
潮流の。
そのままに。
何処へと。

靄の向こうに。
浮かぶのは。
見えてくるのは。
微かな希望か。
確かな絶望か。

漂う。
血の匂い。
そこに。
感じるのは。
生か、死か。

果てしない。
航海の。
その先に。
待ち受ける。
何ものか。

そいつを。
受け容れる。
その覚悟を。
問いながら。
その地へと向かっている。

『Nantucket Sleighride』'71年リリース。
レスリー・ウェストとフェリックス・パパラルディの双頭バンドマウンテン。
その2枚目となるアルバム。その前のウェストのソロ・アルバム。
そいつも、実質はマウンテンのアルバムと考えれば3枚目と言えなくも無いかな。
ロック界のアンドレ・ザ・ジャイアント、巨漢にして剛腕ギタリストのウェストと。
クリームの仕掛け人でもあった稀代の策士のパパラルディと。その組み合わせの妙。
どうにも。己の力、技量。その吐き出し口がハッキリしていなかったウェスト。
そのウェストに。クリームで達成できなかった己の世界の可能性を賭けたパパラルディ。
陳腐な言い方になりますが。その出会いは運命的で奇跡に近いものだったかなと。
豪快な様で。繊細でもあるウェストのギター。それがパパラルディのセンスによって。
その魅力が最大限に引き出されて生かされていて。何とも堪らないものになっています。
そして。それを支え、先導し。ある意味で操っているのがパパラルディで。
その手によるナンバーの完成度の高さと、歌う様なベースがこれまた堪らなくて。
クリームにおけるその影響力と言うか、貢献の高さも窺い知れて。なるほどと。
それは自分で夢の続きを描いてみたくなったとしても。何の不思議も無いなと思うのです。
アルバム全体の完成度も高く。それはプロデューサーとしてのパパラルディの手腕かなと。
特に、「Nantucket Sleighride (For Owen Coffin)」「Travellin' in the Dark (For E.M.P.)」・・・
パパラルディと夫人であるゲイル・コリンズの手によるこれらのナンバーは素晴らしく。
19世紀に起きた捕鯨船の遭難に想を得た「Nantucket Sleighride (For Owen Coffin)」の。
その。何とも言い難い。幻想的で幽玄とさえも感じられる世界、空気は白眉かなと。
ウェストのギターとパパラルディのベースの絡み合いの具合も最高なのですが。
どうやらウェストは、その難解さに手を焼いていた様で。それがやがて亀裂を生んで。袂を分かち。
その後、再び組むものの。このアルバム程の輝きを生めなかったのは何とも惜しまれてなりません・・・

漂流。
遭難。
その萌し。
風の囁き。
空気の震え。

帆が煽られ。
舵を失い。
荒波の。
そのままに。
何処へと。

霧の向こうに。
透けるのは。
現れるのは。
儚い希望か。
逃れられない絶望か。

濃厚な。
血の匂い。
そこに。
感じるのは。
聖か、俗か。

当てのない。
航海の。
その末に。
手に入れる。
何ものか。

そいつを。
併せ呑む。
その現実と。
向き合いながら。
その時へと向かっている。

風の中。
空気の中。
風の囁き。
空気の震え。
そこに確かに。

その兆し。
その萌し。
確かに。
間違いなく。
それは確かに。

浮かぶのが。
見えてくるのが。
微かな希望であろうと。
確かな絶望であろうと。
受け容れる。

透けるのが。
現れるのが。
儚い希望であろうと。
逃れられない絶望であろうと。
併せ呑む。

血の匂い。
そこに。
感じたものが。
生であれ。死であれ。
逃れられない。

血の匂い。
そこに。
感じたものが。
聖であれ。俗であれ。
囚われて。

漂流。
遭難。
その地へと。
その時へと。
向かっている。



web拍手 by FC2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧