カテゴリー「004 Soul,Funk,Jazz」の記事

2017/05/12 Fri *そのままに / Luther Ingram

20170512letsstealawaytothehideaway


さぁ。
もう。
用は無い。
長居は無用。
逃げ出そう。

この胸に。
この手に。
確かな。
感触を。
抱いたのなら。

さっさと。
その手を取って。
連れ出して。
そのままに。
立ち去ろう。

誰も。
気づかぬうちに。
誰も。
目に留めぬうちに。
今のうちに。

抜け駆けだろうと。
何だろうと。
己がものにして。
己だけのものにして。
そうして。

人目を避けて。
人目につかぬ様に。
そのままに。
してしまおう。
そのまま過ごしてしまおう。

『Let's Steal Away To The Hideaway』'76年リリース。
テネシー出身のソウル・シンガー、ルーサー・イングラム。
甘い歌声、そして甘いルックスが魅力のルーサーの3枚目となるアルバム。
マッスル・ショールズのミュージシャンを起用してのニュー・ヨーク録音です。
(マッスル・ショールズでの録音だとの説もあるようですが)
そのキャリアにおいて。5枚のアルバムを残しているルーサーですが。
ラストとなった5枚目を除いてはスタックス傘下のココからのリリースだったとか。
それもあってか。サザン・ソウルのシンガーとして語られることが多いのですが。
その中でも一際、甘い歌声で。甘い匂いを放っているのが特徴的で。
言ってみれば。アル・グリーンを更に甘くしたかの様な個性が魅力的です。
ソウルと言うのは、すべからく不倫の歌だとの名言(?)がありますが。
その中でも、甘く不倫を歌わせたら右に出るものが無いと言われるルーサーです。
最も有名なのが前作の『If Loving You Is Wrong (I Don't Want To Be Right)』の。
そのタイトル・ナンバーですが。このアルバムのタイトル・ナンバーも負けず劣らずで。
何とも。情感たっぷりに、これでもかと道ならぬ恋を歌い上げています。
また、その歌の上手いこと。思わず聴き惚れて、引き込まれてしまうのですよね。
ファンキーなナンバーの乗りこなしの上手さもかなりのもので。それもまたね。
ここまで堂々と、しかも見事に不倫を歌い上げることができるルーサー。
ある意味では、非常に正統派の本格的なソウル・シンガーと言う事になるのでしょうかね。
それは兎も角。夜の四十万の中で。それも、その夜の端っこで。
密かに手に入れたもの、誰の目からも隠したもの。そんなものと共に聴きたいアルバムかな。
まぁ、ソウルと言うのは総じて夜が似合うのですが。その中でも夜の匂いが似合うかなと。

さぁ。
もう。
用は済んだ。
長居など無意味。
逃げ出そう。

この胸が。
この手が。
間違いのない。
反応を。
感じたのなら。

さっさと。
その背を押して。
連れ出して。
そのままに。
消え去ろう。

誰にも。
気づかれぬうちに。
誰の。
目にも留まらぬうちに。
今のうちに。

掟破りだろうと。
何だろうと。
二人のものにして。
二人だけのものにして。
そうして。

人目を避けて。
人目につかぬ様に。
そのままに。
しておこう。
そのまま過ごしていよう。

この胸に。
この手に。
確かな。
感触が。
あるのなら。

この胸に。
この手に。
間違いのない。
反応が。
あるのなら。

抜け駆けだろうと。
何だろうと。
己がものにして。
己だけのものにして。
そのままに。

掟破りだろうと。
何だろうと。
二人のものにして。
二人だけのものにして。
そのままに。

誰も。
気づかぬうちに。
誰も。
目に留めぬうちに。
そのままに。

誰にも。
気づかれぬうちに。
誰の。
目にも留まらぬうちに。
そのままに。

手に手を取って。
互いの背中に腕を回して。
連れだって。
そのままに。
立ち去ろう。消え去ろう。



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2017/05/11 Thu *表現は / Sam Cooke

20170511mrsoul


表現は。
表に。
出るものは。
表れるものは。
様々でも。

出そうとしているもの。
表そうとしているもの。
そいつは。
変わらずに。
同じであること。

そう。
根底に。
あるものは。
変わらずに。
真っ直ぐであること。

そいつが。
そのことが。
産み出すものがある。
創り上げるものがある。
そんなものが大切。

柔軟に。
臨機応変に。
時には。
忖度もしながら。
巧みに泳がせ、泳ぎながらも。

芯には。
肝心要なところには。
一本筋が通っている。
それであれば。
表現は多様で構わない。

『Mr. Soul』'63年リリース。
何とも自信に満ち溢れたタイトルが冠されたサム・クックのアルバム。
RCA移籍後としては6枚目となるアルバムなのかな。
この前作が『Twistin' The Night Away』なので。漸くサム自信が主導権を持って。
ソウルフルなアルバムを制作できる環境も整ってきていたのですが。
このアルバムでは再びスタンダードなナンバーを多く歌っていて。
サウンド的にもストリングスの多用が目立つなど。甘めの仕上がりとなっています。
ここらには。当時の市場、そこにおけるサムのいた位置と言うものが影響しているかなと。
優れたシンガーであるサム。スタンダードを歌うポピュラー・シンガーとしても。
需要があった、多大な人気を誇っていたということの表れでもあるのですよね。
そう。サムはソウル云々の前に。シンガーとしてとても魅力的であったのです。
故に「I Wish You Love」「For Sentimental Reason」の様なナンバーも絶品で。
それこそフランク・シナトラやナット・キング・コールと遜色のないものとなっていると。
それらのナンバーがスタイルとしてソウルと呼べるかと言われると異なると思われますが。
そこで歌われている、表れているもの。それは紛れもなくサムのソウルであって。
その証に「Send Me Some Lovin'」「Nothing Can Change This Love」と言った。
そんなソウルフル、ブルージーなナンバーと並んでいても些かも違和感がないのです。
スタンダードを歌っているサムは、本来のサムではないとの声も根強い様ですが。
その心の奥底に秘めていたものに何ら変わりがなかったのであれば。サムはサムだと。
公民権運動にも深い関心を寄せていたサムです。より広い世界に打ってでる為に。
より幅広い聴衆に自らの歌声を、思いを届ける為に。その高い表現力を用いただけのこと。
だからこそ。サムは大きく世界の扉を開き、後進にも道を示すことができたと。
多様な、多彩な表現、スタイル。しかしその根底には変わらぬ黒く熱いものがある。
アルバム・タイトルにも納得のいく、サムのソウル、魂を感じられるアルバムなのです。

表現は。
表に。
出すものは。
表すものは。
色々でも。

出したいと思うのも。
表そうと願っているもの。
そいつは。
揺るがずに。
同じであること。

そう。
根源に。
あるものは。
揺るがずに。
真っ直ぐであること。

そいつが。
そのことが。
醸し出すものがある。
積み重なっていくものがある。
そんなものが大切。

鷹揚に。
泰然自若で。
時には。
融通もきかせながら。
巧みに操り、操られながらも。

芯には。
肝心要なところには。
太い筋が通っている。
それであれば。
表現は多彩で構わない。

出したい。
表したい。
出そうと。
表そうと。
思うもの。願うもの。

そんなものが。
確かに。
変わらずに。
揺るがずに。
あるのであれば。

如何に。
出していくか。
表していくか。
伝えていくか。
届けていくか。

それだけ。
それだけを。
考えて。
臨むだけ。
挑むだけ。

真っ直ぐな。
太い。
筋が一本通っていれば。
どう出してもいい。
どう表してもいい。

根底が。
根源が。
同じであるならば。
表現は。
多様で。多彩で。それでいい。

伝われば。
届けば。
開ければ。
示せれば。
表現は。何でもいい。



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2017/05/10 Wed *こんなもの / Marvin Gaye

20170510thatsthewayloveis


その。
姿を。
思うだけで。
心が震える。
こんなもの。

その。
声を。
思うだけで。
胸が苦しい。
こんなもの。

その。
名前を。
呟くだけで。
幸せになれる。
こんなもの。

その。
名前を。
目にするだけで。
微笑んでしまう。
こんなもの。

その。
何もかもが。
愛しく思えて。
ならなくなる。
こんなもの。

どうしたものかと。
思うのだけれど。
どうにもならない。
どうしようとも思わない。
こんなもの。

『That's The Way Love Is』'69年リリース。
その邦題を『恋とはこんなもの』と言ったらしいマーヴィン・ゲイのアルバム。
アルバム・タイトルにもなった「That's The Way Love Is」のヒットを受けて制作されたと。
その経緯はマーヴィンに限らずモータウンではよくある話ですが。
実はこの次のアルバムがあの『What's Going On』になるのですね。
つまり。そんなモータウン主導で制作された最後のマーヴィンのアルバムとなるのですね。
言わば。ニュー・ソウルの旗手の一人となる前のマーヴィンの最後の姿がここにあると。
プロデューサーのノーマン・ホイットフィールドの指揮下で。
モータウン所属の他のアーティストのナンバーも含めて多くのカバー・ナンバーを収録。
「That's The Way Love Is」もアイズレー・ブラザーズのナンバーだったりします。
他にも「I Wish It Would Rain」や「Cloud Nine」等、ノーマンのナンバーを歌っています。
こう言った制作体制に不満を募らせたマーヴィン。闘って制作の自由を得るのですが。
自由を得る前の、最後のアルバムでも素晴らしい歌声を聴かせてくれています。
時に、色々と考え過ぎるのか。その歌声に迷いを感じる瞬間もあるマーヴィンなのですが。
このアルバムでのマーヴィンは。歌うことに集中していて、思いがこもっているなと。
その真摯で、艶と深みのある歌声に。思わず酔いしれてしまう程なのです。
特に。あの「Yesterday」のカバー。正直、ビートルズのナンバーの中でも凡庸だと。
そう思われるあのナンバーを素晴らしいソウル・バラードへと生まれ変わらせています。
この一曲だけでもマーヴィンのソウル・シンガーとしての類まれなる才能が窺えます。
この時期、デュエット・パートナーであったタミー・テレルが闘病中で。
やがてその死にマーヴィンは打ちのめされ、心に深い傷を負うことになるのですが。
その病状をどこまで知っていたのか。タミーへの思いがマーヴィンの歌声に何ものかを宿らせたのかと。
あくまでも。ビジネス上のカップルだったとは言え。二人の間の愛情、絆を感じてしまうのです。

その。
姿に。
心が震えても。
見つめているだけ。
こんなもの。

その。
声に。
胸が苦しくなっても。
聴いているだけ。
こんなもの。

その。
名前に。
幸せを感じても。
呟くだけ。
こんなもの。

その。
名前に。
微笑んでしまっても。
目にしているだけ。
こんなもの。

その。
何もかもが。
愛しく思えても。
胸に抱いているだけ。
こんなもの。

どうしたものかと。
思うのだけれど。
どうにもならない。
それでいいと言い聞かせる。
こんなもの。

恋は。
異なもの。
味なもの。
そうは言っても。
こんなもの。

その。
姿が。
声が。
名前が。
何もかもが。

心、震わすほど。
胸、苦しませるほど。
幸せになるほど。
微笑んでしまうほど。
愛しくても。

それだけ。
そこまで。
どうにもならない。
どうしようもない。
どうしようとも思わない。

それでいい。
それでもいい。
それがいい。
そのままがいい。
そう言い聞かせる。

恋は。
異なもの。
味なもの。
そうは言っても。
こんなもの。

たかが。
こんなもの。
されど。
こんなもの。
そんな恋もある。



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2017/05/09 Tue *拾い集めて / Average White Band

20170509averagewhitebandukorg


欠片を。
降り注ぐ。
零れ落ちる。
そんなものを。
拾い集めて。

掌に。
広げて。
眺めてみる。
集めた。
一つ一つ。

形も。
重みも。
異なる。
一つ一つが。
動き始める。

回り。
浮き上がり。
流れて。
位置を変え。
居場所を探すかの様に。

一つ一つは。
小さな。
欠片たち。
それぞれの。
居場所に収まって。

一つになって。
一つの形を作って。
新たな。
意味を。意思を。
示し始める。

『Average White Band』'74年リリース。
スコットランド出身の、アヴェレージ・ホワイト・バンド(AWB)。
そのAWBが一躍ブレイクしたアトランティック移籍後初となるアルバム。
自ら平均的な白人バンドと名乗る通りに、全員白人のAWBですが。
そのサウンドは実に何ともファンキーで。そしてソウルフルなのです。
特にそのソウルフル、メロウとも言える感覚はAWBならではの独特のものがあって。
それを引き出したのがプロデューサーのアリフ・マーディンだったと思われます。
アレサ・フランクリンからノラ・ジョーンズまで素晴らしい仕事をしているアリフ。
その中でも。荒々しいだけのファンク・バンドだったらしいAWBを手掛けて。
その新たな魅力を引き出して大きな成功をもたらしたこのアルバムは特筆されるかなと。
アラン・ゴーリーとヘイミッシュ・スチュワート。2人の歌えるメンバーを活かして。
「Person To Person」「Work To Do」と甘い歌声を聴かせるナンバーを産み出しています。
そんな蕩けそうな新しい側面が表れてきたことによって、元来のファンキーさも際立って。
それがあの「Pick Up The Pieces」の大ヒットにも繋がったのではないかと思われます。
まぁ、ハッキリ言うとJBズの影響が濃厚・・・と言うかパクリなのですけれどね。
JBズと比較すると軽快で、ある種の鋭角さを感じさせるところがAWB流のファンクで。
それが、より引き立つことになったのも甘く、メロウなナンバーが増えたから。
その両面を活かして緩急をつけたことにより、このアルバムは快作となったのだろうなと。
言わば、AWBが元来持っていた輝きうる欠片を拾い集めて。再構成して。
そうして大きな輝きを放たせたと。指揮をしたアリフ、それに応えてみせたAWB。
その双方のセンス、力量が高度なレベルで結合、融合された幸せなアルバムと言えるかな。
ロビー・マッキントッシュのファンキーで、グルーヴィーなドラムスが心地よいのですが。
ロビーは薬物が原因で夭折。このアルバムが遺作になってしまったのですよね。

断片を。
溢れ出す。
流れ落ちる。
そんなものを。
拾い集めて。

掌に。
広げて。
見つめてみる。
集められた。
一つ一つ。

色も。
匂いも。
異なる。
一つ一つが。
描き始める。

集い。
浮かび上がり。
色づき。
存在を主張し。
居場所を求めるかの様に。

一つ一つは。
小さな。
断片たち。
それぞれの。
居場所を見つけて。

一つになって。
一つの画を描いて。
新たな。
意味を。意思を。
表し始める。

破片を。
断片を。
一つ一つ。
見落とさぬ様に。
拾い集めて。

降り注ぐもの。
零れ落ちるもの。
溢れ出すもの。
流れ落ちるもの。
拾い集めて。

掌を。
開いて。
広げて。
眺めて。
見つめて。

一つ一つは。
小さな。
破片の。
断片の。
息遣いに耳を澄ませて。

その。
様々な。
個性豊かな。
形や重み。
色や匂い。

それらが。
一つになり。
形を作るのを
画を描くのを。
少しだけ後押ししてみる。

新たな。
意味が。
意思が。
生まれて来る様に。
拾い集めて。



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2017/05/08 Mon *月明り / The Neville Brothers

20170508yellowmoon


月明り。

照らされる。
その微かな輝き。
それさえも。
避けてしまいたい。
そんな気分の夜は。

敢えて。
その微かな輝き。
そいつを。
探して。
追いかけてみる。

夜の散歩。
陽射しを。
熱気を。
逃れて。
街角から街角へ。

歩きながら。
冷ましながら。
覚ましながら。
胸の内の思いにも。
微かな輝きを灯してみる。

昨夜。
今夜。
そして。明日の夜。
どんな思いが。どの様に。
輝くのだろう。

月明り。

『Yellow Moon』'89年リリース。
ネヴィル・ブラザーズの4枚目となるスタジオ・アルバム。
結成されて10年以上経過して。漸く4枚目。ライヴ・アルバムも含めて6枚目。
コンスタントな活動と、高い評価とは裏腹になかなか商業的な成功を得られなくて。
レコード契約も安定せずに。このアルバムはA&Mとの二度目の契約で生まれました。
言わずと知れた。セカンドライン、ニュー・オーリンズ・ファンク。
勿論、このアルバムでも。その個性、その魅力は発揮されていて。根底にあるのですが。
それだけに止まらない。そこだけに収まらない。そんな音楽性を展開している。
そこに。新しいネヴィル・ブラザーズの可能性を感じられるアルバムです。
恐らく。それはプロデューサーのダニエル・ラノアによるところも大きかったと思われて。
良くも悪くも音楽馬鹿と言うか、優秀なプレイヤーの集まりであるところに。
参謀役が加わったことで。その魅力がより多彩に表現できるようになったのだろうなと。
ゴスペルやレゲエ、果てはラップまでと。ファンクを基調としながら柔軟に展開。
ネヴィル・ブラザーズの高い技量に裏打ちされたその魅力が見事に表現されているかなと。
しかも。それを声高に叫ぶのでもなく、ゴリ押しで打ち出すのでもなく。
まるで。月明りの下で奏でられているかの様に、独特な静かな浮遊感と共に鳴っていて。
その静かな力強さが。確かなメッセージとなっているのが感じられるのです。
「A Change Is Gonna Come」も「Sister Rosa」も。故にストレートに伝わってきます。
ネヴィル・ブラザーズ。その底知れない懐の深さがこのアルバムにはあるのです。
特に。アーロン・ネヴィルの。あの歌声が。月明りに輝き、そして浮かび上がる様で。
その素晴らしさ、その響きは。時に神々しいとの表現を用いたくなる程のもので。
その祈りにも似た歌声は。聴く者の胸の中に微かな、しかし確かな輝きを灯すのです。

月明り。

照らされる。
その微かな輝き。
そいつでは。
満たされそうもない。
そんな気分の夜は。

どこまでも。
その微かな輝き。
そいつを。
追い求めて。
彷徨い続けてみる。

夜の散歩。
陽射しも。
熱気も。
必要とせず。
街角から街角へ。

立ち止まり。
冷めていく。
覚めていく。
胸の内の思いにも。
微かな輝きを探してみる。

昨夜。
今夜。
そして。明日の夜。
どんな思いが。どの様に。
灯るのだろう。

月明り。

月よりの使者。
その。
微かな輝き。
微かな呟き。
揺らめき、囁き。

時に。
避けて。
時に。
追い求めて。
その繰り返し。

昨夜。
今夜。
そして。
明日の夜は。
どうしているのだろう。

陽射しから。
熱気から。
逃れた。
必要ともしない。
夜の街角で。

歩きながら。
彷徨いながら。
冷ましながら。
覚ましながら。
胸の内の思いに。

微かな。
しかし。
確かな。
輝きが。
灯るのを感じながら。

月よりの使者。
その。
微かな輝きを。
微かな呟きを。
感じ。受け止める。

月明り。



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2017/04/08 Sat *絆、繋がり / Four Tops

20170408fourtopsgreatesthitsukmono


絆。
繋がり。
そんなものは。
あまり。
考えたこともなく。

来るものは。
選り好みして。
去るものは。
追わずで。
やってきた。

元来。
人見知りで。
どうやら。
好き嫌いも激しくて。
それでいいと。

実際。
強がるわけでもなくて。
誰かが去ろうと。
誰かと別れようと。
大して気にも留めなくて。

その瞬間は。
暫くは。
気になっても。
直ぐに忘れてしまって。
忘却の彼方。

それでいいと。
そう思ってきたのだが。
ふと。
誰かの、奴等の。
顔が浮かぶこともあるのだと。

『Greatest Hits』'68年リリース。
英国独自編集によるフォー・トップスのベスト・アルバム。
このジャケットが、いいですよね。もう歌声が聴こえてきそうで。
ハイ・スクールの同級生4人で結成されたフォー・トップス。
元々はジャズを歌っていて。チェスなどと契約して活動していたものの。
長らく芽が出なくて。ソウルに転向して。モータウンに移籍して。
ドジャー=ホランド=ドジャーと運命的な出会いを果たして。
ヒット曲を連発して。一躍、モータウンを代表するグループとなりました。
このアルバム、全16曲中、14曲がドジャー=ホランド=ドジャーのナンバーで。
如何にモータウンを代表するソングライティング・チームと息が合っていたのかと。
「I Can't Help Myself」「Reach Out I'll Be There」「Standing In The Shadows Of Love」、
更には「Baby I Need You loving」「Barnadette」などなど。珠玉の名曲の数々。
男らしく、伊達な正統派であるリーヴァイ・スタップスの溌溂とした歌声と。
そんなリーヴァイを一体となって盛り上げる他の3人による絶妙なコーラス。
流石は年季が入っているなと。4人の強くて深い絆を感じてしまいもします。
テンプターズが柔だとすると、フォー・トップスは剛かなと思うのですが。
その剛なところを支えている、芯を通しているのはその絆、その繋がりかなと。
言ってしまえば、体育会系それも男子高校の匂いが漂うグループなのですよね。
その生真面目さと潔さが魅力であり、時に少し物足りないところでもあるのですが。
フォー・トップスはオリジナル・メンバーで長く活動を続けたことでも有名で。
そんなところにも、4人の絆の強さ、深さを感じますが。今では3人が鬼籍に入って。
1人残ったリーダーが若いメンバーと共にフォー・トップスとして活動しているのだとか。
そこにも。残された者の。他の3人に対する思いを感じてしまうのは。感傷が過ぎるかもですけどね。

絆。
繋がり。
そんなものに。
あまり。
興味も持てなくて。

来るものでも。
拒む時は拒んで。
去るものは。
いつでも追わずで。
やってきた。

元来。
気分屋で。
どうにも。
人付き合いも苦手で。
それがどうしたと。

実際。
それに慣れてしまったのか。
誰かが消えようと。
誰かと切れようと。
大して気にすることもなくて。

相手によっては。
暫くは。
気になっても。
直ぐに興味をなくして。
それっきり。

それで構わないと。
いまも、そう思っているのだが。
ふと。
誰かの、奴等の。
顔が過ることもあるのだと。

いつかの日。
いつかの日々。
同じ場所で。
同じ時間を。
過ごして。

時を忘れて。
飽きもせず。
つるんで。
遊んで。
悪さして。

何を。
成すわけでも。
何者にも。
なるわけでもなく。
ただそれだけで。

無為で。
無駄な。
そんな。
それだけの。
時間を過ごした。

そんな。
それだけの。
絆とも。
繋がりとも。
呼べない関係。

普段は。
忘却の彼方で。
思い出しもしない。
そんなもの。
それだけのもの。

だけど。
ふと。
そんな。
それだけの。
誰かとの。奴等との。

絆。
繋がり。
そいつが。
浮かぶことも。
過ることもあるのだな・・・



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2017/04/07 Fri *いいことも、悪いことも / Aretha Franklin

20170407loveallthehurtaway


いいことも。
悪いことも。
どっちも。
総て。
ひっくるめて。

引き受ける。
受け止める。
それしかないと。
そう言うことだと。
やっと気づけた。

いいこと。
それも。
自分にとって。
いいことだけ。
それだけを見ながら。

生きようと。
そんなことを。
思っていたら。
随分と。
遠回りして。失って。

それはそれで。
それが必要だった。
そうしないと。
どうしようもなかった。
そうだとしても。

もう。
そうだな。
総てを。
自分を傷つけてきたものも。
認めてしまおう。

『Love All The Hurt Away』'81年リリース。
アレサ・フランクリンのアリスタでの2枚目のアルバム。
邦題は『思い出の旅路』だったとか。わかった様な、わからない様な。
アトランティック時代は無敵のソウル・クイーンとして君臨していたアレサですが。
'70年代中頃からは、商業的には苦戦していて。それも原因の一つとなったか。
その路線にも迷いが生じて。試行錯誤を繰り返して。アトランティックとは契約切れに。
アリスタに移籍して心機一転を図るも。前作辺りは迷いが感じられたのですが。
このアルバムでは。随分と吹っ切れたと言うか。覚悟を決めたと思われるものがあって。
おそらくは。制作とか、更には商業的な戦略とかは、もう任せましたと。
ただ歌うだけ。その歌声を聴かせることにだけに専念したのが功を奏したのかなと。
そう。アリフ・マーディンのプロデュースに総てを委ねていて。
故に、全体的に派手さには欠けるし。サウンドはこの時代らしくチープなものもあるけれど。
兎に角。アレサの歌声だけは。何とも堂々としていると言うか。迫力と貫禄たっぷりで。
これでどうだと。文句があるかと。文句は言わせないと。そんな凄味すらあるかな。
「Hold On I'm Comin'」も「You Can't Always Get What You Want」も。
どんなナンバーも。アレサが歌えば。アレサのナンバーに、アレサのソウルになるのだと。
「Love All The Hurt Away」でのジョージ・ベンソンとのデュエットでもジョージを圧倒。
ここでの自信が。後のジョージ・マイケルや、アニー・レノックスとのでシュエットにと。
何を今更とは思いますが。流石のアレサでも。迷いの時代には傷つきもしただろうし。
弱気になったこともあったとか。そんな悪いこと、負の面をも認めることで。
そうして再生し、新たな道へと踏み出せたのかなと。そう考えると邦題もありかな。
ただアリスタ時代は。どうも力業に頼り過ぎている感が拭えなくもあるのですけどね。

いいことも。
悪いことも。
どっちも。
纏めて。
何でもかんでも。

向き合い。
直視する。
それしかないと。
そう言うことだと。
やっと思える様になった。

いいこと。
それも。
自分にとって。
いいことだけ。
それだけを絶対として。

生きるのだと。
そんなことに。
拘っていたら。
相当に。
喧嘩して。損なって。

それはそれで。
そうするしかなかった。
そうしないと。
生きてこられなかった。
そうだとしても。

もう。
そうだな。
纏めて。
自分を傷つけてきたものも。
愛してしまおう。

それなりに。
長く。
折れ曲がった。
道程の。
その途中には。

喜びもあれば。
悲しみもあり。
怒りもあり。
傷つけもすれば。
傷つきもして。

何かを。
得て。
失って。
築いて。
損なって。

そうして。
ここまできた。
そうして。
ここにたどり着いた。
悔いはしないけれど。

もう。
いいだろう。
向き合い、直視して。
引き受けよう。
受け止めよう。

総てが。
あって。
だから。
ここに。
いまあるのなら。

いいことも。
悪いことも。
どっちも。
認めてしまおう。
愛してしまおう。



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2017/04/06 Thu *どこまで / Donny Hathaway

20170406extensionofaman


どこまで。
行けるのだろう。
未だ。
行けるはずだと。
そうは思うのだけれど。

ここで。
終わりだとは。
ここが。
総てではないとは。
そうは感じているのだけれど。

この先。
ここから先。
行けるのかと。
行こうと思い続けられるのかと。
疑問が浮かぶ。

そこまでの。
力が。
この。
身に、心に。
残っているのかと。

悲しいかな。
疑わざるを得ない。
そんな季節を迎えている。
それでも。
それでもと。

未だ。
行けるはずだと。
可能性は残っているのだと。
それを信じようと。
そいつに賭けようと。

『Extension Of A Man』'73年リリース。
ダニー・ハサウェイ、最後のスタジオ・アルバム。
ダニーはこの頃、27歳くらいだったのかな。ここで極めてしまった。
それ故に。この後は行き詰って。そして生き急いでしまったのか。
それを考えると。何とも悲しくて。何とも切ないものがあるのですが。
意表を突くオーケストラによるインストで始まるこのアルバム。
いつ針を落としても。その素晴らしさ、その輝きに心を奪われてしまいます。
ダニーの歌声、ダニーの描く世界。そこには希望の匂いがするのです。
決して能天気ではなく。諦念や、時に絶望を感じながら、抱きながら。
それでも諦めずに。前を向こう、先へ進もうとする。その意思に溢れているのです。
繊細で内省的だったダニー故に。その闇が垣間見える様な陰鬱なナンバーもあり。
しかし。そこには深く考え、思い。そして闇の中に一筋の光を見出そうとする。
そんなダニーの姿が浮かび上がるのです。本当に稀有な才能の持ち主だったのですよね。
その歌声、そして奏でられるエレクトリック・ピアノの響き。
静かで、そして力強い生命力が宿っているのです。そのしなやかなしたたかさ。
師でもあったカーティス・メイフィールドをも凌駕するものを感じるのですが。
そこへ到達するのが、あまりに早すぎたのか。総てを見てしまったのか。
邦題の『愛と自由を求めて』と言うのは安易に過ぎると言うか、どうかな、と思いますが。
人類の可能性、未来を信じていた。信じようとしていたダニー。
聴く者にも、それを信じさせる力を持っていたダニー。その眩くも優しく温かい世界。
ダニーだからこそ描けたのでしょうが。現実の世界とのギャップ。それを考えてしまった。
その時に。希望の光は、絶望の刃となって。ダニー自信を刺し貫いてしまったのかと。
前を、先へ。その意思を持ち続けること。信じ続けることの難しさを思わされもするのです。

どこまで。
行けばいいのだろう。
もう。
随分きたはずだと。
そうは思うのだけれど。

ここで。
終わりではないらしい。
ここも。
望んでいた世界ではないらしい。
薄々、気づいてはいたのだけれど。

この先。
ここから先。
どこまでも。
続ければいいのだろうかと。
不安が過る。

そこまでの。
力は。
もう。
身に、心に。
残っていないのではないかと。

悔しいけれど。
感じざるを得ない。
そんな季節を迎えている。
それでも。
それでもと。

未だ。
行くことはできると。
光は射しているのだと。
それを信じようと。
そいつに賭けようと。

前を向こう。
先へ進もう。
その。
思いが、志が。
ある限り。

諦念に。
絶望に。
襲われ。
支配されかけても。
終わりはしないと。

どこまで。
行けるのかは。
果てがあるのかは。
それは。
わからないけれど。

光は。
可能性は。
未来は。
あるのだと。
失われはしないのだと。

己が。
身に、心に。
不安があり。
身を、心を。
疑わざるを得なくても。

未だ。
光を。
可能性を。
未来を。
信じて、賭けてみたい。

どこまで。
行けるのだろう。
未だ。
行けるはずだと。
そう、信じ続けていたいのだ。



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2017/04/05 Wed *沈黙の暴動 / Sly & The Family Stone

20170405theresriotgoinonuk


ごらん。
あそこで。
起きていることを。
進んでいることを。
見えるか?聞こえるか?

何が。
起きている。
進んでいる。
何に。
見えるか?聞こえるか?

何故。
起きている。
進んでいる。
何の為に。
見えるか?聞こえるか?

知らぬ存ぜぬで。
済ませてよいことなのか。
見て見ぬ振りで。
聞かない振りで。
大過ないことなのか。

起きている。
進んでいる。
放置しておいたら。
気づいた時には。
もう手遅れ。

そんなことはないか。
そうはならないか。
何が起きている。
何が進んでいる。
見えるか?聞こえるか?

『There's A Riot Goin' On』'71年リリース。
『暴動』の邦題でも知られるスライ&ザ・ファミリー・ストーンのアルバム。
世界が大きく変わるかと思われた時代に現れ、その象徴の如く躍進を遂げていた。
そんな止まることを知らないと思われたスライ・ストーンの八面六臂の大活躍。
しかし。舞台裏では。社会的そして政治的なトラブルや障害も数多く。
スライの内面は崩壊へと向かい始め。過度の薬物中毒にも陥っていったと。
このアルバムも。当初のリリース予定から遅れに遅れて。前作とは2年のブランクに。
しかも届けられたアルバムは。以前とはうって変わった。内省的で陰鬱なものであったと。
レコード会社も、ファンもその変化に戸惑いつつも受け入れて商業的には成功するものの。
この時点で。スライは後戻りできない段階に至り、境界線を越えてしまったのだと思います。
全米首位に輝いた「Family Affair」でさえも。陰鬱な匂いを放つナンバーであり。
怒涛のファンク・チューンとして大ヒットした「Thank You」はテンポをグッと落として。
「Thank You For Talking to Me Africa」と改題され、不気味に鳴り響いています。
そこには変わると思われた世界が、変わらなかった。むしろ後退してしまった事への絶望。
その暗澹たる思いを世界や社会に向けると共に。自らにも向けざるを得なかった。
そんなスライの深く、暗い心象風景が描かれているのです。一筋の希望も感じられなくて。
実質的にほぼ一人でこのアルバムを創り上げたスライ。その孤独を思うと震えるのです。
その象徴とも取れるのがA面ラストに収録されている「There's A Riot Goin' On」の存在で。
このナンバーの収録時間は0分00秒。つまり無音なのです。それをクレジットした。
あらゆる暴動に反対する意思を示したかったとスライは語っているとのことですが。
その反面。そこにスライの無言の暴動、無言の抗議。言葉にならないほどの怒りと絶望。
そんなものを感じないではいられないのです。穿ち過ぎなのかもしれませんが。
そしてこれだけ内省的で陰鬱でありながら。恐ろしくファンキーであること。そこにスライの凄味を感じます。

ごらん。
あそこで。
起きていることを。
進んでいることを。
見えるか?聞こえるか?

何が。
起きている。
進んでいる。
何に。
見えるか?聞こえるか?

何故。
起きている。
進んでいる。
何の為に。
見えるか?聞こえるか?

知らぬ存ぜぬで。
済ませてよいことなのか。
見て見ぬ振りで。
聞かない振りで。
大過ないことなのか。

起きている。
進んでいる。
放置しておいたら。
気づいた時には。
もう手遅れ。

そんなことはないか。
そうはならないか。
何が起きている。
何が進んでいる。
見えるか?聞こえるか?

こうしている。
今も。
今、その瞬間も。
起きている。
進んでいる。

その何かに。
裏はないか。
隠されたものはないか。
それが。
見えるか?聞こえるか?
その何かは。
恣意的ではないか。
誰かの密かな意思が働いていないか。
それが。
見えるか?聞こえるか?

少しでも。
ほんの僅かでも。
腑に落ちないのなら。
おかしいと思うのなら。
問いただそう。

知らぬ存ぜぬで。
見て見ぬ振りで。
聞かない振りで。
済ますのは。
止めにしよう。

ごらん。
あそこで。
起きていることは。
進んでいることは。
放置などしてはならない。

ごらん。
だから。
あそこで。
そう。
沈黙の暴動が始まろうとしている。

あの。
暴動に。
抗議に。
怒りの表明に。
加わってみないか。
先ずはそこからかもしれないよ。



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2017/04/04 Tue *恋が先でも、詩が先でも / Bobby Womack

20170404thepoet


恋をすると。
詩人になるのか。
詩人だから。
恋をするのか。
どっちなのだろう。

兎に角。
どっちにしても。
恋をしていると。
様々な。
思いが胸に浮かび。

ふと。
その思いが。
言の葉に上り。
呟いている。
そんなところ。

巧い言葉も。
難しい言葉も。
知らないし。
使えないし。
そんなものなのだけど。

ただ。
好きだと。
恋しいと。
それだけで。
それを思うだけで。

ふと。
口から零れる。
ただの。
簡単な言葉。
それが詩の様に響くのだ。

『The Poet』'81年リリース。
邦題が『詩人』とそのままだったボビー・ウーマックのアルバム。
長いキャリアを誇るボビーですが。'70年代半ばからは苦戦を強いられたらしく。
まぁ、そうは言っても。それはボビーに限った話ではなくて。
ディスコの台頭が良質なソウル・ミュージックをシーンの片隅に追いやってしまった。
そんな冬の時代があったと言うことなのですよね。ディスコを全否定はしませんが。
結果として。ボビーはメジャー・レーベルとの契約を失って。
実はこのアルバムが初の所謂インディ・レーベルからのリリースとなったのでした。
そして私生活では父親を亡くす不幸に見舞われた直後でもあったのだとか。
そんな公私に渡る転換期が故に、創作意欲を刺激されたのか。
このアルバムでは殆どのナンバーを共作とは言え手がけているのです。
そして西海岸の腕利きのミュージシャンを起用してそれらのナンバーを形にしていき。
そのサウンドをバックに力強い歌声を聴かせるボビー。その歌声が実に魅力的です。
中には余りにも時代に寄り添い過ぎているサウンドもあるのが玉に瑕なのですが。
それをものともしない、爽やかで繊細な表現力を併せ持つボビーの力強い歌声。
流石はゴスペル出身、そしてサム・クック直系のシンガーだと思わされるのですが。
その実力を久し振りに遺憾なく発揮している。その背景には楽曲の良さと、思淹れの強さ。
自らが書いたオリジナル・ナンバーであることが大きく作用しているのかなと。
特に「If You Think You're Lonely Now」「Where Do We Go From Here」の2曲における。
歌声の表情豊かで、情感が溢れる様。まさに詩人であるかの如きなのです。
抑揚、そして緩急の見事さ。そう自らの詩を朗読して魅了してみせる詩人なのですよね。

恋をしたから。
詩人になれたのか。
詩人だったから。
恋をできたのか。
どっちだったのだろう。

兎に角。
どっちにしても。
恋をしたから。
様々な。
思いが胸を過って。

ふと。
その思いが。
言の葉に上って。
呟いていた。
そんなところ。

巧い言葉も。
難しい言葉も。
知らなかったし。
使えなかったし。
それはそんなものなのだけど。

ただ。
好きだと。
恋しいと。
それだけで。
それを思っただけで。

ふと。
口から零れた。
ただの。
簡単な言葉。
それが詩の様に響いたのだ。

恋が先か。
詩が先か。
そいつは。
そう。
鶏と卵の様で。

兎に角。
どっちにしても。
どっちが先で。
どっちが後で。
それに関わりなく。

恋をしていると。
様々な
思いが胸に浮かび。
思いが胸を過り。
それが。それらが。

ただ。
単に。
そのままに。
言の葉に上り。
呟いている。

巧い言葉も。
難しい言葉も。
ないけれど。
そんなもので。
そんなものに過ぎなくて。

ただ。
好きだと。
恋しいと。
口から零れる。
その思い。

詩にも。
ならない。
詩とも。
呼べない。
そんなものが。

独りの。
心を照らし。
行く先を。
指し示してくれる。
そうだから。

恋が先でも。
詩が先でも。
恋する。
詩人である。
それでいいのだ。



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